河南料理・豫菜炸紫酥肉
炸紫酥肉レシピ本場河南の配合を徹底解説

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同じ豚肉を使った料理なのに、なぜか北京ダックのような味わいがする――そう評されて名声を得たのが、開封の伝統名菜「炸紫酥肉」だ。揚げ上がった皮目がしっとりと紫がかった赤褐色(醤紫色)に染まることが、その名前の由来とされている。
言い伝えによれば起源は明代にさかのぼり、清朝末期に開封の腕利きの料理人がこの一皿を宮廷の食卓に献上したところ、西太后(慈禧)と光緒帝が「見た目は明らかに豚肉なのに、味わいは北京ダックに引けを取らない」と絶賛したという逸話が残っている。この逸話にちなんで、地元では今も「賽烤鴨(サイカオヤー、烤鴨に匹敵する)」の異名で呼ばれることがある。100年以上の歴史を持つ、開封を代表する祝宴料理のひとつだ。
※なお、大葉(紫蘇)で豚肉を巻いて揚げる「紫苏酥肉」という同名感のある料理が中国には別に存在するが、これは全くの別料理。本記事で扱う開封の「炸紫酥肉」の紫色は、紫蘇の葉ではなく醤油だれと二度揚げ・仕上げの香醋によって生まれる色なので、混同しないよう注意したい。
使われる部位も特別で、脂身と赤身の層がきれいに交互に重なった「硬肋(こうろく)」と呼ばれる豚バラの部位が使われる。一頭の豚からわずかしか取れない希少な部位だ。この肉を醤油だれで下味をつけてから蒸し上げ、油で二度揚げにし、最後に香醋(黒酢)を絡めて仕上げる――この工程を経ることで、あの独特の紫がかった照りと、外はパリッと香ばしく中はしっとりとした食感が生まれる。
ここから先は、中国語の複数の記事を比較して整理した、家庭で再現できる本場の配合と手順を公開する。
本場の配合
材料(2人分)
作り方
豚バラ肉は皮目をよく洗い、うぶ毛が残っていればバーナーやコンロの火で軽く炙って焼き切る。
鍋にたっぷりの水(分量外)と豚肉を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして15分ほど下茹でし、アクを取り除く。
茹で上がった肉を取り出し、生抽・黄酒・長ねぎ・生姜・花椒を合わせた漬けだれに30分ほど漬け込み、味を染み込ませる。
漬けだれごと耐熱皿に移し、蒸気の上がった蒸し器で40〜50分、皮までとろりと軟らかくなるまで蒸す。
蒸し上がった肉を取り出して粗熱を取り、皮目の水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取る。
揚げ油を170℃に熱し、肉を皮目から入れて4〜5分揚げ、一度取り出して2分ほど油を切りながら休ませる。
油の温度を190℃まで上げ、再び肉を入れて2〜3分揚げ、表面が香ばしいきつね色になったら取り出す。
熱いうちに香酢を全体に回しかけ、じゅっと音がしたらすぐに絡め、そのまま2〜3分置いて色と照りをなじませる。
食べやすい厚さに切り分けて器に盛る。
本場と日本の違い
- 名前の由来の誤解されやすさ:似た名前の「紫蘇酥肉」という料理も中国語圏には存在するが、これは大葉(紫蘇)で豚肉を巻いて揚げる別の料理で、開封の「炸紫酥肉」とはまったくの別物。本品の紫色は紫蘇の葉ではなく、醤油だれの漬け込み・二度揚げ・仕上げの香酢によって生まれる色である。
- 使う部位のこだわり:本場では脂身と赤身が層になった希少部位「硬肋」を使うのが本式とされる。日本の精肉店では同じ部位の指定が難しいため、皮付きの三枚肉(バラ肉)で代用するのが現実的。
- 供される場面:本場・開封では結婚式や祝宴の締めくくりに供される「顔を立てる」料理として位置づけられており、豚肉料理でありながら宮廷料理の格式を感じさせる一皿として扱われる。日本ではまだほとんど知られておらず、家庭の炒め物感覚で作られる豚バラ料理とは一線を画す存在といえる。
参考ページ(写真)
什么値得買(什么值得买)の紹介記事に、紫酥肉の由来と作り方の工程写真が掲載されています。
(https://post.smzdm.com/p/a3mg4nxn/)
代用可能な食材
- 硬肋豚バラ:入手困難な場合は皮付きの通常の三枚肉(バラ肉)で代用可(脂身と赤身の層がなるべくはっきりした部位を選ぶと本場の食感に近づく)
- 香酢:入手できない場合は黒酢または米酢+少量のしょうゆで代用可(香りはやや異なる)
保存・アレンジのコツ
- 蒸し上げるところまでは前日に済ませて冷蔵保存可能。食べる直前に揚げると皮のパリッと感が際立つ
- 余った分は薄切りにして、ご飯や饅頭に挟んで食べても美味しい
出典
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。