江蘇料理・苏菜鸭血粉丝汤

鴨血粉絲湯レシピ本場南京の配合を徹底解説

白い器のスープに鴨血の角切り、春雨、揚げ豆腐、薄切りの鴨のもつ、パクチーをのせた鴨血粉絲湯のイラスト
地域
苏菜(江蘇・南京)
分量
2人分
公開

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南京の屋台や食堂で愛される「鸭血粉丝汤(鴨血粉絲湯)」。アヒルの血を固めた鴨血と緑豆春雨を、香辛料をきかせた鴨のスープで煮込んだ、庶民に親しまれる一杯です。

起源には諸説あります。南京市地方志弁公室がまとめた記事によると、有力なのは清末の科挙受験生・梅茗にまつわる説。南京の鴨肉店で店主が賄いとして食べていた鴨血と春雨のスープを味見した梅茗が感銘を受け、のちに鎮江で「鴨先知」という店を開いたことから広まったとされています。ほかにも秦淮河のほとりの家庭で鴨血の入った碗に春雨が誤って落ちたのが始まりという説、烤鴨が品切れになった際に鴨血で代用したところ評判になったという説も伝えられています。

1949年以降、建康路など人口の多いエリアで急速に屋台が広がり、1990年代半ばには春雨と豆腐を加えた現在の形にまとまったとされています。屋台料理として始まった鴨血粉絲湯は、いまや南京観光の定番グルメのひとつに数えられています。

ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。

本場式の配合

材料(2人分)

  • 鴨もも肉または鴨がら300g
  • しょうが(スープ用)3切れ
  • 長ねぎの白い部分(スープ用)1本
  • 八角2個
  • 花椒15粒
  • 桂皮1片
  • ローリエ(香葉)2枚
  • 陳皮2g
  • 料理酒大さじ1
  • 水1000ml
  • 鴨血(アヒルの血豆腐、市販品)200g
  • 緑豆春雨(乾燥)80g
  • 油揚げ豆腐(油豆腐)8個(約60g)
  • 熟鴨肫(アヒルの砂肝、下茹で済み)50g
  • 鴨腸(アヒルの腸、下処理済み)80g
  • パクチー(香菜)5g
  • 塩小さじ1
  • 白こしょう小さじ1/4
  • ごま油小さじ1
  • 辣椒油お好みで小さじ2

作り方

  1. 鍋に水1000mlと鴨もも肉、しょうが、長ねぎ、八角、花椒、桂皮、ローリエ、陳皮、料理酒を入れて火にかけ、沸騰したらアクを取り、弱火で40分煮てスープを取る。鴨肉は取り出し、粗熱が取れたら手で裂いておく。

  2. 春雨は熱湯に10分浸して戻し、食べやすい長さに切る。

  3. 鴨血は熱湯で3分下茹でして臭みを取り、水気を切って一口大に切る。

  4. 鴨肫・鴨腸は熱湯で1分さっと下茹でし、薄切り・斜め切りにする。

  5. スープを漉して鍋に戻し、沸かす。油揚げ豆腐を加えて3分煮る。

  6. 鴨血を加え、崩れないよう優しく2分煮て、塩・白こしょうで味を調える。

  7. 器に戻した春雨を敷き、スープと具材を注ぎ入れる。裂いた鴨肉、鴨肫、鴨腸をのせ、香菜を散らし、ごま油と辣椒油を回しかけて完成。

本場と日本の違い

  • 鴨血の使用:本場は凝固させたアヒルの血(鴨血)が主役の食材だが、鴨血を扱う日本の中華料理店はごく少なく、豚の血豆腐(猪血)で代用されることが多い。
  • 鴨の内臓(もつ):本場は鴨肫(砂肝)や鴨腸(腸)を具材として当たり前に使うが、日本では内臓系の食材が敬遠されがちで省略されることが多い。
  • スープの取り方:本場は鴨がらや鴨肉を八角・花椒・桂皮などの香辛料でじっくり煮込んで香り高いスープを作るが、日本では顆粒だしや市販スープの素で簡略化されることが多い。
  • 春雨の種類:本場では緑豆春雨(粉丝)が定番だが、日本では緑豆春雨の入手がやや難しく、一般的な春雨で代用されることが多い。
  • 辣味の有無:本場では辣椒油をかけて食べるのが一般的だが、日本版は辛味を控えめにすることが多い。

参考ページ(写真)

下厨房の「鸭血粉丝汤(来南京必吃的一道菜)」レシピページに手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106988461/

代用可能な食材

  • 鴨血:入手困難な場合は豚の血豆腐(猪血)や、血を使わない場合は絹ごし豆腐で代用可(食感は変わる)
  • 鴨腸・鴨肫:手に入らなければ省略するか、鶏もつ(砂肝・レバー)で代用可
  • 緑豆春雨(粉丝):一般的な緑豆春雨や、日本の春雨(はるさめ)で代用可

保存・アレンジのコツ

  • スープと具材は別々に保存し、食べる直前に春雨と合わせると麺が伸びにくい
  • スープは多めに作って冷凍保存しておくと、次回は具材を加えるだけで手早く作れる
  • お好みで豆腐や青菜を加えるとボリュームアップできる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。