江西料理・赣菜铅山烫粉

鉛山湯粉(铅山烫粉)レシピ本場江西の配合を徹底解説

澄んだスープの器に米粉と豚肉の細切り、椎茸、香菜、万能ねぎをのせた鉛山湯粉のイラスト
地域
赣菜(江西・鉛山)
分量
2人分
公開

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江西省上饒市鉛山県には、「烫(さっと湯にくぐらせる)」という調理動詞がそのまま料理名になった米粉料理がある。それが鉛山湯粉だ。作り方はいたってシンプルで、乾燥させた米粉を熱湯でさっと湯通しし、骨や鶏でとった出汁をかけ、豚肉や豚レバーなどの具材をのせるだけ。だが、そのシンプルさゆえに、米粉そのものの質と出汁の実力がそのまま味に直結する、ごまかしのきかない一杯でもある。

鉛山湯粉の正統な発祥地とされるのが、県内の永平鎮である。この一帯は古くから稲作が盛んで、なかでも「鵝湖米」と呼ばれる良質な米の産地として知られてきた。この米から作られる米粉は、コシが強く歯ごたえがあるのが特徴とされ、これが鉛山湯粉の食感を支える土台になっている。「熟而脆、香而不腻」——茹で上がっていながらも歯切れがよく、香ばしいのに脂っこくない——という言葉で形容される仕上がりは、良質な原料米があってこそ実現するものだと言えるだろう。

具材には豚の細切り肉や豚レバーがよく使われ、生姜・ねぎ・パクチー・干し椎茸の細切りなどが香りを添える。仕上げに醤油とラード、唐辛子、こしょうを効かせるのが定番で、好みで海帯(昆布)の細切りや酸腌菜(漬物)、大根の角切りなどを加えることもある。骨と鶏を長時間煮出した「老湯」がこの料理の要であり、単なる湯通しの汁物ではなく、出汁のうま味をまとった一杯に仕立て上げているのが本場の実力である。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、家庭で作れる本場の配合と手順を公開する。

本場式の配合

材料(2人分)

米粉

  • 江西米粉江西省産の乾燥米粉。細長い丸麺160g

スープ

  • 鶏がらスープまたは豚骨スープ600ml
  • 生姜2枚
  • 塩小さじ1/2

具材

  • 豚もも肉または豚ロース(細切り)80g
  • 豚レバー(あれば、薄切り)40g
  • 干し椎茸(水で戻して細切り)2枚
  • パクチー、万能ねぎ各5g

調味・下味

  • 生抽大さじ1
  • 片栗粉豚肉・レバーの下味用小さじ1/2
  • ラード、または食用油大さじ1
  • 白こしょう小さじ1/8(約0.3g)
  • 乾燥唐辛子(輪切り)好みで1本分

作り方

  1. 米粉を戻す。乾燥米粉は前日の夜、または調理の4時間以上前に半茹でにしてから冷水に浸し、柔らかく戻しておく。時間がない場合は表示時間通りに茹でて水にさらしてもよいが、前日から戻すほうが本場に近いコシが出る。

  2. 下味をつける。豚肉と豚レバーを薄切りまたは細切りにし、生抽小さじ1(分量外の一部)と片栗粉小さじ1/2をまぶして下味をつけておく。

  3. スープを作る。鍋に鶏がらスープ600mlと生姜を入れて沸かし、塩で下味をつける。

  4. 具材に火を通す。沸いたスープに下味をつけた豚肉と豚レバーを加え、蓋をして中火で2〜3分、火が通るまで煮る。豚レバーは火を通しすぎるとかたくなるので短時間で仕上げる。

  5. 米粉を「烫」する。戻しておいた米粉をざるに入れ、4のスープに直接くぐらせるようにして温め直し、器に盛る。または別鍋の熱湯でさっと湯通ししてから器に盛ってもよい。

  6. スープを注ぐ。具材ごとスープを米粉の上に注ぎ、生抽・ラード・白こしょうで味を調える。

  7. 仕上げる。戻した干し椎茸、パクチー、万能ねぎ、好みで乾燥唐辛子を散らして完成。

本場と日本の違い

  • 料理名がそのまま調理法を表している。 「烫(さっと湯にくぐらせる)」という動詞が料理名になっているとおり、米粉は煮込むのではなく熱いスープにさっとくぐらせて仕上げるのが本来の姿で、日本のラーメンのように長時間麺を茹でる料理とは工程の考え方が異なる。
  • 米そのものの質がそのまま味を左右する。 鵝湖米という良質な米から作られる米粉のコシと香りが評価の軸になっており、汁の濃さやトッピングの多さで勝負する料理ではない。
  • 老湯(長時間煮出した出汁)が要。 骨と鶏を煮出した出汁を使うのが本来の仕立てで、家庭で作る場合も市販の鶏がらスープではなく、時間があれば鶏ガラや豚骨を煮出した自家製スープを使うと、より本場に近づく。
  • 具材はシンプルで、脇役に徹する。 豚肉やレバーはあくまで出汁と米粉の風味を引き立てる存在で、具だくさんにして主張させる料理ではない。

参考ページ(写真)

下厨房の「铅山烫粉」レシピページには、米粉を戻す工程からスープを仕立てるまでの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/100556264/

代用可能な食材

  • 鵝湖米で作った米粉→一般的な乾燥米粉(ビーフン)160g(コシはやや弱まるが代用可)
  • 豚レバー→省略可、または鶏レバー40gで代用
  • ラード→ごま油小さじ2で代用可(風味の方向性はやや変わる)

保存・アレンジのコツ

  • 戻した米粉はそのまま冷蔵で1日ほど保存できるが、風味の面では戻した当日〜翌日に使い切るのが望ましい。
  • スープを多めに作っておけば、翌日は野菜やきのこを足して具だくさんのスープ麺風にアレンジできる。
  • 海带(昆布)の細切りや酸腌菜を加えると、本場でよく見られるバリエーションに近づく。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。