江蘇料理・苏菜扬州炒饭

揚州炒飯レシピ本場・江蘇の配合を徹底解説

白い皿に、卵を絡めた黄色いご飯にえびと角切りハム、青ねぎを散らした揚州炒飯のイラスト
地域
苏菜(江蘇料理)
分量
2人分
公開

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揚州炒飯の「本場公式基準」には、まさかナマコとホタテの干し貝柱が入っている——2015年、発祥地とされる江蘇省揚州市が乱立するレシピを整理するために定めた地方標準の話だ。そこでは卵3〜4個に加え、水で戻したナマコ、干し貝柱、湖エビ、鶏もも肉、ハム、椎茸、たけのこ、グリーンピースという8種の配料が正式に規定されている。海外や日本でおなじみの「卵・叉焼・エビ・ねぎ」だけのシンプル版とは、そもそも格が違う。

由来をたどると、隋代の宮廷料理書『食経』にある「越国食砕金飯」というわずか6文字の記述まで遡る。考案者は越国公・楊素、卵黄で米粒の一つひとつを金色にコーティングする様子を「砕けた金(砕金)」にたとえたとされ、麺好きだった隋の煬帝がこれを気に入り、大運河沿いの南方巡幸のたびに広めたと伝わる。もう一つの有力説が、清代に揚州の知府(地方長官)を務めた福建出身の書家・伊秉綬。素朴な葱油卵炒飯にエビと焼豚を加えて格上げし、のちに故郷へ戻ったあと客家の人々を通じて世界に広まったとされる。ここから先は、実際に中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場の分量と手順を解説します。

揚州炒飯(本場式の配合)

材料(2人分)

  • 冷やご飯(一晩冷蔵庫で寝かせたもの)300g
  • 卵3個
  • むきエビ80g
  • 骨なし鶏もも肉50g
  • ハムロースハムまたは金華ハム50g
  • 干し椎茸水で戻す。または生シイタケ。戻して30g2枚
  • 茹でたけのこ(水煮)30g
  • グリーンピース(冷凍可)30g
  • 長ねぎみじん切り1/2本(30g)
  • 黄酒紹興酒小さじ2
  • 生抽(醤油)小さじ2
  • 鶏がらスープの素小さじ1
  • 塩小さじ3/4
  • サラダ油大さじ4

作り方

  1. むきエビは背わたを取り、塩少々と黄酒小さじ1をもみ込んで5分置く。鶏もも肉・ハム・戻した椎茸・たけのこは、いずれも1cm角に切りそろえる。

  2. 卵2個は全卵のまま溶きほぐし、残り1個は卵黄だけを取り出してご飯に絡め、10分ほど置く(ご飯粒の表面を卵黄でコーティングする「金包銀」という下ごしらえ)。

  3. 中華鍋にサラダ油大さじ2を強火で熱し、エビと鶏肉を8割ほど火が通るまで炒めて一度取り出す。

  4. 同じ鍋に油大さじ2を足し、強火のまま2の溶き卵(卵白+卵黄1個分)を流し入れる。半熟になったら間を置かずにご飯を加え、鍋肌に押しつけるようにしながら1〜2分強火で炒め、粒をパラパラにほぐす。

  5. 3のエビ・鶏肉と、ハム・椎茸・たけのこを戻し入れ、黄酒小さじ1、生抽小さじ2、鶏がらスープの素小さじ1、塩小さじ3/4を加えて中火で1分ほど炒め合わせる。

  6. グリーンピースと長ねぎを加えて30秒ほど強火で炒め合わせ、香りが立ったら火を止めて器に盛る。

本場と日本の違い

  • 本場・揚州の地方標準(2015年制定)は、卵・エビ・ハムに加えてナマコや干し貝柱まで使う高級具材が正式仕様。家庭ではハムや椎茸で無理なく代用してよい。
  • 海外や日本でおなじみの「卵・叉焼・エビ・ねぎ」の4種構成は、清末に広州の酒楼が考案した簡略版が世界に広まったものとする説もあり、揚州現地の伝統的な配合とはルーツが異なる可能性がある。
  • 日本の「五目チャーハン」はにんじん・コーン・ピーマンなど彩り野菜を加え、オイスターソースで味付けすることが多いが、本場は鶏がらスープと塩だけで卵とご飯そのものの香りを立たせるのが基本。
  • 揚州では「隔夜米(一晩寝かせたご飯)」を使うのが鉄則。水分が飛んでいるためパラパラに仕上がりやすい。

参考ページ(写真)

下厨房の「正宗(豪华版)扬州炒饭自用」レシピページに手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106691292/

代用可能な食材

  • ハムが手に入らない場合は、厚切りベーコンや焼き豚(叉焼)で代用可能
  • 干し椎茸は生シイタケや、なければマッシュルームでも代用できる
  • 湖エビ(河エビ)が手に入らない場合はブラックタイガーや小柱でも良い

保存・アレンジのコツ

  • 冷蔵で2〜3日保存可能。温め直す際は少量の水を振ってから電子レンジ加熱すると、パラパラ感が戻りやすい
  • 残りご飯の活用にも最適。卵の比率を増やすと子どもでも食べやすい優しい味になる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。