浙江料理・浙菜雪菜大汤黄鱼

雪菜大湯黄魚レシピ本場浙江・寧波の配合を徹底解説

白く濁ったスープに魚の切り身、雪菜、たけのこ、青ねぎを浮かべた雪菜大湯黄魚のイラスト
地域
浙菜(浙江・寧波)
分量
2〜3人分
公開

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魚のスープと聞くと澄んだ吸い物を思い浮かべがちだが、寧波の「雪菜大湯黄魚」はミルクのように真っ白なスープが自慢だ。魚を油でこんがり焼き、そこへ煮えたぎる湯を一気に注いで強火で炊くと、脂とゼラチンが乳化して白濁する。そこに雪菜(カラシナの一種・雪里蕻の塩漬け)の塩気と香りを合わせた、寧波十大名菜の一つである。

寧波の人にとって雪菜は特別な食材だ。寧波では雪菜の漬物を「咸齏(シエンジー)」と呼び、「東郷一株菜、西郷一根草(東郷の菜っ葉、西郷の草)」という古い言い回しの「菜」は、寧波・鄞県東郷の雪菜を指すという。搜狐の記事では、秦の時代に東郷の人々が雪菜を植え始め、夢で漬け方を授かった老農が「雪菜を一層、塩を一層」重ねて踏み込み、49日漬けて咸齏を作ったという伝説が紹介されている。この製法は千年来ほとんど変わっていないとされる。

黄魚(イシモチの仲間の大黄魚)と合わせた由来については、漁船の炊事係が持ち込んだ雪菜を黄魚のスープに入れ、船員たちが食欲を取り戻したのが始まりという言い伝えが紹介されている。19世紀に寧波が開港場の一つになると寧波料理が名を上げ、同治年間には上海にも寧波料理の店ができたという。寧波には「三日咸齏の汁を飲まないと足がだるくなる」という言い回しもあり、地元メディアは、雪菜で引き出した黄魚のうまみを、寧波の人々にとっての郷愁の味と伝えている。天然の大黄魚が希少になった今では、正月などのごちそうでもある。

ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した配合と手順を公開する。

本場の配合

材料(2〜3人分)

  • イシモチ(シログチ。本来は大黄魚)1尾(約350g)
  • 雪菜(雪里蕻の塩漬け)100g
  • ゆでたけのこ80g
  • 生姜(薄切り)3枚(6g)
  • 青ねぎ2本(20g)
  • サラダ油50ml
  • 黄酒または日本酒15ml
  • 熱湯800ml
  • 塩3g(小さじ1/2程度)
  • 白こしょう0.5g

作り方

  1. イシモチはうろこ・えら・内臓を除いて洗い、両面に「人」の字形の切り込みを3本ずつ入れる。キッチンペーパーで表面と腹の中の水気をしっかり拭き取る。

  2. 雪菜は1cm幅に刻む。たけのこは細切りにする。青ねぎは4cm長さに切る。

  3. フライパン(または中華鍋)を煙が出る直前までよく熱してからサラダ油50mlを入れ、鍋肌全体になじませる。油が中温(約150℃)になったら魚を入れ、動かさずに中火で3分、きつね色になるまで焼く。静かに裏返して反対側も3分焼く。

  4. 余分な油を捨て、黄酒15mlを鍋肌から回し入れる。すぐに熱湯800mlを一気に注ぎ、生姜を加えてふたをし、強火で5分煮立ててスープを白濁させる。

  5. 中火に落としてさらに10分煮る。

  6. たけのこと雪菜を加えて強火で3分煮る。塩3g・白こしょうで調味し、青ねぎを加えてひと煮立ちさせ、深めの器にスープごと盛る。

本場と日本の違い

  • 魚の種類:本場は寧波沖でとれる大黄魚(中国名で黄魚・黄花魚)を使う。日本では大黄魚がほとんど流通しないため、同じニベ科で身質の近いイシモチ(シログチ)で代用した。350g前後の1尾がちょうどよい。
  • スープを白くする鍵:魚をしっかり焼いてから、必ず沸騰した湯を注いで強火で煮立てること。水から煮たり弱火で煮たりすると、澄んだスープになり白濁しない。日本の魚のあら汁のように澄ませるのとは発想が逆だ。
  • 雪菜は後から:雪菜は最初から入れず、魚のスープが白くなってから加える。煮すぎると色が悪くなり、香りも飛ぶため、最後の数分で火を通すのが寧波式。
  • 「大湯」の意味:名前の「大湯」はスープがたっぷりある料理であることを示す。同じ雪菜と黄魚の組み合わせでも、汁の少ない「雪菜烧黄魚(煮付け)」や「雪菜蒸黄魚(蒸し物)」とは別の料理として区別される。

参考ページ(写真)

美食天下の「汤鲜味美宁波风味·雪菜大汤黄鱼」レシピページに、黄魚を焼いてから湯を注ぎ、雪菜を加えるまでの手順写真が掲載されています。

(https://home.meishichina.com/recipe-30298.html)

代用可能な食材

  • イシモチ:手に入らない場合は、メバル・カサゴなど身の締まった白身魚1尾(300〜400g)で代用可
  • 雪菜:高菜漬けで代用可。高菜漬けは塩分が強いので、水に10分さらしてから使う
  • ゆでたけのこ:乾燥の玉蘭片(戻したもの)でもよい

保存・アレンジのコツ

  • 魚の身は煮崩れやすいので、その日のうちに食べきるのがおすすめ。残ったスープは冷蔵で翌日まで保存できる
  • 残ったスープにゆでた麺を入れれば、寧波風の雪菜黄魚麺になる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。