浙江料理・浙菜东坡肉
東坡肉レシピ本場杭州の配合を徹底解説

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「東坡肉」という名前は、生みの親とされる蘇東坡(蘇軾)が生きていた時代の文献には登場せず、明代になって初めて記録に現れた――浙菜文化を研究する専門家からは、そんな指摘が出ている。つまりこの料理、実は本人が名付けたわけでも、確実に本人の考案と証明されているわけでもないのだ。
それでも語り継がれる由来は2つある。ひとつは、蘇軾が政争に敗れて左遷された黄州(現・湖北省)時代の話。安い豚肉が見向きもされない土地で、彼は「火を弱め、水を少なく、時間さえかければ肉は自然と美味くなる」と詩に詠み、じっくり煮込む調理法を広めた。もうひとつは、その後彼が杭州の知事となり、西湖の泥をさらって堤防(蘇堤)を築いた際の話だ。工事を手伝った民に、正月に届いた豚肉と酒を四角く切って一緒に煮込み、感謝の印として振る舞ったところ、これが人々の間で「東坡肉」と呼ばれるようになったという。
左遷先の詩と、堤防工事のお礼――地域も状況も異なる2つの逸話が同じ料理に結びついているのが面白いところだ。ここから先は、実際に中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場の分量と手順を解説する。
本場式の配合
材料(2人分)
作り方
豚バラ肉を4〜5cm角に切り、皮目を下にして熱湯で5分ほど下茹でし、冷水で洗って水気を拭き取る。
鍋(できれば土鍋)の底に長ねぎと生姜を敷き詰め、皮目を上にして肉を並べる。
黄酒、生抽、老抽、氷砂糖、八角、塩を加え、肉の7〜8分目まで浸るよう水を注ぐ。
強火で沸騰させたら弱火にし、蓋をして40分煮込む。
肉を裏返し(皮目を下に)、さらに弱火で40〜50分煮込む(合計80〜90分が目安)。竹串がすっと通れば煮込み完了。
皮目を上に戻して耐熱の器に煮汁ごと移し、蒸し器で30分蒸すとさらにとろけるような食感になる(時間がなければ省略し、次の工程へ進んでもよい)。
残った煮汁を中火で軽く煮詰めてとろみを出し、肉にかけて盛り付ける。青梗菜などを添える。
意外な事実
- 「東坡肉」という料理名自体は蘇軾の生前の記録には見当たらず、明代の文献に初めて登場するとされ、後世が彼の食通ぶりにあやかって名付けた可能性が指摘されている。
- 由来には「黄州で安い豚肉の調理法を広めた」説と「杭州で堤防工事のお礼に振る舞った」説の2つがあり、どちらも実は蘇軾自身が発明したという確証はない。
- 本場の老舗では煮込んだあとにもう一段階「蒸す」工程を挟む店が多く、直火で煮るだけよりも肉がほろほろに柔らかくなる。
- 家庭では時短のため圧力鍋を使う人も多いが、本場の伝統的な作り方は土鍋で2時間近くかけてじっくり煮込む。
参考ページ(写真)
下厨房の「東坡肉(一步法)」レシピページに、8cm角の肉を長時間かけて仕上げる手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/102160216/
代用可能な食材
- 黄酒がなければ紹興酒で代用可能
- 氷砂糖がなければ上白糖やグラニュー糖で代用可(照りはやや控えめになる)
- 八角は好みで省略しても作れる
保存・アレンジのコツ
- 煮汁ごと保存容器に入れれば、冷蔵で3日、冷凍で2週間ほど日持ちする
- 温め直すときは煮汁と一緒に弱火でゆっくり加熱すると、肉が硬くなりにくい
出典
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。