東北料理・东北菜东北乱炖

東北乱燉レシピ本場東北の配合を徹底解説

黒い鍋で豚バラ肉、骨付き肉、じゃがいも、とうもろこし、なすなどを煮込んだ東北乱燉のイラスト
地域
东北
分量
4人分
公開

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豚肉、じゃがいも、なす、いんげん、トマト、春雨……畑の野菜を片っ端から鍋に放り込んで煮込む「東北乱燉」。東北料理の代名詞のように紹介されることの多い一皿だが、当の東北出身者に聞くと「そんな名前、うちでは使わない」と返されることがある。

澎湃新聞に載った東北出身の書き手のエッセイでは、遼寧・寛甸出身の祖母が「うちらの炖は炖。乱(めちゃくちゃ)に炖いたりしない」と、この料理名に不満を漏らす場面が描かれている。別のコラムでは、「乱炖」という呼び名が定着しているのは遼寧の瀋陽・撫順周辺が中心で、吉林や黒竜江ではほとんど見かけないとまで書かれている。

起源にも諸説ある。1990年代に東北から海南へ渡った人々が、現地で手に入る安い野菜と保存の利く乾物で炖菜を作ったのが始まりという説。1980年代の東北の回族料理店にすでに似た料理があったという説。酒楼の残り物をまとめて煮直す民間の「折羅菜」に由来するという説。どれも決め手はなく、「炖菜そのものは昔からあったが、暮らしが豊かになって具が増えた結果、後から『乱炖』という呼び名が生まれた」という見方が最も腑に落ちる。料理名としては、せいぜい数十年の新顔というわけだ。

本サイトでは以前、同じ東北の「豚肉と春雨の煮込み(猪肉炖粉条)」と、山西の寄せ煮「大焼菜(大烩菜)」を紹介した。乱燉は具の種類こそ大烩菜に近いが、揚げる下ごしらえも黒酢の仕上げもない、東北らしい大醤と醤油の煮込みだ。3品の違いは後半で整理する。

ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場の配合と手順を公開する。

本場の配合

材料(4人分)

肉と香味

  • 豚バラ肉(ブロック)300g
  • 豚スペアリブ300g
  • 長ねぎぶつ切り20g
  • 生姜薄切り10g
  • にんにく薄切り15g
  • 八角1個
  • 花椒1g
  • 桂皮2g
  • サラダ油大さじ1(15ml)

野菜・春雨

  • じゃがいも大きめの乱切り200g
  • にんじん乱切り80g
  • とうもろこし3cm幅の輪切り1/2本(150g)
  • いんげん筋を取り、長さ半分に折る150g
  • キャベツざく切り200g
  • なす乱切り200g
  • トマトくし切り150g
  • ピーマンひと口大60g
  • 黒きくらげ(乾燥)5g
  • 寛粉じゃがいもでんぷんの幅広春雨・乾燥60g

調味料

  • 黄豆醤(東北の大醤)40g
  • 黄酒または日本酒大さじ1(15ml)
  • 生抽大さじ2(30ml)
  • 老抽小さじ1(5ml)
  • 氷砂糖10g
  • 水800ml
  • 塩7g(小さじ1と1/4程度)

作り方

  1. 黒きくらげと寛粉は、それぞれぬるま湯に30分浸けて戻す。きくらげは石づきを取ってひと口大にちぎる。

  2. スペアリブは水から入れて沸騰後2分ゆで、アクを洗い流す。豚バラ肉は1cm厚さのひと口大に切る。

  3. 鍋にサラダ油15mlを熱し、豚バラ肉を中火で3〜4分炒めて脂を出す。長ねぎ・生姜・にんにく・八角・花椒・桂皮を加え、香りが立つまで1分炒める。

  4. スペアリブを加えて炒め合わせ、黄豆醤40gを加えて焦がさないよう30秒炒める。黄酒15ml・生抽30ml・老抽5ml・氷砂糖10gを加えて全体に色をからめる。

  5. 水800mlを注ぎ、沸騰したらアクを取り、ふたをして弱めの中火で30分煮る。

  6. じゃがいも・にんじん・とうもろこし・いんげん・キャベツを加え、ふたをして15分煮る。いんげんは生煮えを避けるため、中まで柔らかくなっていることを確認する。

  7. なす・きくらげ・戻した寛粉を加え、煮汁に沈めるようにして10分煮る。

  8. トマト・ピーマン・塩7gを加え、トマトが煮崩れ始めるまで5分煮る。汁気が鍋底に1〜2cm残る程度になったら火を止め、大きな器に汁ごと盛る。

本場と日本の違い

  • 「豚肉と春雨の煮込み(猪肉炖粉条)」との違い:猪肉炖粉条は豚バラ・春雨・白菜(または酸菜)に絞った醤油味の煮込みで、主役はあくまで肉と春雨。乱燉は野菜の種類が主役で、トマトの酸味となすのとろみ、大醤の香りが一体になった「夏から秋の畑の味」になる。
  • 「大焼菜(大烩菜)」との違い:山西の大烩菜は肉団子・揚げ豆腐・揚げじゃがいもなど下揚げした具を層にして煮込み、仕上げに老陳醋をきかせる婚礼・祝いの料理。乱燉は野菜を揚げずに直接煮汁で煮て、酢も使わない。煮崩れやすい野菜を後から入れる「投入順」だけが決まりごとの、日常の家庭料理だ。
  • 日本の寄せ鍋との違い:卓上で煮ながら食べる鍋料理ではなく、台所で汁気を煮詰めてから大碗で出す「おかず」。煮汁はご飯にかけて食べる前提で、日本の鍋より味は濃い。
  • 東北での位置づけ:東北出身者の間でも「乱炖」の呼び名には賛否があり、地元では単に「炖菜」と呼ぶ家庭も多い。日本の店で見かける「東北乱燉」は、この料理名が東北の外で広まった後の姿と考えるとわかりやすい。

参考ページ(写真)

下厨房の「东北乱炖」レシピページに、豚バラの下ごしらえから盛り付けまでの手順写真が掲載されています。

(https://m.xiachufang.com/recipe/1008903/)

代用可能な食材

  • 寛粉:じゃがいもでんぷんの幅広春雨が手に入らない場合は、緑豆春雨(乾燥60g)でも可。煮込み時間は5分に短縮する
  • 黄豆醤(東北の大醤):米味噌または豆味噌40gで代用可
  • スペアリブ:豚肩ロースのブロック300gで代用可
  • 氷砂糖:上白糖8gで代用可
  • とうもろこし:旬以外は冷凍のカットコーン150gで代用可

保存・アレンジのコツ

  • 冷蔵で2日保存可能。春雨が汁を吸って膨らむため、温め直すときは水50mlを足す
  • 残った具と煮汁は、温かいご飯にたっぷりかけて丼にすると最後まで無駄なく食べきれる
  • 冬は白菜やかぼちゃ、秋はきのこ類を加えるなど、季節の野菜で具を入れ替えてもよい

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。