湖北料理・鄂菜珍珠丸子
珍珠丸子(もち米の肉団子蒸し)レシピ本場湖北の配合を徹底解説

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蒸し上がった肉団子の表面で、もち米の一粒一粒が真珠のように透きとおって光る。湖北の祝いの食卓に欠かせない「珍珠丸子(珍珠圓子)」は、その見た目から名前がついた蒸し料理だ。
舞台は長江と漢水にはさまれた江漢平原の天門・沔陽(現在の仙桃市)一帯。天門市人民政府のサイトによれば、この地の蒸し料理の歴史は少なくとも2000年に及び、2005年には天門の石河鎮で東漢時代の陶製の蒸し器(陶甑)が出土している。水害の多い水郷で、わずかな雑穀を挽いた粉を魚や野菜に混ぜて蒸し、腹を満たしたことが蒸し料理文化の出発点とされ、珍珠丸子は粉蒸排骨などと並ぶ、その代表格の一つに数えられている。
本サイトでは以前、同じ土地の名物「沔陽三蒸」を紹介した。三蒸が肉や魚に炒った米の粗挽き粉(蒸肉米粉)をまぶして蒸すのに対し、珍珠丸子は水に浸したもち米を粒のまま肉団子にまとわせる。同じ「米をまとわせて蒸す」発想から生まれた兄弟のような料理だが、粉か粒かで食感はまるで違う。
湖北では、丸い形が「団円(家族がそろうこと)」に通じ、かつては正月や節句に家ごとに蒸したという。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、湖北の家庭の配合と手順を公開する。
本場の配合
材料(4人分・約16個)
肉だね
衣・蒸し用
- もち米150g
- にんじん(5mm厚さの輪切り)60g
- 小ねぎ(小口切り、仕上げ用)5g
作り方
もち米は洗ってたっぷりの水に4時間浸け、ざるに上げて水気をしっかり切る。バットに薄く広げておく。
葱姜水を作る。長ねぎ15g・生姜10gを水50mlに入れ、指で揉んで香りを移し、15分置いてから漉す。
ボウルに豚ひき肉300g・塩3g・生抽10ml・オイスターソース5g・料理酒5ml・白こしょう1gを入れ、一方向に混ぜる。2の葱姜水を3回に分けて加え、そのつど水分を吸わせながら、粘りと弾力が出るまで(上劲)しっかり混ぜる。
卵白・片栗粉8g・くわい40gを加えてさらに混ぜ、最後にごま油3mlを加える。冷蔵庫で15分休ませて締める。
手を水でぬらし、4を約25gずつ取って丸める。1のもち米の上で転がし、手のひらで軽く押さえて米粒を表面に埋め込むようにしながら、全体をまんべんなく覆う。
蒸し器の段ににんじんの輪切りを並べ、その上に5を1個ずつのせる(間隔を1cmほどあける)。
湯を沸騰させた蒸し器に入れ、強火で20分蒸す。火を止めて3分そのまま置いてからふたを開ける。
器に盛り、小ねぎ5gを散らす。
本場と日本の違い
- 沔陽三蒸との違い:以前紹介した沔陽三蒸は、香辛料と一緒に炒った米を粗挽きにした蒸肉米粉を食材にまぶして蒸すため、衣がしっとりと一体化する。珍珠丸子はもち米を粒のまま使うので、蒸し上がると一粒一粒が透きとおり、もちもちとした衣が肉だねを包む。
- 老抽は使わない:湖北の作り手が強調するのが「肉だねに色の濃い老抽を入れない」こと。もち米が茶色く染まり、真珠のような白い輝きが出なくなるためだ。味つけは生抽と塩で。
- 日本のもち米シューマイとの違い:日本でも、もち米をまぶした「もち米しゅうまい」を見かけるが、あちらは皮の代わりにもち米を使うシューマイの一種という位置づけ。珍珠丸子は葱姜水でふんわり仕上げた肉団子そのものが主役で、湖北では正月や節句の食卓に大皿で並ぶおかずだ。
- にんじんを敷く:蒸し器にくっつかないよう、本場の家庭ではにんじんの輪切りを台にする。そのまま添え野菜として一緒に食べる。
参考ページ(写真)
搜狐の「湖北名菜珍珠丸子」の記事に、もち米をまぶす工程から蒸し上がりまでの写真が掲載されています。
(https://www.sohu.com/a/888260528_257484)
代用可能な食材
- もち米:浸水時間が取れない場合は、ぬるま湯に1時間浸けても作れる(やや芯が残りやすいので、蒸し時間を5分延ばす)
- くわい:れんこんのみじん切りで代用可。シャキシャキした食感が出る
- にんじん:クッキングシートを丸く切って敷いてもよい
保存・アレンジのコツ
- 蒸し上がったものを冷まし、1個ずつラップして冷凍すれば2週間保存できる。凍ったまま蒸し器で10分蒸し直す
- 肉だねに干し椎茸のみじん切りを大さじ2加えると、うま味と香りが増す
- 生抽5mlに黒酢5mlを合わせたたれを添えると、食べ飽きない
出典
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。