家常菜・家庭の定番おかず酸豆角炒肉末

酸豆角と豚ひき肉炒め(酸豆角炒肉末)レシピ本場中国家庭の配合を徹底解説

青い縁の白い皿に、刻んだ酸豆角と豚ひき肉、輪切りの赤唐辛子を炒めた酸豆角と豚ひき肉炒めのイラスト
地域
湘菜/家常菜(湖南)
分量
2人分
公開

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「一杯のご飯があっという間になくなる」——中国の家庭で愛される酸豆角炒肉末は、まさにそんな下飯菜(ご飯が進むおかず)の代表格だ。主役の酸豆角は、ささげ豆(豇豆)を塩水に漬けて乳酸発酵させた保存食で、その製法は秦以前の「菹菜」づくりにまで遡るとされる。明清時代に唐辛子が中国に伝わると各地で味付けが多様化し、湖南では辛味を強く、四川では痺れを効かせ、江浙では甘めに仕上げるなど、地域ごとの個性が生まれた。中でも湖南省永州産の酸豆角は「地理的表示産品」に認定されるほどの名産品で、湘菜の家庭料理には欠かせない存在になっている。

酸豆角と豚ひき肉を炒め合わせるこの一皿は、湖南・衡山(南岳)の郷土料理としても紹介されるほど地元に根付いた家常菜で、発酵の酸味・唐辛子の辛味・豚肉のコクが渾然一体となり、暑い季節の食欲増進にも定番の開胃菜(前菜的なおかず)として親しまれている。日本の中華料理店ではほとんど紹介されない、まさに「ガチ中華」の家庭の味だ。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場の分量と手順を公開する。

本場式の配合

材料(2人分)

  • 酸豆角水に30分ほど浸けて塩抜きし、途中で1回水を替える。水気をしっかり絞ってから5mm角に刻む250g
  • 豚ひき肉200g
  • 豆豉粗く刻む10g
  • にんにくみじん切り10g
  • 生姜みじん切り8g
  • 赤唐辛子生または乾燥、小口切り15g(2〜3本)
  • 生抽10ml(小さじ2)
  • 料理酒黄酒または日本酒10ml(小さじ2)
  • 片栗粉(下味用)3g(小さじ1)
  • 砂糖3g(小さじ1弱)
  • 白こしょう1g(小さじ1/4程度)
  • 食用油20ml(大さじ1と1/3)
  • 万能ねぎ(小口切り、仕上げ用)10g

作り方

  1. 酸豆角は水に30分ほど浸けて塩抜きし、途中で1回水を替える。水気をしっかり絞ってから5mm角の粗みじん切りにする。

  2. 豚ひき肉に料理酒5ml・片栗粉3g・白こしょう1gを加えてよく混ぜ、10分ほど下味をなじませる。

  3. にんにく・生姜・赤唐辛子はみじん切りにしておく。

  4. フライパンに食用油20mlを中火で熱し、にんにく・生姜・赤唐辛子・豆豉を香りが立つまで炒める。

  5. 下味をつけた豚ひき肉を加え、色が変わってポロポロになるまで強めの中火で炒める。

  6. 残りの料理酒5ml・生抽10ml・砂糖3gを加えて全体を炒め合わせる。

  7. 1の酸豆角を加え、汁気を飛ばしながら中火で2〜3分炒め合わせる。

  8. 万能ねぎを散らして火を止め、器に盛って完成。

本場と日本の違い

  • 日本の中華料理店で「酸豆角炒肉末」を見かけることはほとんどなく、家庭の食卓や食堂の定番として中国全土に根付いた、まさに「ガチ中華の日常食」。
  • 酸豆角自体がすでにしっかり塩気を含む発酵食品のため、複数の本場レシピが「追加の塩は不要」と明言しており、今回の配合でも塩は加えていない。
  • 本場では豚バラ肉を細かく刻んで使うレシピもあるが、家庭では手軽な豚ひき肉を使う版が主流。赤身多めの肉を選ぶと、酸豆角のコリコリとした食感とのコントラストが際立つ。

参考ページ(写真)

下厨房の「酸豆角炒肉末」レシピページに、酸豆角の下処理から炒め合わせまでの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/104072401/

代用可能な食材

  • 酸豆角→入手困難な場合は、さやいんげんを細切りにして軽く塩もみし、米酢小さじ1を加えて一晩置いた自家製の即席漬けで代用可(発酵の風味までは再現できないが、酸味と食感は近づけられる)。中華食材店やオンラインでは酸豆角の真空パック・瓶詰めも購入できるので、そちらを使うのが最も本場に近い。
  • 豆豉→なければ味噌小さじ1で代用可(風味はやや異なる)
  • 豚ひき肉→細かく刻んだ豚バラ肉でも代用可(本場ではこちらもよく使われる)

保存・アレンジのコツ

  • 冷蔵で2〜3日保存可能。汁気の少ない炒め物なのでお弁当のおかずにも向いている。
  • 多めに作って冷凍しておくと、忙しい日のご飯のお供にすぐ使える。
  • 仕上げに刻んだ青唐辛子や花椒を加えると、湖南・四川それぞれの本場らしい辛味・痺れのアクセントを加えられる。
  • 豆腐やもやしを加えてかさ増しすると、より家庭的なボリュームおかずになる。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。