春巻き(春捲)レシピ本場中国・立春の行事食の配合を徹底解説

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日本の中華料理店で定番メニューとなっている「春巻き」。太くて大きく、具材がぎっしり詰まったこの一品は、実は本場中国の「春卷(チュンジュエン)」とはかなり異なる姿をしています。本場の春巻きは指ほどの細さで、パリッと軽い食感が身上。もともとは節句の行事食だったというルーツを知ると、その違いにも納得がいきます。
春巻きの起源は、東晋の時代(4世紀頃)にまで遡ります。当時、立春(旧暦の新年を迎える節目)を祝う「春盤(チュンパン)」という風習があり、薄い餅に生野菜や果物を盛り合わせて食べていました。唐宋の時代になると、この「春盤」を薄い皮で巻いて食べる形式が詩にも詠まれるようになり、南宋の詩人・朱淑真の詩には「生菜乍挑宜卷饼(生野菜をさっと挟んで餅で巻くのがちょうどよい)」という一節が残されています。
そして元代になると、具に肉を加え、油で揚げるという現在の「春卷」の形式が確立しました。清代の宮廷では「満漢全席」128品の中の主要な点心9品の一つに数えられるほど重要な料理となり、庶民の間にも広く定着していきました。福建省・福州では、科挙に合格した書生のために妻が考案した栄養食が評判を呼んだという民間伝説も残っています。
ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。
本場式の配合
材料(皮15本分・2〜3人分)
- 春巻きの皮(市販・直径21cm程度)15枚
- 豚ひき肉150g
- キャベツ(せん切り)150g
- にんじん(せん切り)30g
- ニラ(3cm幅に切る)50g
- しょうが(みじん切り)5g
- 塩(具材の下ごしらえ用)小さじ1/4(1.5g)
- 塩(味付け用)小さじ1/2(3g)
- こしょう小さじ1/4(0.5g)
- 生抽小さじ2(10g)
- 片栗粉(具材用)小さじ1(3g)
- ごま油小さじ1(4g)
- 小麦粉(封じ用のり)大さじ1(10g)
- 水(封じ用のり)大さじ1(15ml)
- 揚げ油フライパンに深さ2cm程度注ぐ300ml
作り方
キャベツ・にんじんは細切りにし、下ごしらえ用の塩をまぶして10分置き、出てきた水分をしっかり絞る。
ボウルに豚ひき肉・水気を絞ったキャベツとにんじん・ニラ・しょうがを入れ、味付け用の塩・こしょう・生抽・片栗粉・ごま油を加えてよく混ぜ合わせ、10〜20分ほど休ませて味をなじませる。
小麦粉と水を混ぜて糊状にし、封じ用の「のり」を作る。
春巻きの皮を角がひし形になるように置き、手前に具材を大さじ1程度(約20g)のせる。
手前の角を具材にかぶせるように巻き、左右の角を内側に折り込んでから、さらに奥へ向かって巻き進める。最後に皮の端に「のり」を塗って閉じる。
フライパンに揚げ油を入れ、170℃(菜箸を入れると細かい泡が出る程度)に熱し、春巻きを中火で3〜4分、両面が均一なきつね色になるまで揚げる。
油をしっかり切り、熱いうちにいただく。
本場と日本の違い
- 太さと形状:本場の春卷は指ほどの細さで巻くのが基本ですが、日本の中華料理店の春巻きは具だくさんで太く、時には手のひらほどの大きさになることもあります。
- 皮の厚み・食感:本場の皮は薄く、揚げるとパリッと軽い食感に仕上がりますが、日本の春巻きは厚みのある皮を使うことが多く、しっかりとした食感になります。
- 具材の内容:本場は野菜(キャベツ・にんじん・ニラなど)を主体にした軽い味わいの具が主流ですが、日本の春巻きは豚肉やエビ、春雨などを具だくさんに詰め込む傾向があります。
- 食べるタイミング・文化的背景:本場では立春の行事食としての意味合いが今も一部地域で残っていますが、日本ではそうした季節行事との結びつきはほとんど意識されず、通年の定番メニューとして扱われます。
- 提供のされ方:本場では屋台や家庭で作られる庶民的な軽食という位置づけですが、日本の中華料理店では前菜やセットメニューの一品として、やや格上げされた形で提供されることが多くなっています。
参考ページ(写真)
下厨房の「春卷」レシピページに、皮の巻き方から揚げるまでの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/103991354/
代用可能な食材
- ニラ:入手困難な場合、万能ねぎで代用可
- 春巻きの皮:入手困難な場合、餃子の皮を薄く伸ばして代用可(枚数を多めに用意する)
- 豚ひき肉:入手困難な場合、鶏ひき肉やえびのみじん切りで代用可
保存・アレンジのコツ
- 巻いた状態の生春巻きはバットに並べてラップをかければ冷凍保存が可能。凍ったまま油で揚げられる
- 具材は前日に作り置きしておくと、当日の調理がぐっと楽になる
- 揚げたてが最も美味しいが、リベイクする場合はオーブントースターで温め直すとパリッと感が戻る
出典
- 福州市人民政府公式サイト「立春的节物"春卷"」(春盤から春卷への歴史的変遷、福州の民間伝説)
- 下厨房「春卷」(皮の枚数・具材の分量・揚げる温度のクロスチェック)
- 下厨房「春卷馅料」(具材の配合(豚ひき肉・野菜)のクロスチェック)
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。