家常菜・家庭の定番おかず水饺

水餃子レシピ本場北方式の配合を徹底解説

湯気の立つ茶色の皿に並んだひだ付きの水餃子と、手前のたれの小皿のイラスト
地域
家常菜(北方・全国区)
分量
2人分、水餃子約20個分
公開

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日本で「餃子」といえば真っ先に思い浮かぶのは、羽根つきでパリッと焼き上げる焼き餃子だろう。しかし中国語圏で単に「饺子」と言えば、それは焼き餃子ではなくゆでた水饺を指すのが一般的だ。中国では水饺は主食であり、ご飯やおかずの一品ではなく、それ単体で一食を完結させる存在。北方(華北・東北)では特に、家族や親戚が集まって一緒に皮から包む「包饺子」が、正月や冬至の恒例行事になっている。

その起源には、後漢の名医・張仲景の伝説がある。冬至の頃、貧しい人々が寒さで耳に凍傷を負うのを見かねた張仲景が、羊肉と体を温める薬草を刻んで小麦粉の皮で耳の形に包み、煮込んで振る舞ったのが「嬌耳」と呼ばれる食べ物で、これが今日の餃子の原型になったと伝えられている。「医食同源」という中医学の考え方を体現するエピソードとしても知られる。

日本の焼き餃子は、戦後に中国東北部から引き揚げてきた人々が広めたとされ、限られた食材でボリュームを出すために餃子を「焼いて」提供したのが始まりという説が有力だ。つまり水饺こそが中国式餃子の本流であり、日本の「餃子=焼く」というイメージ自体が、実は特殊な進化を遂げた形だと言える。

ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。

本場式の配合

材料(2人分、水餃子約20個分)

  • 中力粉(皮用)250g
  • 水(常温、皮用)110ml
  • 塩(皮用)1.5g(小さじ1/4)
  • 豚ひき肉もも肉と肩ロースのミックス250g
  • 白菜(みじん切り、塩もみ後絞る)200g
  • 塩(白菜の塩もみ用)3g(小さじ1/2)
  • 長ねぎ(みじん切り)20g
  • 生姜(すりおろし)8g
  • 生姜汁10ml(小さじ2)
  • 生抽15ml(大さじ1)
  • 塩(餡用)2g(小さじ1/3)
  • 卵白1個分(約30g)
  • 白こしょう0.5g(小さじ1/8)
  • ごま油8ml(小さじ2)
  • 水(餡に加える、粘りを出す用)大さじ2〜3、様子を見ながら40ml
  • 塩(ゆで湯用)ひとつまみ(約1g)

作り方

  1. ボウルに中力粉250gを入れ、塩(皮用)を溶かした水110mlを少しずつ加えながら菜箸で混ぜ、まとまったら手でこねて滑らかな生地にする。ラップをかけて常温で30分休ませる。

  2. 白菜はみじん切りにして塩(白菜の塩もみ用)をまぶし10分置き、出た水分をしっかり絞る。

  3. ボウルに豚ひき肉・生姜汁・生抽・塩(餡用)・卵白を入れ、水(餡に加える用)を3〜4回に分けながら一方向に力強く混ぜ、粘りが出て白っぽくなるまで練る。

  4. 白菜・長ねぎ・生姜・白こしょう・ごま油を加え、さっくり混ぜ合わせて餡を完成させる。

  5. 生地を棒状に伸ばし、1個約8gに小分けして麺棒で中央を厚め・縁を薄めに丸く伸ばす。

  6. 皮の中央に餡を約15gのせ、縁に水をつけてひだを寄せながら包む。

  7. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩(ゆで湯用)を加えて餃子を投入。浮き上がってきたら差し水を加え、これを2回繰り返して合計6〜7分ゆでる。

本場と日本の違い

  • 日本の焼き餃子の皮は直径8cm前後で薄く延ばすが、本場の水饺の皮は中心をやや厚め・縁を薄めに仕上げるのが基本。ゆでている間に皮が破れないようにするための工夫で、モチッとした厚みのある食感になる。
  • 日本の餃子は片面をパリッと焼くのが主流だが、本場では水饺は必ずゆでて(または蒸して)食べるもので、「焼き餃子」は別料理(锅贴・煎饺)として区別されている。
  • 具材にニラやキャベツを使う日本の餃子に対し、本場の水饺は白菜が主流。地域によっては白菜の代わりに酸菜(発酵白菜漬け)を使うこともある。
  • 日本では餃子はご飯のおかずやビールのつまみという位置づけだが、中国では水饺そのものが主食であり、酢や辣油につけて単品で食べきるのが基本。
  • タレも異なり、日本は醤油・酢・ラー油の合わせダレが定番だが、北方の家庭では黒酢(香醋)だけ、あるいはにんにくのみじん切りを添えるだけのシンプルな食べ方も多い。

参考ページ(写真)

下厨房の「水饺」レシピページに、皮の生地作りから包み方、ゆで上げまでの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/100630914/

代用可能な食材

  • 中力粉→強力粉と薄力粉を1:1で混ぜても代用可(もちもち感がやや増す)。
  • 白菜→キャベツやニラで代用可能だが、水分量が変わるため絞る際の力加減を調整する。
  • 卵白→省略も可能だが、加えると餡がまとまりやすくジューシーに仕上がる。

保存・アレンジのコツ

  • 包んだ生の水餃子は、バットに並べて冷凍庫で1時間予備凍結してから保存袋に移すと、くっつかずに小分け保存できる。
  • 冷凍のまま茹でる場合はゆで時間を2〜3分長めにするのが目安。
  • 本場の食べ方にならい、香醋と刻みにんにくだけのシンプルなタレで食べると、素材の味がよくわかる。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。