広東料理・粤菜烧卖
焼売(シューマイ)レシピ本場広東の配合を徹底解説

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日本の食卓にもすっかり定着した「焼売(シューマイ)」。実はそのルーツをたどると、14世紀の高麗(朝鮮半島)の文献にまで記述が見つかるほど古い歴史を持つ点心です。当時の記録には「稍麦」という名で、皮が薄く肉がぎっしり詰まり、頂上を糸で括ったようにきゅっとつまんだ形状の食べ物として紹介されています。
広東式の「干蒸焼売」は、エビと豚肉、干し椎茸を黄色い薄皮で包み、上にカニ卵やにんじんを飾った、飲茶の定番点心として知られています。一方、意外と知られていないのが、内モンゴル・フフホト(呼和浩特)に伝わる独自の焼売文化です。地元の伝説によれば、明末清初の頃、フフホトの大召というお寺の近くで饅頭を売っていた兄弟が、薄く伸ばした皮で羊肉と葱を包み、口を開けたまま蒸し上げる創意工夫を凝らしたのが始まりとされています。
フフホト式の焼売は皮そのものが主役と言えるほど薄く大きく伸ばされ、具は羊肉と葱がメインで、広東式のようなエビは使いません。一両(8個)単位で注文し、磚茶(レンガ状に固めた茶葉)と一緒に食べるのが地元の朝食スタイル。同じ「焼売」という名前でも、地域によってこれほど姿が異なるのは、中国料理の奥深さを物語っています。
ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。
本場式の配合
材料(2人分、約20個分)
作り方
むきえびは背わたを取って洗い、半分をみじん切り、半分を粗く刻んで食感を残す。
ボウルに刻んだ豚もも肉・豚背脂を入れ、塩・生抽・紹興酒・ごま油・白こしょう・鶏がらスープの素を加え、5分かけて一方向によく練り混ぜる。
2にえび・干し椎茸・片栗粉・レモン汁を加え、粘りが出るまでさらに混ぜ合わせる。
混ぜた餡は冷蔵庫で30分休ませ、味を馴染ませる。
焼売の皮の中心に餡を小さじ1.5杯ほどのせ、親指と人差し指で軽く輪を作りながら皮を寄せ、上部を開けたまま円筒形に包む。
底を軽く押さえて平らにし、上部の餡にみじん切りのにんじんをひとつまみのせて彩りを添える。
蒸し器にクッキングシートを敷き、焼売同士がくっつかないよう間隔をあけて並べる。
蒸気の上がった蒸し器で中火で10〜15分蒸したら完成。
本場と日本の違い
- 主な具材:広東式はエビ・豚肉・干し椎茸を組み合わせますが、内モンゴル・フフホト式は羊肉と葱がメインでエビは使いません。日本の焼売はさらに玉ねぎやグリーンピースを加えることが多く、三者三様の具材構成になっています。
- 皮の厚さ:フフホト式は皮そのものが主役になるほど薄く大きく伸ばしますが、広東式は具を包む脇役として薄めの皮を使い、日本の焼売の皮はやや厚みがあるのが一般的です。
- 食べ方の文化:フフホトでは磚茶と一緒に朝食として食べる習慣がありますが、広東式は飲茶で点心の一品として、日本ではお弁当やおかずの一品として食べられます。
- 味付け:本場・広東式はエビと椎茸の旨味を活かしたあっさり味ですが、日本の焼売はグリーンピースの甘みや、玉ねぎの水分によるジューシーさを重視した仕立てが多くなっています。
- 提供単位:フフホトでは「一両=8個」という重さの単位で注文しますが、広東式・日本式とも個数で数えるのが一般的です。
参考ページ(写真)
下厨房の「广式点心:干蒸烧卖」レシピページに、餡作りから包み方までの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/103400087/
代用可能な食材
- 焼売の皮:入手困難な場合、雲吞の皮や餃子の皮で代用可(餃子の皮を使う場合は少し薄めに伸ばすとよい)
- 豚背脂:入手困難な場合、豚ひき肉(脂身多め)で代用可
- 干し椎茸:入手困難な場合、生椎茸をみじん切りにして代用可(旨味を補うため鶏がらスープの素をひとつまみ増やすとよい)
保存・アレンジのコツ
- 包んだ焼売は蒸す前の状態で冷凍保存が可能。凍ったまま蒸す場合は加熱時間を3〜5分ほど長めにする
- 酢とラー油を合わせたたれをつけて食べると、本場の飲茶らしい味わいになる
- 羊肉と葱のみじん切りで餡を作れば、フフホト式のアレンジ焼売も楽しめる
出典
- 澎湃新闻「地区文化 | 呼和浩特美食——烧麦的起源与传说」(由来・歴史・内モンゴル羊肉焼売のトリビア)
- 下厨房「广式点心:干蒸烧卖」(レシピ①)
- 下厨房「干蒸烧卖」(レシピ②(配合のクロスチェック))
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。