広東料理・粤菜菠萝包
パイナップルパン(菠蘿包)レシピ本場香港の配合を徹底解説

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表面に施された格子模様がパイナップルの皮を思わせることからその名がついた「菠蘿包(ボーローバウ)」。実際にはパイナップルを一切使わないにもかかわらず、香港を代表するパンとして愛され続けています。
誕生したのは20世紀中頃の香港。当時、西洋文化の影響を受けて香港の飲食文化には洋風の焼き菓子が次々と取り入れられていました。その流れの中で生まれたのが、サクサクとした甘い酥皮(クッキー生地)を丸パンの上にかぶせて焼き上げるこのパンです。焼き上がった酥皮の表面には自然にひび割れた網目状の模様ができ、その見た目が黄金色に輝くパイナップルの表皮に似ていることから、「菠蘿包(パイナップルパン)」と呼ばれるようになったといいます。果肉や果汁は一切使われていない、見た目の連想だけから生まれたユニークな名前の食べ物なのです。
いまでは香港の茶餐廳(喫茶店)や麺包店に欠かせない定番商品となり、温かい菠蘿包に厚切りバターを挟んだ「菠蘿油」とあわせて、香港の朝食・軽食文化を象徴する存在になっています。
ここから先は、複数の中国語レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。
本場式の配合
材料(2人分・8個分)
パン生地
- 強力粉250g
- ぬるま湯100ml
- 塩3g
- 牛乳25ml
- 卵(溶いたもの)30g
- インスタントドライイースト5g
- グラニュー糖35g
- 無塩バター(室温に戻す)20g
酥皮(トッピング生地)
- 無塩バター50g
- 粉砂糖40g
- 卵(溶いたもの)15g
- 薄力粉70g
- 粉ミルク15g
仕上げ用卵液
- 卵黄1個分
- 牛乳小さじ1
作り方
ぬるま湯にドライイーストを溶かし、5分置いて活性化させる。
ボウルに強力粉、塩、グラニュー糖、牛乳、卵、1のイースト液を合わせ、3〜5分こねる。柔らかくしたバターを加えてさらに3分こね、なめらかで弾力のある生地にする。
生地を丸め、ラップをかけて室温(約28℃)で30〜40分、一次発酵させて2倍の大きさにする。
生地のガスを抜いて8等分に丸め、15分のベンチタイムを取る。
酥皮用にバターと粉砂糖を白っぽくなるまで練り混ぜ、卵を少しずつ加えてよく混ぜる。薄力粉と粉ミルクを合わせてふるい入れ、さっくりとまとめる。8等分にする。
天板に生地を並べ、37℃・湿度75%前後の環境で1.5倍の大きさになるまで二次発酵させる(オーブンの発酵機能や、庫内に湯を張ったコップを置く方法で代用可)。
酥皮生地を丸く薄くのばして発酵させた生地にかぶせ、包丁の背などで格子模様をつける。
表面に卵黄と牛乳を混ぜた卵液を塗り、180℃に予熱したオーブンで20分、表面がきつね色になるまで焼く。焦げそうな場合はアルミホイルをかぶせる。
本場と日本の違い
- パイナップルの有無:本場も日本もパイナップル果肉は一切使わないが、日本では「パイナップルパン」という名前から誤解されがちで、パイナップル味・果肉入りにアレンジされた商品も見られる。
- トッピングの食感:本場は薄力粉主体のクッキー生地でサクサク・ポロポロとした食感を出すが、日本のメロンパン風にアレンジされたものはビスケット生地が厚く、しっとり仕上げることが多い。
- 中身:本場は基本的に何も挟まない素の菠蘿包が主流で、バターを挟む「菠蘿油」がバリエーションだが、日本ではクリームやあんこを最初から包んだ惣菜パン・菓子パンとして売られることが多い。
- 格子模様:本場は格子状の切れ込みを入れてパイナップルの皮を表現するのが伝統だが、日本ではこの模様を省略した丸いフォルムの商品も多い。
参考ページ(写真)
下厨房の「好吃到炸裂的港式菠萝包(附带制作酥皮的小视频)」レシピページに、生地作りから酥皮のかぶせ方、焼き上がりまでの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/102835767/
代用可能な食材
- 粉ミルク:省略するか、同量の強力粉で代用可(風味はやや変わる)
- 無塩バター:マーガリンでも代用可だが、風味は本場のバターの方が優れる
- 強力粉:準強力粉に置き換えても大きな支障はない
保存・アレンジのコツ
- 焼き立てを常温で食べるのが最も美味しいが、余った分は冷凍で2週間保存可能
- 食べる際はオーブントースターで3〜4分温め直すとサクサク感が戻る
- 本場では厚切りバターを挟んだ「菠蘿油」も定番のアレンジ
出典
- 探究菠萝包名称的由来与背后故事(搜狐)(由来(20世紀中頃の香港で誕生、酥皮の網目模様がパイナップルの表皮に似ていることが名前の由来))
- 好吃到炸裂的港式菠萝包(附带制作酥皮的小视频)的做法(下厨房)(レシピ・分量(パン生地・酥皮それぞれ)、発酵条件、焼成温度)
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。