広東料理・粤菜上汤娃娃菜

上湯娃娃菜(ミニ白菜の上湯煮)レシピ本場中国家庭の配合を徹底解説

スープに縦割りのミニ白菜を並べ、角切りのピータン、塩漬け卵、ハム、クコの実を散らした上湯娃娃菜のイラスト
地域
粤菜/家常菜
分量
2人分
公開

この記事はAmazonアソシエイトのリンクを含みます。

中国のレストランでも家庭でも、野菜料理の定番としてすっかり定着した上湯娃娃菜。主役の「娃娃菜」は、じつは日本と縁のある野菜だ。

中国の澎湃新聞によれば、娃娃菜は「ミニ白菜」とも呼ばれ、日本から(一説には韓国から)導入された新しい品種だという。見た目は白菜そのものなのに、大きさは白菜の4分の1から5分の1ほど。白菜の「精巧なミニチュア版」のような姿から、「娃娃(お人形・赤ちゃん)」の名がついたとみられている。北京の新京報も、日韓から導入された結球性の小型白菜で、口当たりがなめらかでみずみずしい野菜だと紹介している。

「上湯」は、広東料理で使われる最上級のスープのこと。老鶏・金華ハム・豚の赤身・豚骨・干し貝柱などを6時間以上煮出して作る、澄んだ淡い茶色のだしで、「上湯菜心」「上湯時蔬」のように青菜をこのスープで煮る料理が広東の店の定番になっている。上湯娃娃菜もその流れをくむ一皿で、美食天下の投稿でも広東の多くの店でよく見かける料理と紹介されている。

家庭では本物の上湯を仕込む代わりに、ピータン・塩漬け卵・ハムを油で炒めてから湯を注ぎ、短時間で白く濃厚なスープを作るのが定番。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、この家庭版の配合と手順を公開する。

本場の配合

材料(2人分)

  • ミニ白菜(娃娃菜)2株(400g)
  • ピータン1個(60g)
  • 塩漬け卵(咸鴨蛋、加熱済みのもの)1個(65g)
  • ハム火腿腸またはロースハム40g
  • にんにく3片(10g)
  • 生姜(薄切り)5g
  • クコの実5g
  • サラダ油15ml
  • 熱湯400ml
  • 鶏がらスープの素(顆粒)3g
  • 塩1.5g(小さじ1/4程度)
  • 白こしょう0.5g

作り方

  1. ミニ白菜は根元を少し切り落とし、縦4つ割りにして洗う。ピータン・塩漬け卵(殻をむく)・ハムは1cm角に切る。にんにくは皮をむいて半分に切る。クコの実はさっと洗う。

  2. 鍋にサラダ油15mlとにんにく・生姜を入れて弱火にかけ、1分ほど炒めて香りを出す。

  3. ピータン・塩漬け卵・ハムを加え、弱火のまま3分炒める。塩漬け卵の黄身が油に溶けて細かい泡が立ち、香りが出てくるまでじっくり炒めるのがコツ。

  4. 熱湯400mlを注いで強火にし、3分ぐつぐつと沸騰させる。油と卵黄がスープに乳化して白く濁ってくる。

  5. ミニ白菜・クコの実・鶏がらスープの素3g・塩1.5gを加え、ふたをして中火で3分、白菜の軸がやわらかくなるまで煮る。

  6. 白こしょうをふり、白菜を器に並べて、具とスープをたっぷりかける。

本場と日本の違い

  • 家庭版と店の上湯:広東の料理店では老鶏・金華ハム・豚骨・干し貝柱などを長時間煮出した本物の上湯で煮るため、スープは澄んでいて上品。家庭版はピータンと塩漬け卵を炒めて湯を注ぐことで、短時間で白濁したコクのあるスープを作る。どちらも「上湯娃娃菜」と呼ばれている。
  • 塩漬け卵とピータンで「だし」をとる:日本の家庭料理では卵は具として加えることが多いが、この料理ではピータンの独特のうま味と、塩漬け卵の黄身の油分・塩気がだしの役目を果たす。塩分の大半は塩漬け卵から出るので、追加の塩は控えめにする。
  • 白菜のクリーム煮との違い:日本の中華料理店の「白菜のクリーム煮」は牛乳や生クリームでとろみをつけるが、上湯娃娃菜にはとろみも乳製品も使わない。白いスープは卵黄と油が沸騰で乳化したもので、さらりとした口当たりになる。

参考ページ(写真)

美食天下の「上湯娃娃菜」レシピページに、ピータン・ハムの切り方から煮上がりまでの手順写真が掲載されています。

(https://home.meishichina.com/recipe-341454.html)

代用可能な食材

  • ミニ白菜:日本でもスーパーで「ミニ白菜」「娃々菜」として売られている。なければ普通の白菜の内側の柔らかい葉400gを縦に切って使う(煮る時間を1分延ばす)
  • 塩漬け卵(咸鴨蛋):中華食材店で加熱済みの真空パック品が手に入る。入手できない場合は省き、塩を3g(小さじ1/2程度)に増やす
  • ハム:火腿腸は、日本の魚肉ソーセージに似た食感の中国の豚肉ソーセージ。ロースハム・ベーコン・金華ハムのいずれでも作れる(金華ハムの場合は塩気が強いので20gに減らす)
  • 鶏がらスープの素:市販の鶏がらスープ400mlを熱湯の代わりに使う場合は、鶏がらスープの素と塩を省く

保存・アレンジのコツ

  • 白菜は時間がたつと色が悪くなり、スープを吸ってしまうので、できたてを食べる。スープ(手順4まで)を先に作って冷蔵(2日程度)しておき、食べる直前に白菜を煮るのがおすすめ
  • 豚の赤身肉の細切りを片栗粉と油でもんで加えたり、ミニ白菜をほうれん草・チンゲン菜・豆苗に替えたりしても同じ手順で作れる。下味をつけた豚肉を最後に加える作り方も中国のレシピでよく見られる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。