安徽料理・徽菜三河米饺
三河米餃レシピ本場安徽・三河の配合を徹底解説

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餃子なのに、皮に小麦粉を一切使わない。安徽省の合肥近郊、水郷の古鎮・三河で生まれた「三河米餃」は、インディカ米(籼米)の粉を熱湯でこねた生地で肉あんを包み、半月形の大きな餃子にして油で揚げる、朝ごはんの定番だ。
外はカリッと黄金色、中はもっちり。あんには豚バラ肉、押し豆腐(豆腐干)、川エビを刻み込むのが基本で、三河を囲む巣湖の水の恵みがそのまま詰まっている。地元では「大弯餃(大きく曲がった餃子)」とも呼ばれ、今では合肥、巣湖、蕪湖、廬江など安徽の各地に広まっている。
この料理には、太平天国にまつわる伝説がある。新浪新聞によれば、太平天国の英王・陳玉成が率いた軍は規律が厳しく民を害さなかったため、三河の人々は戦いの前になると米餃を揚げて陣営に届けた。これがきっかけで名が広まったと伝えられる。三河は1858年、陳玉成の軍が湘軍を破り、その将・李続賓を討ち取った「三河の戦い」の舞台として知られる場所だ。ただし、米餃そのものの起源ははっきりせず、「考証できない」とされている。
なお三河は、黄山のある安徽南部の徽州ではなく、長江と淮河の間の江淮地方にある。本シリーズでは安徽料理(徽菜)の枠で紹介するが、山の料理の多い徽州とは違う、水郷の味と考えてほしい。
ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、三河米餃の配合と手順を公開する。
本場の配合
材料(10個分)
皮
あん
揚げ油
- 揚げ油800ml
作り方
あんを作る。豚バラ肉・豆腐干は5mm角に、小エビは粗く刻む。
フライパンにサラダ油10mlを中火で熱し、長ねぎ15g・生姜3gを炒めて香りを出す。豚バラ肉を加えて脂が出るまで2分炒め、小エビを加えて色が変わるまで炒める。
豆腐干を加え、料理酒10ml・生抽10ml・老抽3ml・砂糖3g・白こしょう0.5g・塩1.5gで調味し、水50mlを加えてひと煮立ちさせる。片栗粉8gを水30mlで溶いて回し入れ、あんがまとまるまでとろみをつけて火を止める。ごま油5mlを混ぜ、バットに広げて完全に冷ます。
皮を作る。フライパン(油をひかない)に米粉250gを入れ、弱火で3〜4分、手で触って温かく感じ、ほんのり色づく手前まで炒る。
4を大きめのボウルに移し、塩1.5gを混ぜる。熱湯380mlを一気に注ぎ、菜箸で手早くかき混ぜてそぼろ状にする。手で触れる温度まで冷めたらラード5gを加え、なめらかになるまでよくこねる。ぬれ布巾をかけて20分休ませる。
5の生地を10等分(1個約60g)して丸める。ラップを敷いた台にのせ、油を塗った包丁の腹やバットの底で押して、直径11cm・厚さ2mmほどの円形にのばす。
生地の中央に3のあんを1/10量ずつのせ、ラップごと持ち上げて半分に折り、縁をしっかり押さえて閉じる。形は半月形の大きな餃子にする。
揚げ油800mlを180℃に熱し、7を2〜3個ずつそっと入れる。最初の30秒は触らずに表面を固め、その後何度か返しながら6分ほど、全体が黄金色になりカリッとするまで揚げる。網に取って油を切る。
本場と日本の違い
- 皮が米粉:日本の揚げ餃子は小麦粉の皮を揚げるが、三河米餃はインディカ米の粉を熱湯でこねた生地。揚げると外はパリッと、中はもっちりとした独特の食感になる。
- 粉を炒ってから湯でこねる:米粉を先に軽く炒ってから熱湯でこねるのが三河流。香ばしさが増し、湯でこねることで米粉に粘りが出て包めるようになる。
- 朝ごはんとして食べる:合肥周辺では揚げたてを朝食に食べるのが定番。日本の焼き餃子のように、ご飯のおかずとしてたれにつけて食べるものではなく、そのままかぶりつく。
参考ページ(写真)
美食天下の「三河米饺」レシピページに、米粉の生地づくりから包み方、揚げ上がりまでの手順写真が掲載されています。
(https://home.meishichina.com/recipe-383753.html)
代用可能な食材
- インディカ米の粉:タイ産の米粉(ライスフラワー)で代用可。日本の上新粉(うるち米の粉)でも作れるが、ややもちっと重めの皮になる
- 豆腐干:厚揚げを5mm角に切り、キッチンペーパーで水気を取って代用可
- 小エビ:本場は巣湖の白米蝦(小さな川エビ)。むきエビや桜エビの素干し(その場合は15g)で代用可
保存・アレンジのコツ
- 揚げる前の包んだ状態で、1個ずつラップして冷凍すれば2週間保存できる。凍ったまま170℃の油で8〜9分かけて揚げる
- 揚げたものは冷めると皮が固くなるので、トースターで3〜4分温め直す
- あんに干し椎茸やにんじんのみじん切りを加える家庭もあり、具の組み合わせは自由度が高い
出典
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。