安徽料理・徽菜安徽牛肉板面

安徽牛肉板麺(アンホイニウロウバンミエン)レシピ本場安徽の配合を徹底解説

赤いスープの幅広麺に牛肉の塊、青菜、赤唐辛子、青ねぎをのせた白い丼の安徽牛肉板麺のイラスト
地域
徽菜(安徽・太和県)
分量
2人分
公開

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まな板の上で生地を勢いよく叩きつけて延ばす、太くコシの強い麺。真っ赤な辣椒油入りの肉そぼろが決め手の安徽牛肉板麺は、西川口や新大久保でも専門店が急増している注目メニューだ。名前の由来は、麺を作る際にまな板(案板)の上で生地を何度も叩きつける「摔面」という技法から。発祥は安徽省阜陽市太和県で、もともとは羊肉・羊油を使う「太和羊肉板面」だった。

1980〜90年代、改革開放初期に労働力の多かった阜陽から「汽車が運んできた街」とも呼ばれる河北省石家庄へ大量の出稼ぎ労働者が流入し、その中に太和の人々もいた。彼らが故郷の羊肉板面を持ち込み、安くて量が多いことから出稼ぎ労働者の間で広まり、やがて地元の石家庄市民にも愛されるように。太和県の知名度が低かったことから「安徽板面」という呼び名が定着し、石家庄の業者が地元の嗜好に合わせて羊肉・羊油を牛肉・牛油に変更したことで「正宗安徽牛肉板面」が誕生した。2023年にはSNSで火がついた石家庄の板面が2024年に「石家庄牛肉板面」として独自のご当地ブランド化されたことがきっかけで、「発祥地は安徽か石家庄か」というちょっとした論争がネット上で巻き起こったという、今どきならではのエピソードも持つ一品だ。

ここから先は、実際に中国語の複数レシピを比較して割り出した、家庭で作れる本場の配合と手順を公開する。

本場式の配合

材料(2人分)

  • 中華生麺太め。手作りに挑戦する場合は下記参照300g
  • 牛ひき肉150g
  • 食用油大さじ3(45ml)
  • ラード(あれば)大さじ1(15g)
  • にんにく(みじん切り)10g
  • 生姜(みじん切り)10g
  • 長ねぎ(みじん切り)15g
  • 粉唐辛子ぬるま湯大さじ2で戻す30g
  • 八角1個
  • 桂皮1本
  • 小茴香(フェンネルシード)小さじ1/2(約1g)
  • 花椒小さじ1/2(約1g)
  • 香葉(ローリエ)1枚
  • 草果1個
  • 良姜なければ生姜で代用5g
  • 蠔油オイスターソース12g(小さじ2)
  • 郫県豆瓣醤6g(小さじ1)
  • トマトペーストあればケチャップで代用6g(小さじ1)
  • 塩9g(小さじ1と3/4)
  • 鶏がらスープの素(顆粒)小さじ1(約5g)
  • 水700ml
  • チンゲン菜2株(100g)
  • ゆで卵2個

作り方

  1. 八角・桂皮・小茴香・花椒・香葉・草果・良姜を茶こしやお茶パックに入れ、ぬるま湯に20分浸して香りを引き出す。

  2. フライパンに食用油とラードを中火で熱し、にんにく・生姜・長ねぎを炒め、戻した粉唐辛子を加えて弱火でじっくり2〜3分炒めて辣椒油を作る。

  3. 牛ひき肉を加えて色が変わるまで炒め、蠔油・郫県豆瓣醤・トマトペーストを加えて炒め合わせ、肉そぼろ状にする。

  4. 別鍋に水700ml・1の香辛料を浸した液ごと加え、塩9g・鶏がらスープの素小さじ1を加えて弱火で20分煮込みスープを作る。

  5. 麺を茹でる(市販の中華生麺なら表示時間どおり。手作りに挑戦する場合は強力粉200g・水80ml・塩2.4g・重曹ひとつまみを練って生地を作り、細長く伸ばしてから両手で軽く叩きつけながらさらに薄く延ばし、沸騰した湯で3〜4分茹でる)。

  6. チンゲン菜はさっと下茹でする。

  7. 器に茹でた麺を盛り、4のスープを注ぎ、3の肉そぼろと辣椒油をたっぷりのせ、チンゲン菜とゆで卵を添えて完成。

本場と日本の違い

  • 本場の麺はまな板に叩きつけて延ばす「摔面」という手作業の技法が命だが、家庭では市販の太めの中華生麺でも十分に近い満足感が得られる。
  • 本場・石家庄の屋台では羊油の代わりに牛油を大量に使い、こってりとした辣椒油をたっぷりのせるのが特徴。日本のガチ中華店でもこの「辣椒油マシマシ」のスタイルを踏襲する店が多い。
  • 発祥地が安徽(太和)か石家庄かという論争自体、ここ数年でSNSから火がついたご当地グルメらしい話題性。日本ではまとめて「安徽板面」と呼ばれることが多いが、本場では出自を巡る議論が続いている。

参考ページ(写真)

下厨房の「太和板面」レシピページに、麺の延ばし方から盛り付けまでの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106613819/

代用可能な食材

  • 良姜→生姜で代用可
  • 草果・小茴香→省略可(八角・花椒・桂皮があれば骨格の香りは再現できる)
  • 中華生麺→太めのうどんでも代用可(コシの強さが近い)
  • トマトペースト→ケチャップ小さじ1で代用可

保存・アレンジのコツ

  • 肉そぼろと辣椒油はまとめて作り置きし、冷蔵で4〜5日、冷凍で2週間ほど保存可能。麺料理以外にご飯にのせても美味しい。
  • スープは冷蔵で2〜3日保存可能。麺は食べる直前に別茹でするのがおすすめ。
  • 辛さを抑えたい場合は粉唐辛子の量を減らし、辣椒油を別添えにすると調整しやすい。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。