広東料理・粤菜客家算盘子

客家算盤子(そろばん玉団子)レシピ本場客家の配合を徹底解説

白い皿に円盤形の団子と豚バラ、椎茸、えび、青ねぎを炒め合わせた客家算盤子のイラスト
地域
客家菜(広東・福建・江西)
分量
3人分
公開

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真ん中がくぼんだ、小さなコマのような団子。これを豚肉やしいたけと一緒に炒めて食べるのが、客家の家庭料理「算盤子」だ。名前のとおり、形がそろばんの玉にそっくりなことから名付けられた。

生地はタロイモ(芋頭)をつぶしてタピオカ粉(木薯粉)を練り込んだもの。ゆでるとつるりとなめらかで、もっちりとした弾力が出る。美食天下の解説によれば、算盤子は広東省大埔県の名物として知られる客家料理で、多くの客家の家庭で正月に欠かせない一品だという。丸い玉は「団団円円(家族円満)」を、そろばんは「精打細算(しっかりやりくりする)」を連想させ、来年こそお金をしっかり稼げるようにという願いが込められている。

マレーシアの大埔出身者の同郷会が紹介する記事でも、算盤子は「芋仔粄」とも呼ばれる大埔の家庭の食卓に欠かせない料理とされ、持ち運びやすいことから清明節の墓参りにも作られてきたという。大埔の町には「今年も来年もそろばんをはじいて、毎年たくさん稼ごう」という意味の言い回しまで伝わっている。山あいに暮らしてきた客家の人々らしい、つつましくも縁起のいい一皿だ。

ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した生地の配合と、成形・炒めの手順を公開する。

本場の配合

材料(3人分)

算盤子(生地)

  • 里芋(皮をむいたもの)300g
  • タピオカ粉(木薯粉)150g
  • 塩1.5g(小さじ1/4程度)
  • 熱湯(生地の固さ調整用)20ml
  • ピーナッツ油(ゆで上げ後にまぶす用)5ml

炒め具

作り方

  1. 里芋は2cm角に切り、蒸気の上がった蒸し器で強火で20分、竹串がすっと通るまで蒸す。

  2. 熱いうちにボウルに移してフォークでなめらかにつぶし、塩1.5gを混ぜる。タピオカ粉を3回に分けて加え、そのつど手でこねる。粉がまとまらずぼろぼろする場合は熱湯20mlを少しずつ加え、耳たぶくらいの柔らかさの生地にする(芋が冷めると粘りが出にくいので手早く)。

  3. 生地を直径1.5cmの棒状にのばし、1.5cm幅に切る。1つずつ丸めてから、親指と人差し指で両側から中央を押してくぼませ、そろばん玉の形にする。

  4. たっぷりの湯を沸かし、算盤子を入れて中火でゆでる。浮き上がってからさらに1分ゆで、冷水にとって締める。水気を切り、ピーナッツ油5mlをまぶしてくっつかないようにする。

  5. 干ししいたけと干しえびは水100mlに15分浸けて戻し、しいたけは5mm角に切る。戻し汁から30mlを取り分ける。

  6. 中華鍋にピーナッツ油15mlを中火で熱し、豚バラ肉を脂が出るまで2分炒める。にんにく・干しえび・しいたけ・豆腐干を加え、香りが立つまでさらに2分炒める。

  7. 算盤子を加え、生抽15ml・オイスターソース5ml・戻し汁30mlを回し入れ、強火で2分、汁気を絡めるように炒め合わせる。

  8. 葉にんにくと白こしょうを加え、30秒炒めて器に盛る。

本場と日本の違い

  • 団子を「炒める」料理:日本で団子といえば甘いおやつか、すいとんのように汁に入れる食べ方が中心。算盤子は具と一緒に炒めて、主食にもおかずにもなる塩味の料理である点が大きく違う。
  • タロイモ×タピオカの食感:白玉粉の団子の柔らかさとは異なり、タピオカ粉による強い弾力と、芋のほっくりとした風味が同時に楽しめる。生地の配合は芋2:粉1前後が基本で、大陸のレシピでは紫芋やほうれん草の汁で色をつけた三色版もよく見られる。
  • 豆腐干が名脇役:大埔の家庭では、地元産の豆腐干を細かく刻んで加えるのが定番。干しえびとしいたけの香りに、豆腐干の歯ごたえが加わって「客家らしい」素朴な味になる。

参考ページ(写真)

下厨房の「客家算盘子」レシピページに、生地の成形からそろばん玉の形に押すまでの手順写真が掲載されています。

(https://m.xiachufang.com/recipe/107516085/)

代用可能な食材

  • 里芋:本場は小ぶりのタロイモ(芋仔)を使う。冷凍の里芋でも作れる(解凍してから蒸す)。中華食材店で檳榔芋(タロイモ)が手に入れば、よりほっくりした仕上がりになる
  • タピオカ粉:片栗粉で代用すると弾力が弱く、ゆでると溶けやすいので、できればタピオカ粉を使う
  • 豆腐干:厚揚げ、または重しで水切りした木綿豆腐で代用可
  • 葉にんにく:青ネギの青い部分またはニラで代用可
  • オイスターソース:なければ生抽を20mlに増やす

保存・アレンジのコツ

  • 手順3で成形した生の算盤子は、バットに並べて冷凍し、固まったら保存袋へ。冷凍で1ヶ月ほど保存でき、凍ったままゆでられる
  • 具は自由度が高く、マレーシアの大埔系の家庭ではするめの細切りを加えるレシピも紹介されている。具をひき肉・にんじん・きくらげ・セロリなどに替えてもよい

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。