家常菜・家庭の定番おかず韭菜炒鸡蛋

ニラ玉(韭菜炒鶏蛋)レシピ本場中国家庭の配合を徹底解説

皿に盛った、ふんわりした黄色い卵と緑のニラを炒め合わせたニラ玉のイラスト
地域
家常菜(全国区)
分量
2人分
公開

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日本の食卓でもおなじみのニラ玉。実は中国の韭菜炒鶏蛋(ニラと卵の炒め物)は、材料こそ同じでも「作り方の順番」がまるで違う。日本では、ふんわり半熟の卵でニラを包むように仕上げたり、鶏がらスープの素やあんでまとめたりするレシピもよく見かける。一方、中国の家庭で定番なのは、卵を先に大きく炒めて一度取り出し、強火でニラを手早く炒めてから卵を戻す作り方。味付けは塩が中心で、あんでまとめることもない、潔い一皿だ。

ニラと卵の組み合わせには、驚くほど古い歴史がある。儒教の経典『礼記』には、庶民が春に祖先を祀る際「韭(ニラ)を卵とともに供える(庶人春薦韭以卵)」という一節があり、ニラと卵は二千年以上前から祭祀の供物としてセットで扱われてきた。前漢の『塩鉄論』にも「羊豚韭卵」という言葉が見える。中国のメディアは、こうした供物の組み合わせが、やがて日々の食卓の料理へと変わっていったと紹介している。

ニラは『詩経』にも登場し、杜甫の「夜雨剪春韭(夜の雨の中、春のニラを摘む)」という詩句でも知られる、春を告げる野菜。旬の春ニラで作る韭菜炒鶏蛋は、中国の家庭で今も愛される季節の味だ。

何が違うのか。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場家庭の配合と、ニラを黒ずませず水っぽくしないコツを公開する。

本場の配合

材料(2人分)

  • ニラ3cm長さに切る150g
  • 卵3個(150g)
  • 料酒5ml
  • 塩(卵用)1.5g(小さじ1/4)
  • 塩(ニラ用)1.5g(小さじ1/4)
  • サラダ油(卵用)大さじ1と1/3(20ml)
  • サラダ油(ニラ用)小さじ2(10ml)

作り方

  1. ニラは洗ってから水気をしっかり切り、3cm長さに切る。茎の部分と葉の部分を分けておく。

  2. ボウルに卵を割り入れ、料酒5ml・塩1.5gを加えてよく溶きほぐす。

  3. 中華鍋(またはフライパン)にサラダ油20mlを入れ、強火で煙が少し立つくらいまで熱する。卵液を一気に流し入れ、縁がふくらんできたら大きく混ぜ、7割ほど固まった段階ですぐに皿に取り出す。

  4. 鍋にサラダ油10mlを足して強火で熱し、ニラの茎の部分を入れて10秒ほど炒め、続けて葉の部分と塩1.5gを加えて手早く炒める。

  5. ニラの色が鮮やかな緑に変わったら(全体で30秒程度)、3の卵を戻し入れ、大きく2〜3回混ぜ合わせてすぐに器に盛る。

本場と日本の違い

  • 卵を先に炒めて取り出す:中国の家庭レシピでは「卵を7分通り(七分熟)に炒めて取り出す→ニラを炒める→卵を戻す」がもっとも一般的な手順。卵とニラの加熱時間を分けることで、卵はふっくら、ニラはシャキッと仕上がる。
  • 味付けは塩が軸:中国のレシピでも、仕上げに鶏精(鶏がら系のうま味調味料)や生抽を少量加えるものは多い。ただし、あんでとじたりオイスターソースで濃く味付けしたりはせず、塩を軸にニラと卵の香りそのものを味わう。今回は塩だけで仕上げたが、鶏がらスープの素を加える場合は塩(ニラ用)を1g減らすとよい。
  • 油はしっかり:卵は多めの油を高温に熱して一気に火を通すことで、ふくらんだ食感になる。ここで油をけちると、卵が鍋に貼り付いて固くなる。
  • ニラは30秒以内:ニラは加熱しすぎると黒ずみ、水が出てしまう。中国のレシピメディアでも「30秒以上炒めない」「素早く炒めて水を出さない」ことが繰り返し強調されている。

参考ページ(写真)

美食天下の「韭菜炒鸡蛋」レシピページに、卵を先に炒めて取り出し、ニラを炒めて戻すまでの工程が写真付きで掲載されています。

(https://home.meishichina.com/recipe-39741.html)

代用可能な食材

  • ニラ:黄ニラ(韭黄)で作ると、より柔らかく上品な味わいになる。中国では韭黄炒蛋として別の定番料理でもある
  • 料酒:日本酒で代用可、または省略しても可
  • サラダ油:ラードで作ると、香りとコクが増して中国の家庭の味により近づく

保存・アレンジのコツ

  • 作り置きには向かないので、食べる直前に作る。残った場合は冷蔵で翌日までに食べ切る
  • 別の定番手法として、溶き卵に刻んだニラを混ぜ、油大さじ1(15ml)を加えてから焼く方法もある。油がニラの水分を閉じ込めるため、黒ずみにくい。さらに、炒め油で花椒10粒を熱して香りを移してから取り出し、その油で焼くと、花椒の香りがほのかに移った仕上がりになる
  • 生姜の千切り5gを炒め油で香りを出してからニラを炒めたり、仕上げに生抽5mlを鍋肌から回し入れたりするアレンジもある

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。