北京天津料理・京津菜京酱肉丝

京醤肉絲レシピ本場北京の配合を徹底解説

白い皿に、濃い味噌だれで炒めた細切り豚肉と、ねぎや豆皮の細切りを盛り合わせた京醤肉絲のイラスト
地域
京津(北京・天津)
分量
2人分
公開

この記事はAmazonアソシエイトのリンクを含みます。

「貧乏人の北京ダック」——中国のグルメ記事で京酱肉丝(京醤肉絲)がそう紹介されているのを見つけたら、思わず二度見してしまうかもしれません。

伝説によれば、解放前の北京。全聚德のような有名店から漂う烤鸭(北京ダック)の香りに憧れながらも、買う余裕のなかった東北出身の陈老汉というお爺さんが、豚肉を細切りにして面酱で炒め、代わりに豆腐の皮(豆皮)で巻いて孫に食べさせたのが始まりだという逸話が伝えられています。その孫はのちに全聚德で修業し、幼い頃に食べた「お爺さんの味」の記憶をもとにこの料理を磨き上げ、今の京酱肉丝の形になったとされています。

本物の北京ダックよりずっと手軽に、「甜面醤で炒めた肉を薄い皮に巻いて食べる」あの満足感を再現できるのがこの料理の魅力。日本ではまだ北京ダックほど知られていませんが、本場では居酒屋感覚で親しまれる定番の家庭料理・下酒菜です。

ここから先は、実際に中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場の分量と手順を解説します。

京醤肉絲の本場式配合

材料(2人分)

  • 豚ロース肉(繊維に沿って細切り)250g
  • 卵白1/2個分
  • 片栗粉大さじ1(10g)
  • 塩(下味用、ひとつまみ)0.5g
  • 紹興酒(下味用)小さじ2(10ml)
  • サラダ油(下味・炒め用合計)大さじ2(24g)
  • 甜面醤(テンメンジャン)大さじ3(54g)
  • 砂糖大さじ1(9g)
  • 生抽小さじ1(5g)
  • 老抽(色付け用)小さじ1/2(3g)
  • 水大さじ2(30g)
  • にんにく(みじん切り)1片(5g)
  • 長ねぎ白い部分、白髪ねぎ状の細切り1本分(80g)
  • 葉にんにく(蒜苗、斜め薄切り)3本分(60g)
  • 豆皮干し湯葉、水で戻して細切り4枚(80g)

作り方

  1. 豚肉は繊維に沿って細切りにする。ボウルに入れ、塩ひとつまみと紹興酒小さじ2を揉み込み5分置く。

  2. 卵白と片栗粉を加えてよく揉み込み、最後にサラダ油小さじ1を加えて表面をコーティングする(下ごしらえ「上浆」)。

  3. 小さいボウルに甜面醤・砂糖・生抽・老抽・水を合わせ、たれを作っておく。

  4. 長ねぎと葉にんにくは冷水にさらしてパリッとさせ、水気を切って器の縁に彩りよく盛っておく。豆皮は熱湯にさっとくぐらせてから細切りにする。

  5. フライパンに残りのサラダ油を中火で熱し、油の温度が低いうちに豚肉を入れてほぐしながら8割ほど火が通るまで炒め、一旦取り出す。

  6. 同じフライパンでにんにくを弱火で香りが立つまで炒め、3のたれを加えて軽く煮立たせる。

  7. 5の豚肉を戻し入れ、たれを全体にしっかり絡めながら中火で1〜2分炒め、つやが出たら火を止める。

  8. 盛り付けた長ねぎ・葉にんにく・豆皮の上に肉をのせて食卓へ。豆皮やレタスで巻きながら食べる。

意外な事実

  • 京醤肉絲は元々、本物の北京ダックを買えない庶民が「豆腐の皮で代用ダック」を作ったのが起源という説がある。
  • 本場では豆皮(干し湯葉)を主役級の食材として扱い、皮に肉を巻いて食べる「小さな北京ダック体験」として親しまれている。
  • 忙しい家庭では豆皮を省略し、レタスやサンチュで巻くだけの簡易版が広く普及している。
  • 味の決め手は肉より先に「甜面醤を油で爆香(炒めて香りを引き出す)」する工程とされ、油の温度とタイミングにこだわるレシピが多い。

参考ページ(写真)

下厨房の「厨师长教你:“京酱肉丝”的家常做法」レシピページに手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106474338/

代用可能な食材

  • 豆皮(干し湯葉)が手に入らない場合は、生湯葉や大判のレタスで代用できる。
  • 葉にんにく(蒜苗)が無ければ長ねぎの青い部分やニラで代用可(風味が異なるため「にんにくの芽」での代用は不可)。
  • 紹興酒が無ければ日本酒や料理酒で代用できる。

保存・アレンジのコツ

  • 肉だけを多めに下味込みで作り置きし、食べる直前にたれと絡めれば時短になる。
  • ご飯にのせて「京醤肉絲丼」にしたり、溶き卵と一緒に炒めても相性が良い。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。