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北京ダック(家庭版)レシピ本場北京の配合を徹底解説

切り分けた照りのある鴨肉に薄餅、白ねぎ、小皿の甜麺醤を添えた白い皿の北京ダックのイラスト
地域
京津(北京)
分量
2人分
公開

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パリッと香ばしい皮と、しっとりとした身。薄餅(バオビン)に包んで頬張る北京ダックは、中国を代表する料理として世界的に知られている。その歴史は驚くほど古く、南北朝時代の文献『食珍録』にまで遡るとされる。南宋時代には杭州の屋台料理としても人気を博していたという記録が残っている。

大きな転機となったのは明代だ。南京で皇帝になった朱元璋は「毎日1羽の焼き鳥を食べる」と言われるほどの愛好家で、宮廷の料理人たちが様々な調理法を発展させた。その後、息子の朱棣(永楽帝)が都を南京から北京へ移した際、宮廷料理人の烤鴨の技法もそのまま北京へ持ち込まれ、使う鴨の品種も「南京板鴨」から「北京鴨」へと変わっていったという。乾隆年間になって、正式に「北京烤鴨」という名前が定着したとされる。

北京烤鴨には、実は2つの異なる流派がある。1416年創業と伝わる老舗「便宜坊」は、火を消してから鴨を炉に入れ、鴨の腹の中に特製スープを注いで「外は焼き、内は煮る」という焜炉(コンロ)方式。一方、1864年創業の「全聚德」は、耐火レンガの炉内で果物の木を燃やし、その輻射熱でじっくり焼き上げる掛炉方式で、「肉の香りが清らかで、皮はパリッと身はしっとり」と評される。2006年、この2つの技法はいずれも北京市初の無形文化遺産に指定され、後に国家級無形文化遺産にまで昇格した。本格的な炉がなくても、家庭のオーブンで両者の良いところを再現できるレシピを、中国語の複数レシピを比較して紹介する。

本場式の配合

材料(2人分、鴨1羽使用・目安3〜4人でシェア可)

鴨

  • 鴨(丸鴨、内臓処理済み)1羽(約2kg)
  • 熱湯皮を引き締める用2L

脆皮水(皮をパリッと仕上げるための塗り液)

  • 麦芽糖または蜂蜜15g(大さじ1)
  • 水120ml
  • 白酢または黒酢15ml(大さじ1)
  • 紹興酒または料理酒15ml(大さじ1)

薄餅(バオビン)生地・10枚分

  • 小麦粉200g
  • 熱湯120ml
  • 塩1g
  • ごま油成形用5ml

たれ

  • 甜面醤45g(大さじ3)
  • 砂糖9g(大さじ1弱)
  • 水15ml
  • ごま油3ml(小さじ1/2)

付け合わせ

  • きゅうり細切り1本
  • 長ねぎ(白い部分)白髪ねぎに切る1本

作り方

  1. 鴨は熱湯を全体にまんべんなく3回ほど回しかけ、皮を引き締める。

  2. 脆皮水の材料(麦芽糖・水・白酢・紹興酒)をよく混ぜ、鴨の表面全体に刷毛で薄く塗る。

  3. 風通しの良い場所(または冷蔵庫)で最低5時間、できれば一晩、皮が乾いてピンと張るまで乾燥させる。途中で1〜2回、脆皮水を塗り直すとより本場に近づく。

  4. オーブンを200℃に予熱し、鴨を網にのせて天板の上に置き、200℃で15分焼いた後、170℃に下げて1時間〜1時間15分ほど焼く。途中で焼き色を見ながら向きを変える。

  5. 焼いている間に薄餅を作る:小麦粉と塩をボウルに入れ、熱湯を少しずつ加えながら混ぜ、まとまったら手でこねて生地にする。10等分し、2枚1組にしてごま油を薄く塗って重ね、麺棒で薄い円形にのばす。

  6. フライパンを弱火で熱し、5の生地を両面1〜2分ずつ焼き色がつくまで焼き、熱いうちに2枚を剥がして1枚ずつにする。

  7. 甜面醤・砂糖・水・ごま油を小鍋に入れて弱火で軽く煮詰め、たれを作る。

  8. 焼き上がった鴨の皮と身をそぎ切りにし、薄餅にたれ・きゅうり・白髪ねぎと一緒にのせて巻いて食べる。

本場と日本の違い

  • 本場・全聚德では専用の炉で果物の木を燃やして焼くため独特の香ばしさが出るが、家庭のオーブンでも脆皮水と焼き温度の管理さえ丁寧に行えば、皮のパリッと感はかなり近づけられる。
  • 便宜坊の「腹の中にスープを注いで蒸し焼きにする」焜炉方式は家庭では再現が難しいため、今回は全聚德式の「乾燥させてから焼く」方法をベースにした。
  • 本場では専門の職人が目の前で薄く均等に切り分けてくれるが、家庭では皮と身をそぎ切りにする程度で十分。厚みが多少不揃いでも、薄餅で包んでしまえば気にならない。

参考ページ(写真)

下厨房の「超正宗北京烤鸭(家庭烤箱版)」レシピページに、脆皮水の塗布から焼き上げ、薄餅の作り方までの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106018366/

代用可能な食材

  • 薄餅(バオビン)→中華食材店で「北京ダック用皮」として市販されているものでも代用可能
  • 甜面醤→なければ味噌大さじ2+砂糖大さじ1で近い風味を再現できる
  • 白酢→米酢

保存・アレンジのコツ

  • 焼き上がった鴨は当日中に食べきるのがベストだが、残った身は翌日以降、チャーハンや炒め物に活用できる。
  • 骨は捨てずに、水と一緒に煮込めば鴨がらスープが取れ、翌日のラーメンやおじやに活用できる。
  • 薄餅の代わりに市販の餃子の皮を蒸して代用する裏技もあり、時短したいときにおすすめ。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。