雲呑(ワンタン)レシピ本場広東式の配合を徹底解説

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ラーメン店のトッピングやスープの具として日本でもすっかりおなじみのワンタン。だが中国語圏で「馄饨」と呼ばれるこの料理は、実は地域によって皮の厚さもスープの取り方もまったく違う、驚くほど懐の深い料理だということはあまり知られていない。
その歴史は古く、南北朝時代の学者・顔之推はすでに「今之馄饨、形如偃月、天下通食也(今の馄饨は半月形で、天下どこでも食べられている)」と記しており、当時から広く親しまれていたことがわかる。興味深いのは、時代によって「馄饨」という言葉が指すものが変化してきた点だ。宋代には「夹儿」、明清代には「水明角儿」など、地域や時代ごとに呼び名も形も少しずつ変わってきた。
特に広東の「云吞(ワンタン)」は独自の進化を遂げた存在で、元代の文献にはすでに「皮子略厚、小、切方(皮はやや厚めで小さく、四角に切る)」という記述が見られる。現在では極薄の皮でエビと豚肉を包み、あっさりとしただしで食べるスタイルが主流だが、これは長い年月をかけて洗練されてきた「地域版」の一つに過ぎない。四川の「抄手」、上海の「馄饨」など、同じ漢字文化圏でも呼び名・皮の厚さ・スープの取り方はさまざまだ。
ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。
本場式の配合
材料(2人分、雲呑約20個分)
作り方
長ねぎのみじん切りに水(長ねぎとなじませる用)を加えて軽く揉み、「ねぎ水」を作っておく。
豚ひき肉とエビのみじん切りをボウルに入れ、砂糖・塩(餡用)・黒こしょう・生抽・オイスターソース・片栗粉を加える。
ねぎ水を3〜4回に分けて加えながら、菜箸で一方向に力強く混ぜ、粘りが出て白っぽくなるまで練り上げる。
ワンタンの皮の中央に餡を約8gのせ、皮の四辺に水を薄く塗って三角に折り、両端を合わせて留める。
スープ用の器に焼き海苔・乾燥桜えび・塩(スープ用)・ラードを入れておく。
鍋にたっぷりの湯を沸かし、ワンタンを入れて強火で3〜4分、皮が透き通り浮き上がってきたらゆで上げる。
器に熱湯500mlを注いで5の具と合わせ、ゆで上がったワンタンを加え、小口切りの長ねぎを散らして完成。
本場と日本の違い
- 日本のラーメン店のワンタンは皮が厚めで一口サイズが多いが、本場広東の雲呑は皮を極薄に伸ばし、エビの存在感を活かした「つるん」とした食感が身上。
- スープも大きく異なり、日本では豚骨や鶏がらの濃厚なラーメンスープに合わせることが多いが、本場の雲呑面(ワンタン麺)は海老の殻でとる上品でクリアな出汁がベース。
- 具材も、日本のワンタンは豚ひき肉のみのシンプルなものが多いのに対し、本場は豚肉とエビを重量比でおよそ2:1の割合で合わせるのが定番で、エビの甘みと食感がアクセントになる。
- 名称も地域でバラバラで、広東の「云吞」・四川の「抄手」・上海周辺の「馄饨」・北方の「扁食」など、同じ料理でも地域ごとに全く違う名前で呼ばれる。
- 日本ではワンタンは麺料理のトッピングという位置づけが強いが、本場では単体のスープ料理として、あるいは点心の一品として独立して楽しまれることが多い。
参考ページ(写真)
下厨房の「虾仁肉馄饨(内附馄饨包法)」レシピページに、餡の仕込みから包み方、スープの合わせ方までの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106103621/
代用可能な食材
- エビ→むきエビ(冷凍)で代用可能。解凍後キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってから使う。
- 乾燥桜えび→干しエビ(大きめ)を砕いて代用可能。
- 焼き海苔→韓国海苔(味付けなし)でも代用可能。
保存・アレンジのコツ
- 包んだ生のワンタンはバットに並べて冷凍庫で40分予備凍結してから保存袋へ。凍ったまま茹でれば作り立てに近い食感が楽しめる。
- ラードが手に入らない場合は花椒油を3〜4滴垂らすと、風味に奥行きが出て四川の「红油抄手」風の味わいになる。
- スープは海老の殻を熱湯に5分ほど浸してから使うと、より本場に近いだしが取れる。
出典
- 騰訊新聞(news.qq.com)「舌尖上的中国史:过去的馄饨,就是今日的饺子」(由来・歴史、地域差)
- 下厨房「虾仁肉馄饨(内附馄饨包法)」レシピ(レシピ比較用)
- 下厨房「鲜肉虾仁玉米馄饨」レシピ(レシピ比較用)
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。