家常菜・家庭の定番おかず红烧排骨

醤油味スペアリブの煮込み(紅焼排骨、红烧排骨)レシピ本場中国家庭の配合を徹底解説

骨付きの豚スペアリブが照りのある赤茶色のたれに絡む、白い皿の醤油味スペアリブの煮込みのイラスト
地域
家常菜(江浙・全国区)
分量
2人分
公開

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同じ骨付き豚肉を煮絡める中華の定番でも、「红烧排骨」は酢を一滴も使わない。以前紹介した「糖醋排骨(甘酢スペアリブ)」が酢と砂糖で酸味を立てる料理だったのに対し、红烧排骨は生抽・老抽をベースにしたしょうゆの甘辛味で、酸味は一切登場しない。この「红烧(ホンシャオ)」という調理法自体は、しょうゆで色と味をつけて煮込む中国料理全般に使われる基本技法で、特定の一都市が発祥というより、江浙(江南)地方の家庭料理文化を軸に中国全土へ広まった「家常菜(家庭料理)」の代表格とされる。

面白いのは、同じ「红烧」でも色のつけ方に流派があること。伝統的には老抽などのしょうゆだけで色をつける家庭が多い一方、湖南発祥とされる「毛氏红烧肉」のように、しょうゆを使わず氷砂糖を油で炒めてカラメル状にする「炒糖色」だけで色をつける流派もあり、両者は今でも好みが分かれる。ただし家庭の红烧排骨で最も一般的なのは、この炒糖色でまず照りと香ばしいコクを引き出し、そこに生抽・老抽を重ねてしょうゆの風味を足す「合わせ技」だ。酢を使う糖醋排骨とは似て非なる、こっくりとした甘辛味の家庭の味。ここから先は、実際に中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場の分量と手順を公開する。

本場式の配合

材料(2人分)

  • 豚スペアリブ(排骨、ぶつ切り)400g
  • 氷砂糖20g
  • 食用油15ml(大さじ1)
  • 生姜(薄切り)10g(5枚程度)
  • 長ねぎ(青い部分)25g(1本分)
  • 八角2個(3g程度)
  • 桂皮(シナモンスティック)1本または小2〜3切れ5g
  • 黄酒30ml(大さじ2)
  • 生抽15ml(大さじ1)
  • 老抽5ml(小さじ1)
  • 水400ml
  • 塩4g(小さじ3/4)
  • 小ねぎ(小口切り)仕上げ用少量

作り方

  1. 排骨は水から鍋に入れて中火にかけ、沸騰後2〜3分下茹でしてアクを丁寧にすくい、ざるに上げて湯を切る。

  2. 別の鍋(または深めのフライパン)に食用油15mlを入れて弱火にかけ、氷砂糖20gを加える。木べらで絶えず混ぜながら、糖が溶けて薄い黄色→琥珀色へと変わり、細かい泡(鱼眼泡)が均一に立つまで3〜4分炒める(炒糖色)。

  3. 糖色が色づいたらすぐに1の排骨を加え、焦がさないよう手早く絡めて全体にムラなく色をつける。

  4. 生姜・長ねぎ・八角・桂皮を加えて中火で1分ほど炒め合わせて香りを出し、黄酒30mlを加えて煮立たせアルコール分を飛ばす。

  5. 生抽15ml・老抽5ml・水400mlを加え、強火で沸騰させたらアクを取り、弱火にして蓋をし45分ほど煮込む。

  6. 塩4gを加えて味を調え、蓋を外して中火〜強火にし、汁が半分以下になり照りが出るまで5〜8分煮詰める。

  7. 長ねぎ・八角・桂皮を取り除いて器に盛り、小ねぎを散らして完成。

本場と日本の違い

  • 本場の決め手は、しょうゆではなく氷砂糖を油で炒めてカラメル化させる「炒糖色」の工程。日本の「スペアリブの煮込み」の多くは砂糖と醤油をただ一緒に加えるだけで済ませがちだが、本場では糖と肉を先に絡めてから調味料を加える順番が重視される。
  • 生抽・老抽という2種類のしょうゆを使い分けるのも本場らしいポイント。生抽は塩味と風味の土台、老抽は少量で色とコクを補う役割で、どちらか一方だけでは本場の照りと味わいは再現しにくい。日本の「薄口醤油」「濃口醤油」とは製法・味わいが異なる別物のため、そのまま置き換えることはできない。
  • 同じスペアリブ料理でも、酢を使う糖醋排骨は「甘酸っぱさ」が主役なのに対し、红烧排骨は酢を使わず「しょうゆの香ばしさとコク」が主役。見た目は似ていても、味の設計思想がまったく異なる。

参考ページ(写真)

下厨房の「红烧排骨」レシピページに、氷砂糖を炒めて糖色を作る工程の手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/9730/

代用可能な食材

  • 老抽→濃口醤油で代用可(風味は異なる点に留意)
  • 黄酒→日本酒(清酒)で代用可
  • 氷砂糖→上白糖でも代用可だが、照りとコクはやや控えめになる
  • 桂皮→シナモンスティックで代用可
  • 豚スペアリブ→豚バラブロックや豚肩ロースの角切りでも代用可(煮込み時間は肉の厚みに応じて調整する)

保存・アレンジのコツ

  • 冷蔵で3〜4日ほど保存可能。一晩置くと味がしっかり染み込み、翌日の方がおいしいという声も多い。
  • 煮汁を活かして、殻をむいたゆで卵を一緒に煮込むと、しょうゆ味が染みた「煮卵」として副菜にもなる。
  • 冷凍する場合は、煮汁ごと保存容器に入れて凍らせると、解凍時にパサつきにくい。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。