広東料理・粤菜古老肉
古老肉(咕噜肉)レシピ本場広東の配合を徹底解説

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日本の中華料理店で定番の「酢豚」。実はこの料理、清代の広東省広州が発祥の「古老肉(咕噜肉)」という料理がルーツになっていることをご存知でしょうか。
当時の広州には、中国料理を気に入った外国商人が多く滞在していました。彼らは骨付きの「糖醋排骨(スペアリブの甘酢煮)」を好んで食べていたものの、食事の席で骨を吐き出す動作に抵抗があったといいます。そこで広東の料理人たちが、骨を取り除いた肉に衣をつけて油で揚げ、甘酸っぱいタレを絡めるという料理を考案しました。これが「古老肉」です。
名前の由来にも面白い説があります。外国人が「古老肉」という発音をうまく発音できず、次第に「咕噜肉」と呼ばれるようになったという説や、油で揚げた肉を噛んだときの弾力ある食感・音が「咕噜」という響きに結びついたという説が伝えられています。
古老肉は中国八大料理系統のひとつ「粤菜(広東料理)」の一品で、粤菜は素材の味を活かした薄味・繊細な味付けが特徴です。そして実は、日本でおなじみの「酢豚」と、本場の「古老肉」には、使う果物やタレのベースなど、いくつかの決定的な違いがあります。ここから先では、中国語の複数レシピを比較して割り出した「本場の配合と手順」、そして知られざる歴史的な変遷を解説します。
本場のレシピ
材料(2人分)
- 豚肩ロース肉または豚バラ肉。2cm角に切る300g
- 卵1/2個分
- 塩2g
- こしょう少々
- 片栗粉(下味用)大さじ1
- 片栗粉(衣用)大さじ3
- 揚げ油フライパンに深さ2cmほど注ぐ目安300ml程度
- パイナップル缶詰または生、乱切り100g
- 赤ピーマン乱切り1/2個
- 青ピーマン乱切り1/2個
- 玉ねぎくし切り1/4個
- 炒め用油大さじ1
- トマトケチャップ大さじ3(45g)
- 米酢または穀物酢大さじ2(30ml)
- 醤油生抽相当大さじ1(15ml)
- 砂糖大さじ1(12g)
- 水100ml
- 水溶き片栗粉合わせて溶いておく片栗粉小さじ1
+水大さじ1
作り方
豚肉は2cm角に切り、塩・こしょう・卵を揉み込んで15分ほど置く。
片栗粉(衣用)をまぶし、余分な粉を軽くはたき落とす。
パイナップル・赤ピーマン・青ピーマン・玉ねぎをそれぞれ一口大に切る。
揚げ油を170℃程度に熱し、豚肉を3〜4分揚げて一度取り出す。油を190℃程度に上げ、再度1分ほど二度揚げしてカリッと仕上げ、油を切る。
フライパンに炒め用油を熱し、玉ねぎ・赤ピーマン・青ピーマンをさっと炒める。
トマトケチャップ・米酢・醤油・砂糖・水を加えて煮立たせる。
水溶き片栗粉でとろみをつけ、パイナップルを加えてさっと混ぜる。
揚げた豚肉を戻し入れ、手早くタレを絡めて完成。
本場と日本の違い
- タレのベース:現在よく見るトマトケチャップベースの真っ赤なタレは、実は比較的新しいスタイルです。ケチャップが普及する以前の伝統的な古老肉は、氷砂糖と酢でとろみをつけた、透明感のある琥珀色のタレが主流でした。
- パイナップルの有無:昔ながらの古老肉は冬筍(タケノコ)と合わせるのが定番で、パイナップルは入っていませんでした。缶詰パイナップルが普及した1980年代以降に、現在のようなパイナップル入りが主流になったとされています。
- 骨の有無というルーツ:そもそもの原型は骨付きの「糖醋排骨」で、骨を吐き出すのを嫌う外国人向けに骨なし・ひとくちサイズにアレンジしたのが古老肉の始まりです。
- 味付けの繊細さ:粤菜は素材の味を活かす薄味が身上で、日本の酢豚に比べるとタレの甘みや酸味がやや控えめな店も多く見られます。
参考ページ(写真)
下厨房の「菠萝古老肉」レシピページに手順写真が掲載されています。
代用可能な食材
- パイナップル:缶詰パイナップルで代用可(生より甘みが安定しやすい)
- 米酢:穀物酢や普通の食酢で代用可
保存・アレンジのコツ
- 揚げたては衣がカリッとしているのが魅力なので、できるだけ揚げたてを提供するのがおすすめ。タレだけなら作り置きも可能。
- 豚肉の代わりに鶏肉やエビを使った「咕噜鶏」「咕噜蝦」というアレンジも中国では人気。
出典
本文は上記情報を参考に独自に再構成・翻訳したものです。