ペルー中華(チーファ)豉油鶏

チー・ジャウ・カイ(チーファ式鶏の唐揚げ)レシピペルー中華(チーファ)の配合を徹底解説

切り分けた鶏の唐揚げに濃い茶色のあんをかけ、白ごまと青ねぎを散らしたチー・ジャウ・カイのイラスト
地域
ペルー中華(チーファ)
分量
2人分
公開

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ペルーのチーファ(中華料理店)で"鶏の唐揚げのあんかけ"を頼むなら、「ポジョ・チー・ジャウ・カイ(pollo chi jau kay)」。カリッと揚げた鶏もも肉に、醤油とオイスターソースの濃い茶色のあんをたっぷりかけ、白ごまと青ねぎを散らした一皿で、チャーハン(アロス・チャウファ)と並ぶチーファの定番です。

呪文のような料理名の正体は、広東料理の「豉油鶏」。スペイン語版ウィキペディアによれば、広東語の発音(シーヤウガイ)に、「豉」の北京語読み「チー」が混ざり、さらにスペイン語のjが英語のhに近い音であることやgがkに置き換わったことで「チージャウカイ」になったと説明されています。「豉油」は広東語で醤油のこと、「鶏」はそのまま鶏。つまり"醤油鶏"という意味です。ペルーのサイトでは「炸(揚げる)・油・鶏」と読み解く説明も見られますが、表記の由来としては豉油鶏説が有力です。

ところが中身は、本家とだいぶ違います。広東の豉油鶏は、丸鶏を醤油ベースのたれで煮たり浸したりして作る、しっとりした料理。揚げ物ではありません。ペルーでは、衣をつけてカリッと揚げた鶏に醤油味のあんをかけるスタイルに生まれ変わりました。ペルーのニュースサイトInfobaeは、本来は雌鶏(ガジーナ)を使う料理だったとも紹介しています。

ここから先は、ペルーのスペイン語レシピを比較して割り出した、ペルー式の配合と手順を解説します。

ペルー式の配合

材料(2人分)

鶏肉と下味

  • 鶏もも肉(皮なし)1枚を3〜4等分に切る400g
  • にんにく(すりおろし)1片(5g)
  • しょうが(すりおろし)1かけ(5g)
  • 醤油大さじ1(18g)
  • ごま油小さじ1(5ml)
  • 五香粉小さじ1/2(1g)
  • 白こしょう0.5g(小さじ1/4)

衣・揚げ油

  • 片栗粉60g
  • 卵1個(50g)
  • 揚げ油600ml

あん

  • ごま油小さじ1(5ml)
  • にんにく(つぶす)1片(5g)
  • しょうが(薄切り)2枚(5g)
  • 青ねぎの白い部分(5cm長さ)2本分(20g)
  • 醤油大さじ1と1/2(27g)
  • オイスターソース大さじ1/2(9g)
  • 鶏ガラスープ(無塩)200ml
  • 砂糖大さじ1/2(4.5g)
  • 水溶き片栗粉片栗粉大さじ1(9g)
    +水大さじ2(30ml)

仕上げ

  • 白いりごま小さじ1(3g)
  • 青ねぎの青い部分(小口切り)10g

作り方

  1. 鶏肉ににんにく・しょうが・醤油大さじ1・ごま油・五香粉・白こしょうをもみ込み、30分置く。

  2. 卵を溶きほぐす。鶏肉に片栗粉をまぶし→溶き卵にくぐらせ→もう一度片栗粉をまぶす(二重衣)。

  3. 揚げ油を170〜175℃に熱し、鶏肉を2回に分けて入れ、4〜5分、途中で返しながらきつね色にカリッと揚げる。網に上げて油を切る。

  4. あん:小鍋にごま油を中火で熱し、にんにく・しょうが・青ねぎの白い部分を1分炒めて香りを出す。

  5. 醤油大さじ1と1/2・オイスターソース・鶏ガラスープ200mlを加えて煮立て、砂糖を溶かす。にんにく・しょうが・ねぎを取り出す。

  6. 水溶き片栗粉を少しずつ加え、混ぜながら約2分煮て、とろりとしたあんにする。

  7. 揚げた鶏肉を食べやすく切って皿に盛り、熱いあんをたっぷりかける。白いりごまと青ねぎを散らし、アロス・チャウファか白いご飯を添える。

本場と日本の違い

  • 広東の豉油鶏とは調理法が別物:豉油鶏は丸鶏を醤油だれで煮る(浸す)しっとり系の料理で、揚げない。チー・ジャウ・カイは名前だけを受け継ぎ、"揚げた鶏+醤油あん"という別の料理になった。
  • 日本の油淋鶏(ユーリンチー)との違い:揚げた鶏にたれをかける点は同じだが、油淋鶏は醤油・酢・砂糖に刻んだ長ねぎを加えた"さらっとしたたれ"で、酸味が効いている。チー・ジャウ・カイは酢を使わず、オイスターソース入りの醤油味を片栗粉でとろりとさせた"あん"。
  • 日本の唐揚げとの違い:日本の唐揚げは醤油・しょうがの下味に片栗粉や小麦粉を一度まぶして揚げるのが一般的。チー・ジャウ・カイは片栗粉→卵→片栗粉の二重衣で、あんをかけてもふやけにくい厚めの衣にするのがペルー流。
  • "蒸してから揚げる"レシピも:Infobaeが紹介するレシピでは、下味の汁ごと鶏を40分蒸してから衣をつけて揚げ、蒸し汁をとろみのあるソースにしている。店や家庭によって作り方にも幅がある。

参考ページ(写真)

Mi Comida Peruana(ペルー料理のレシピサイト)のポジョ・チー・ジャウ・カイのレシピページに、仕上がりの写真が掲載されています。

(https://micomidaperuana.com/pollo-chi-jau-kay/)

代用可能な食材

  • 五香粉:ペルーのレシピでは「カネラ・チナ(canela china)」と呼ばれる中華系の香辛料粉を使う。日本では五香粉で代用するのが手軽(なければシナモンパウダー0.5gでも香りが近づく)
  • 片栗粉:衣の片栗粉は、ペルーのレシピでは「チュニョ(chuño)」と呼ばれるじゃがいもでんぷん。日本の片栗粉(じゃがいもでんぷん)がそのまま使える
  • 鶏ガラスープ(無塩):顆粒の鶏がらスープの素を使う場合は、塩分が加わるのであんの醤油を大さじ1に減らす
  • 青ねぎの白い部分:長ねぎ10cmで代用可

保存・アレンジのコツ

  • 揚げた鶏とあんは別々に冷蔵保存(2日程度)。鶏はオーブントースターで温め直してカリッとさせてから、温めたあんをかける
  • さっとゆでたもやし100gをあんに加えると、ペルーで見られる「もやし(フレホリート・チノ)入り」のアレンジになる
  • 鶏肉の代わりに豚ロース肉で作ってもよい

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。