ペルー中華(チーファ)Arroz chaufa

アロス・チャウファ(ペルー式チャーハン)レシピペルー中華(チーファ)の配合を徹底解説

皿にドーム形に盛った茶色いチャーハンと、角切りの具や緑の粒のイラスト
地域
ペルー中華(チーファ)
分量
2人分
公開

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南米ペルーで「いちばん身近な中華料理」といえば、アロス・チャウファ。スペイン語で"チャウファのご飯"、要するにチャーハンです。「チャウファ」という不思議な響きは、中国語の「炒飯」の広東語読みがスペイン語風になまったもの。ペルーでは中華料理そのものも「チーファ(chifa)」と呼びますが、こちらは広東語で"ご飯を食べる"を意味する「食飯」が由来とされています。

歴史は1849年にさかのぼります。この年から、広東系の中国人がマカオで8年契約を結ばされ、「クーリー(苦力)」と呼ばれる契約労働者としてペルーの農園や鉄道工事に送り込まれました。スペイン語版ウィキペディアは、その労働が"半ば奴隷のような"過酷なものだったと記しています。ペルー政府観光局の解説によれば、彼らは賃金の一部として毎日米を支給され、中国から持ち込んだ醤油やしょうがと、残りものを無駄にしない知恵を組み合わせて炒めご飯を作りました。契約を終えた人々が開いた食堂を通じて、チャウファはペルー中に広まっていきます。文献に「arroz chaufa」の名が初めて登場するのは1935年の雑誌『Oriental』だそうです。

本サイトでは以前、発祥地・揚州の地方標準に基づく「揚州炒飯」を紹介しました。塩と鶏がらスープで卵とご飯の香りを立たせる揚州炒飯に対し、チャウファは醤油(ペルーでは「シジャオ」)をしっかり効かせた茶色いチャーハンで、青ねぎとしょうがを大量に使うのが特徴。同じ"炒飯"でも、地球の反対側でまったく違う姿に育ちました。

ここから先は、ペルーのスペイン語レシピを比較して割り出した、ペルー式の配合と手順を解説します。

ペルー式の配合

材料(2人分)

鶏肉と下味

  • 鶏むね肉またはもも肉。1.5cm角に切る150g
  • にんにく(すりおろし)1/2片(3g)
  • 醤油小さじ1(6g)
  • 黒こしょう0.3g(小さじ1/8弱)
  • ピスコまたは日本酒小さじ2(10ml)

チャウファ

  • 冷やご飯(前日に炊いたもの)400g
  • 卵2個(100g)
  • 青ねぎペルーでは「セボジータ・チナ」。白い部分と青い部分に分けて小口切り4本(40g)
  • しょうが(すりおろし)1かけ(5g)
  • にんにく(すりおろし)1片(5g)
  • サラダ油大さじ2(30ml)
  • 醤油大さじ2(36g)
  • オイスターソース大さじ1/2(9g)
  • 砂糖小さじ1/2(2g)
  • ごま油小さじ2(10ml)

作り方

  1. 鶏肉ににんにく・醤油小さじ1・黒こしょうをもみ込み、10分置く。

  2. 中華鍋(またはフライパン)にサラダ油小さじ1(5ml)を強火で熱し、溶き卵を流し入れて薄焼き卵を作る。取り出して1.5cm角に切る。

  3. サラダ油大さじ1(15ml)を足し、鶏肉を強火で2〜3分、焼き色がつくまで炒める。ピスコを回し入れてアルコールを飛ばし、取り出す。

  4. 残りのサラダ油(10ml)を熱し、青ねぎの白い部分・しょうが・にんにくを30秒炒めて香りを出す。

  5. 冷やご飯を加え、鍋肌に押しつけるようにしてほぐしながら強火で2分炒める。

  6. 醤油大さじ2・オイスターソース・砂糖を鍋肌から回し入れ、全体が均一な茶色になるまで1分炒める。

  7. 3の鶏肉と2の卵を戻し入れ、青ねぎの青い部分を加えて30秒炒め合わせる。仕上げにごま油を回しかけて火を止める。

本場と日本の違い

  • 揚州炒飯(本サイト既存記事)との違い:揚州炒飯は塩と鶏がらスープの白い炒飯で、ナマコ・干し貝柱・ハムなど具の種類の多さが格の証。チャウファは具をシンプルに絞り、醤油でしっかり色と味をつける"茶色い炒飯"。青ねぎとしょうがの量が多く、ごま油の香りを強く効かせる。
  • 日本の醤油チャーハンに近い、でも別物:日本の町中華の焦がし醤油チャーハンに近い見た目だが、チャウファはオイスターソースや砂糖でほんのり甘みを足すことが多く、しょうがの香りがはっきり立つ。卵は炒り卵ではなく、薄焼き卵を角切りにして混ぜるレシピが多い。
  • "主役にも脇役にもなる"ペルーの炒飯:ペルーのチーファではチャウファ単品のほか、鶏の唐揚げのあんかけ(チー・ジャウ・カイ)や揚げワンタンの甘酢あん(カム・ルー・ワンタン)の付け合わせとしても出てくる。焼きそばと合わせた「アエロプエルト」も人気。
  • ペルーならではのアレンジ:シーフード入り、アマゾン地方の干し肉(セシーナ)や調理用バナナ入りなど、地方ごとのバリエーションが豊富。

参考ページ(写真)

Una Comida Peruana(ペルー料理のレシピサイト)のアロス・チャウファ・デ・ポジョ(鶏肉のチャウファ)のレシピページに、手順写真が掲載されています。

(https://unacomidaperuana.com/recetas/platos/arroz-chaufa-de-pollo/)

代用可能な食材

  • ピスコ:日本酒または白ワインで代用可
  • セボジータ・チナ(ペルーの青ねぎ):日本の青ねぎ(万能ねぎ・九条ねぎ)でほぼ同じ仕上がりになる
  • 鶏肉:豚肉(チャウファ・デ・チャンチョ)、むきえび、焼豚でも作れる
  • オイスターソース:なければ省き、醤油を小さじ1増やす

保存・アレンジのコツ

  • 粗熱を取って1食分ずつラップで包めば、冷凍で2週間保存可能。電子レンジで温め直したあと、フライパンで軽く炒めると香りが戻る
  • 鶏肉の代わりに焼豚とむきえびを合わせ、仕上げにもやしを加えると、チーファの「ミックス」風の具だくさんチャウファになる
  • 仕上げに赤パプリカの角切りを加えると、ペルーの店らしい彩りになる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。