広東料理・粤菜潮汕牛肉丸

潮汕牛肉団子レシピ本場潮汕の配合を徹底解説

スープの器に浮かぶ5個の潮汕牛肉団子と青ねぎ、手前の赤いたれの小皿のイラスト
地域
粤菜(広東・潮汕)
分量
2人分・団子12〜14個分
公開

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「潮汕牛肉丸」は、広東省東部・潮汕地方(潮州・汕頭・掲陽一帯)を代表する名物で、ひと口食べればわかる強烈な弾力が最大の特徴です。あまりの跳ねるような食感から、現地では「会跳的牛肉丸(跳ねる牛肉団子)」という異名で呼ばれることもあります。

この弾力を生み出しているのが、職人が手作業で行う独特の製法です。伝統的な作り方では、新鮮な牛もも肉の塊を、フードプロセッサーやミンサーで挽くのではなく、2本の鉄の棒(あるいは肉たたき用の棒)を使って延々と叩き続けます。繊維を断ち切らずに肉の細胞を潰していくこの工程により、機械挽きでは出せない独特の弾力とジューシーさが生まれるとされています。叩き終えた肉だねに塩や片栗粉などを加えて丸め、湯の中で優しく茹で上げることで、あの独特の「口感(食感)」を持つ牛肉団子が完成します。

潮汕地方では火鍋や牛肉湯の具材として欠かせない存在であり、専門の牛肉丸店で作りたてを味わう食文化も根付いています。日本の中華食材店などで販売されている「牛肉団子」は、こうした手作業の製法とは異なる工業的な製法で作られていることがほとんどで、本場の弾力とは別物と言われることも少なくありません。ここから先は、本場の伝統的な製法をもとに割り出した配合と手順、そして日本版との違いを解説します。

本場式の配合

材料(2人分・団子12〜14個分)

  • 牛もも肉脂身の少ない赤身。半冷凍にしておくと扱いやすい300g
  • 牛の脂身あれば。なければ省略可30g
  • 片栗粉25g
  • 塩8g
  • 氷水(砕いた氷)90g
  • 重曹(食用)3g
  • 白こしょう小さじ1/4(0.5g)
  • 茹で用の水1500ml

作り方

  1. 牛もも肉は1cm角に切り、冷凍庫で20分冷やして表面をやや凍らせる(叩く・攪拌する際に肉のたんぱく質が潰れやすくなるため)。

  2. フードプロセッサーに牛肉を入れ、10秒×3回、都度肉をほぐしながら粗く砕く(本場では機械を使わず、2本の鉄の棒で肉の塊を30分以上叩き続けて同じ状態を作る)。

  3. 塩・片栗粉・重曹を加え、氷水を3回に分けて加えながら各20秒攪拌し、粘りが出て白っぽくなるまで合計2分混ぜる。

  4. 白こしょうを加えてさらに10秒混ぜ、肉だねを冷蔵庫で30分休ませる。

  5. 鍋に水1500mlを入れて60℃程度に温める(沸騰させない)。手に水をつけながら肉だねを親指と人差し指の間から絞り出し、スプーンですくって鍋に丸く落としていく。

  6. 団子が湯面に浮かんできたら火を中火にして5分ゆで、中まで火が通ったら冷水にとって粗熱を取る。

本場と日本の違い

  • 本場は牛もも肉の塊を2本の鉄の棒で30分以上叩き続けて繊維を潰さずにミンチ状にする「打牛肉」の技法を守り、これが独特の強い弾力を生む。日本の店や家庭ではフードプロセッサーで代用することがほとんどで、弾力はやや劣る。
  • 本場は牛肉をほぼ100%(脂身を少量加える程度)で作るのに対し、日本の中華食材店で流通する「牛肉団子」は豚肉やつなぎの割合が高いことが多い。
  • 本場・潮汕では専門の牛肉丸店で作りたてを火鍋や牛肉湯に入れてその場で食べる文化が根付いているが、日本では主に冷凍食品として流通しており、作りたての食感を味わう機会は少ない。
  • 本場では跳ねるほどの弾力を「会跳的牛肉丸」と称して品質の証とするが、日本ではその評価基準自体があまり知られていない。

参考ページ(写真)

下厨房の「肉丸(著名潮汕肉丸子)超级简单易做」レシピページ(豚肉ベースのレシピですが、氷水・重曹・片栗粉を使う潮汕式肉団子の技法と手順写真を確認できます) https://m.xiachufang.com/recipe/106051415/

代用可能な食材

  • 牛もも肉:赤身が多ければ牛すね肉でも代用可
  • 重曹:食用の炭酸水素ナトリウム(ベーキングソーダ)であれば同じものとして代用可
  • フードプロセッサー:無ければ包丁の背で叩き潰す方法でも代用可(時間はかかるが本場に近い食感になる)

保存・アレンジのコツ

  • ゆでた牛肉団子は冷凍保存が可能。-18℃以下で2週間ほど保存できる
  • 火鍋・タンメン・炒め物など、様々な料理に応用できる
  • 表面をこんがり焼いてから使うと、ゆでたてとはまた違った香ばしさが加わる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。