台湾料理碗粿
碗粿(ワーグイ)レシピ本場台湾の配合を徹底解説

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台南の朝、食堂のテーブルに運ばれてくるのは、茶碗にぴったり収まったぷるんとした米の蒸し物。竹べらで十字に切り分け、甘辛い醤油だれを絡めて食べる。碗粿は、茶碗(碗)で蒸した粿(米粉などで作る蒸し菓子・蒸し餅の総称)という名の通りの料理で、台湾語では「ワーグイ(uánn-kué)」と呼ばれる。
愛料理生活誌の解説によれば、碗粿は閩南から伝わり、米作りを中心とした農家の暮らしの中で、余った米を水とともに挽いて米漿(ライスミルク)にし、蒸して手軽に食べられるようにしたのが始まりとされる。使う米は長粒種の「在來米」で、しかも1年ほど寝かせた古米がよいとされるのが面白い。水分が抜けた米のほうが、弾力のある仕上がりになるからだ。
同じ碗粿でも、台湾の南と北では見た目がまるで違う。コラムニスト魚夫の記事によれば、嘉義あたりを境に、南部では米漿に肉燥(そぼろ煮)や椎茸・干しえび・塩漬け卵黄を混ぜ込み、醤油で色づいた「黒碗粿」が主流。北部は真っ白な「白碗粿」に醤油だれをかけ、刻んだ菜脯(干し大根)をのせて食べるスタイルが多いという。台南の古い店では、蒸し上がった碗粿の表面がへこむ「倒凹」がよい碗粿の証しとされる。
ここから先は、台湾の複数のレシピを比較して割り出した、南部式の黒碗粿の配合と手順を公開する。
本場の配合
材料(4人分・容量200mlの耐熱碗4個分)
米漿(生地)
- 在來米粉(長粒米の米粉)150g
- 片栗粉15g
- 水300ml
- 醤油10ml
- 熱湯(沸騰したもの)300ml
具
たれ
- 醤油膏30ml
- 水15ml
- 砂糖3g
- にんにく(すりおろし)5g
作り方
干し椎茸は水100mlで30分戻して1cm角に切る(戻し汁は使わない)。菜脯は水300mlに5分浸けて洗い、水気を絞る。蝦米はさっと洗う。
フライパンにサラダ油15mlと紅蔥頭を入れて中弱火にかけ、2分ほどきつね色になるまで炒めて香りを出す。
椎茸・豚肉を加えて中火で2分炒め、肉の色が変わったら蝦米・菜脯を加えて1分炒める。醤油膏20mlと白こしょうを加えて汁気がなくなるまで炒め合わせ、具の完成。3分の1量を取り分けておく。
ボウルに在來米粉・片栗粉を入れ、水300mlと醤油10mlを加えてダマがなくなるまでよく溶く。
鍋で熱湯300mlを沸騰させ、4に一気に注ぎながら泡立て器で大きく素早く混ぜる。ぽってりとしたのり状になればよい。ゆるい場合は鍋に移して弱火にかけ、焦げつかないように混ぜ続けて、表面にツヤが出て少しとろりとするところ(全体の3割ほどが糊化した状態)で火を止める。
5に取り分けておいた具の3分の1量を混ぜ込む。
耐熱碗の内側にサラダ油5mlを薄く塗り分け、残りの具とゆで卵を1切れずつ底に入れて、6の生地を八分目まで流し入れる。
湯気の立った蒸し器に並べ、強火で25分蒸す。竹串を刺して生地がついてこなければ蒸し上がり。
たれの材料を小鍋に入れてひと煮立ちさせ、冷ましておく。
蒸し上がった碗粿は10分ほどおいて落ち着かせ、たれをかけて食べる。台南では碗ごと出し、竹べらで切りながら食べるのが定番。
本場と日本の違い
- 南の黒碗粿と北の白碗粿:今回紹介したのは台南に代表される南部式で、生地に醤油と具を混ぜて茶色く蒸し上げる。北部式は具を混ぜない真っ白な生地を蒸し、醤油だれ・にんにく・菜脯をのせる。同じ名前で二つのスタイルがあるのは、台湾の食べ歩きの楽しみの一つだ。
- 日本の蒸し物との違い:見た目は茶碗蒸しに似ているが、卵ではなく米の粉を固めた料理で、もちもち・ぷるんとした弾力がある。日本の上新粉は短粒種のうるち米が原料で、長粒種の在來米粉に比べると粘りが出やすく、仕上がりが柔らかくなる。
- 冷めてもおいしい:台湾の家庭レシピでは「冷めたほうが口当たりがよい」とされ、蒸したてより少し時間をおいたものを好む人も多い。
参考ページ(写真)
愛料理の「傳統[碗粿]簡單做」レシピに、米漿を作る工程と蒸し上がりの写真が掲載されています。
(https://icook.tw/recipes/157687)
代用可能な食材
- 在來米粉:日本の上新粉で代用可(やや柔らかくなるので、片栗粉を5g減らす)。タイ米を一晩浸水してミキサーで挽いたものでもよい
- 菜脯:日本の切り干し大根を細かく刻み、塩3gでもんで30分おいてから水気を絞ったもので代用可
- 紅蔥頭:市販の油蔥酥(フライドエシャロット)10gで代用可。その場合は手順2を省き、手順3の最後に加える
- 醤油膏:醤油20ml+砂糖5g+片栗粉1gを煮立ててとろみをつけたもので代用可
保存・アレンジのコツ
- 蒸した碗粿はラップをして冷蔵で2日保存可能。食べるときは蒸し器で8分温め直す
- 北部式の白碗粿にしたいときは、生地の醤油を抜き、具を混ぜずに蒸して、食べるときに具をのせる
- 塩漬け卵黄(鹹蛋黃)が手に入れば、ゆで卵の代わりに1個を4等分して入れると台南の老舗風になる
出典
- 維基百科「碗粿」
- 愛料理生活誌「碗粿的做法南、北部有差別?從「米」變成「粿」原來和米食文化有關?」
- 獨立評論@天下 魚夫「碗粿南北大不同」
- 食譜自由配(自由電子報)「傳統小吃在家做!碗粿的4個美味關鍵是...」
- 愛料理「傳統[碗粿]簡單做 by Melinda Li 料理之美好」
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。