台湾料理豆花
豆花(台湾式トウファ)レシピ本場台湾の配合を徹底解説

この記事はAmazonアソシエイトのリンクを含みます。
同じ「豆花」という名前でも、中国大陸を北から南へ旅すると、まったく違う料理に出会う。中文版ウィキペディアによれば、北京・天津の「豆腐脳」はきくらげや椎茸のとろみあんをかけた塩味の朝ごはん、四川・重慶の豆花は郫県豆瓣醤や花椒を効かせた辛いたれでご飯と一緒に食べるおかずだ。そして台湾の豆花は、ピーナッツや粉圓(タピオカ)をのせ、黒糖や生姜のシロップをかけて食べる甘いデザート。豆腐の起源は漢の淮南王・劉安が丹薬を作る途中で豆乳と石膏が出会ったことだとする伝説があり、豆花はその豆腐と同じルーツを持つ。
台湾の豆花の歴史は意外に新しい。台湾外交部のNGO向けサイトに転載された『台湾光華雑誌』の記事によれば、台湾で豆花が広まったのは第二次世界大戦後で、広東・汕頭からの移民が故郷の技を持ち込んだのが始まりだという。固定の店を借りる余裕のない職人たちは三輪車で街を売り歩き、「豆花伯(豆花おじさん)」を追いかけた記憶は、多くの台湾人に共通する思い出になっている。
味の決め手は、なめらかさと豆の香り、そしてシロップ。豆乳を固めるのには食用の石膏(硫酸カルシウム)を使い、さつまいもでん粉(地瓜粉)を加えてやわらかく仕上げるのが台湾の伝統的な製法だ。
ここから先は、台湾の複数のレシピを比較して割り出した、市販の無調整豆乳で作れる台湾式豆花の配合と手順を公開する。
本場の配合
材料(4人分)
豆花
- 無調整豆乳大豆固形分10%前後で、たんぱく質が100mlあたり5g以上のもの1,000ml
- 食用石膏硫酸カルシウム、豆腐用凝固剤4g
- 地瓜粉(さつまいもでん粉)15g
- 水(凝固剤を溶く用)50ml
生姜シロップ(薑汁糖水)
- きび砂糖70g
- 黒糖10g
- 生姜(薄切り)15g
- 水400ml
ピーナッツ(花生)
- 生落花生(皮なし・乾燥)100g
- 水(浸水用)500ml
- 水(ゆで用)800ml
- 砂糖(ピーナッツ用)20g
作り方
【前日】落花生を水500mlに一晩(8時間以上)浸ける。
ピーナッツを煮る。浸水した落花生をざるに上げ、鍋に水800mlとともに入れて強火にかける。沸騰したら弱火にしてふたをずらし、指でつぶせるくらいまで60分煮る(途中で水が減ったら、落花生がかぶる程度まで湯を足す)。砂糖20gを加えて5分煮て、そのまま冷ます。
シロップを作る。小鍋にきび砂糖70gを入れて中火にかけ、縁が溶けて薄い茶色に色づいてきたら(約2分)、水400mlを注ぐ(はねるので注意)。黒糖と生姜を加えて弱火で15分煮て、冷ましておく。
凝固剤を準備する。豆花を固める容器(容量1.5L以上の鍋や耐熱ボウル)に食用石膏4gと地瓜粉15gを入れ、水50mlを加えてダマがなくなるまでよく溶く。
豆乳を温める。別の鍋に豆乳1,000mlを入れ、中火で底から混ぜながら温める。温度計で85〜90℃(鍋のふちに小さな泡が立ち始める状態)になったら火を止め、表面の泡をすくい取る。
固める。4の凝固剤を直前にもう一度よく混ぜ(石膏は沈みやすい)、5の豆乳を30cmほどの高さから一気に注ぎ入れる。注いだら混ぜない。表面に浮いた泡をスプーンで静かに取り除く。
清潔なふきんをかぶせてからふたをして、40分間動かさずにおく。容器を傾けて表面がぷるんと揺れれば固まっている。
温かいまま食べる場合はシロップを温め、冷たく食べる場合は粗熱を取ってから冷蔵庫で2時間冷やす。平たいお玉で薄くすくって器に盛り、ピーナッツ(煮汁ごと大さじ2ずつ)とシロップ(1人100ml)をかける。
本場と日本の違い
- 甘い豆花は台湾・南方の食べ方:北京・天津の豆腐脳は塩味のあんをかける朝食、四川の豆花は辛いたれでご飯のおかず。同じ豆乳の凝固食品でも、台湾では完全なデザートとして発展した。
- 日本の豆腐・デザートとの違い:日本の絹ごし豆腐はにがりやすまし粉で固めた「おかず」の食材で、台湾の豆花はさらにやわらかく、崩れるほどのなめらかさが特徴。家庭向けには寒天(洋菜)やゼラチンで固める簡易レシピもあるが、台湾の伝統的な店は石膏や塩滷(にがり)で固める。
- 豆乳の濃さで石膏の量が変わる:台湾の店や家庭では大豆を挽いて濃い豆乳を作るため、石膏は豆乳1Lあたり7〜10gと多めのレシピもある。市販の無糖豆乳を使う台湾のレシピでは、石膏1gに対して豆乳250〜300mlが目安。たんぱく質が100mlあたり5gに満たない薄い豆乳や、砂糖や油脂を加えた調製豆乳は固まりにくいので、必ず成分表示を確かめて無調整のものを選ぶ。
- 地域ごとのシロップ:台湾北部では澄んだ砂糖シロップ、南部では濃いめの糖蜜が多く、嘉義にはシロップの代わりに豆乳をかける店もあるなど、同じ台湾の中でも個性が大きい。
参考ページ(写真)
愛料理の「手工豆花(熟石膏粉版本)」レシピに、石膏水に豆乳を注ぐ工程と固まった豆花の写真が掲載されています。
(https://icook.tw/recipes/364082)
代用可能な食材
- 食用石膏:豆腐用の「すまし粉」として日本でも製菓材料店や通販で入手できる。にがり(液体)10mlでも作れるが、やや固めで弾力のある食感になる
- 地瓜粉:片栗粉10gで代用可(なめらかさがやや控えめになる)
- 生落花生:市販のゆでピーナッツ(無塩)150gに砂糖20gを加えて5分煮たものでもよい
- きび砂糖:上白糖で代用可(黒糖の量を20gに増やすと台湾の糖水らしいコクが出る)
保存・アレンジのコツ
- 豆花は容器ごとラップをして冷蔵で2日保存可能。日にちが経つと水分(ホエー)が出るので、すくうときに捨てる
- シロップとピーナッツは冷蔵で5日保存できる。まとめて作っておくと便利
- 台湾の店のように、ゆでたタピオカ(粉圓)、甘く煮た小豆、ハトムギ、芋圓などを組み合わせて「全部のせ」にするのも楽しい。冬は温めた生姜シロップをかけて熱々で
出典
- 維基百科「豆花」
- 外交部NGO雙語網站「豆花—— 簡單卻不簡單:臥虎藏龍的台式甜品」
- 食農教育資訊整合平臺「豆花凝膠機制的介紹」
- 愛料理「手工豆花(熟石膏粉版本)」
- 愛料理「花生豆花(石膏版) by 丫姬師的美好人生」
- 愛料理「古早味豆花 by 鄭燦華」
- 食譜自由配(自由電子報)「夏日綿密好滋味!台式傳統甜品【豆花】在家做」
- 巧兒灶咖 Ciao! Kitchen「泰奶+糖水&地瓜圓芋圓豆花」
- 長不大的Ameiykid(痞客邦)「自製豆花攻略大全~從原理到做法一篇看懂!」
- 愛料理「香滑手工豆花(電飯鍋版、可素食) by 貓糧·貓娘」
- 愛料理「自製薑汁豆花 by 廚房女漢子Rita's」
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。