広西料理・桂菜螺蛳粉

螺蛳粉(ルオスーフェン)レシピ本場・広西柳州の配合を徹底解説

赤い器の米麺に、揚げ湯葉、酸筍、ピーナッツ、青菜、輪切り唐辛子をのせた螺蛳粉のイラスト
地域
桂菜(広西・柳州)
分量
2人分
公開

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強烈な酸っぱさと発酵臭、そして痺れるような辛さ。日本でも即席パックがコンビニに並ぶほど知名度が上がった螺蛳粉だが、実はその歴史はまだ数十年しかない。誕生したのは1970〜80年代、広西チワン族自治区・柳州の夜市。当時流行っていた米粉(ライスヌードル)の屋台に、客が「タニシ(螺蛳)を煮たスープを米粉にかけてくれ」とリクエストしたのがきっかけで、屋台の店主たちが試行錯誤の末に確立したと伝えられている。柳州の人々は昔から地元の川や水田でタニシを採って食べる習慣があり、安価で手に入りやすい食材だったことが、この組み合わせを後押しした。

わずか数十年という短い歴史にもかかわらず、螺蛳粉は2008年に広西の自治区級無形文化遺産に登録され、2021年6月には国家級無形文化遺産(第五批)に正式登録された。地域の食文化としての厚みと、時代とともに進化してきた点が評価されたという。2014年には最初の袋詰め(即席)螺蛳粉メーカーが誕生し、産業化が加速。コロナ禍の巣ごもり需要で販売数・輸出額ともに急伸し、今では「臭いのに病みつきになる」中国を代表するご当地グルメとして全国区の知名度を得ている。

日本の「ガチ中華」ブームでも、即席パックはもちろん、専門店で本格的なスープから提供する店が増えてきた。ここから先は、実際に中国語の複数レシピを比較して割り出した、家庭で作れる本場の配合と手順を公開する。

本場式の配合

材料(2人分)

  • 干燥米粉螺蛳粉用、なければビーフン太麺で代用300g
  • 豚スペアリブまたはゲンコツ400g
  • あさり水煮缶螺蛳の代用。詳細は後述。缶汁ごと使用正味300g
  • 生姜(薄切り)15g
  • 乾燥なつめ3個
  • 酸笋サンスン。入手困難な場合はメンマで代用50g
  • 八角1個
  • 香葉(ローリエ)1枚
  • 甘草1枚
  • 乾燥唐辛子6本
  • 食用油大さじ2(30ml)
  • 塩13.5g(小さじ2と3/4)
  • 鶏がらスープの素(顆粒)15g(大さじ1)
  • 水1800ml
  • ピーナッツ(無塩・素揚げ用)50g
  • 腐竹(乾燥湯葉。水で戻す)20g
  • 酸豆角酸味漬け豆。ザーサイの細切りで代用可30g
  • 黒木耳(乾燥。水で戻す)10g
  • 青菜(チンゲン菜や空心菜)100g
  • ゆで卵2個
  • 辣油用・粉唐辛子大さじ2・香醋(または陳醋)小さじ1食用油大さじ3(45ml)

作り方

  1. 豚スペアリブは熱湯で3分下茹でしてアクを取り、流水で洗う。

  2. 鍋に水1800ml・下茹でした豚スペアリブ・生姜15g・乾燥なつめ3個を入れ、強火で沸騰させたら弱火にして40分煮込みだしを取る。

  3. 別のフライパンに食用油大さじ2を熱し、酸笋50g・八角1個・香葉1枚・甘草1枚・乾燥唐辛子6本を中火で2分ほど炒めて香りを立たせる。

  4. 3を2の鍋に加え、あさり水煮缶(缶汁ごと)300gも加えて弱火でさらに20分煮込む。

  5. 塩13.5g・鶏がらスープの素15gを加えて味を調え、豚スペアリブ・生姜・香辛料の固形物を取り出してスープを完成させる(スペアリブの身は骨から外してトッピングに使ってもよい)。

  6. 干燥米粉は表示時間どおり湯で戻し、沸騰した湯で7〜9分茹でてざるに上げる。

  7. ピーナッツは低温の油で揚げ焼きにして冷ましておく。腐竹・黒木耳は表示どおり水で戻し、腐竹は食べやすい大きさに切る。青菜はさっと下茹でする。

  8. 辣油を作る:小鍋で食用油大さじ3を熱し、粉唐辛子大さじ2を入れた耐熱ボウルに少しずつ注いで混ぜ、香醋小さじ1を加える。

  9. 器に茹でた米粉を盛り、熱々のスープを注ぐ。ピーナッツ・腐竹・酸豆角・黒木耳・青菜・半分に切ったゆで卵をのせ、辣油を回しかけて完成。

本場と日本の違い

  • 本場・柳州では生きたタニシを一晩泥抜きしてスープに使うのが基本だが、日本ではタニシの生食用流通がほぼないため、家庭ではあさりやしじみの水煮缶で貝の風味を補うのが現実的な代用となる。専門店では中国から輸入した冷凍螺蛳や濃縮スープの素を使う店もある。
  • 本場のスープは酸笋を炒めてから加えるのが必須で、あの独特の発酵臭こそが螺蛳粉の個性。日本の「ガチ中華」店でも、この匂いを弱めずに出す店ほど本格派として評価される傾向がある。
  • 中国では即席パック(螺蛳粉方便装)が国民食として定着しており、スープを一から仕込む家庭は必ずしも多くない。今回はあえて「一から作る本場の配合」を紹介した。

参考ページ(写真)

下厨房の「有灵魂的家庭版螺蛳粉」レシピページに、圧力鍋での仕込み手順と盛り付け写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/104645253/

代用可能な食材

  • 螺蛳(タニシ)→あさりやしじみの水煮缶(缶汁ごと使用すると貝の風味が補える)
  • 酸笋→メンマ+米酢小さじ1(風味は本場とはかなり異なる点に留意)
  • 腐竹→乾燥ゆば(棒状のもの)
  • 米粉→太さの近い江西米粉(直径2.2mm)、なければビーフンの太麺
  • 白芷・砂姜など→省略可(八角・香葉・小茴香があれば骨格の香りは再現できる)

保存・アレンジのコツ

  • スープは冷蔵で2〜3日、冷凍で2週間ほど保存可能。米粉は食べる直前に別茹でするのがおすすめ。
  • 辛さを抑えたい場合は乾燥唐辛子の量を減らし、辣油を別添えにすると調整しやすい。
  • 仕上げに刻んだパクチーや揚げ玉ねぎを加えると、専門店に近い香りの層が出る。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。