台湾料理火雞肉飯

鶏肉飯(嘉義風)レシピ本場台湾の配合を徹底解説

白いご飯に細く裂いた鶏肉をのせ、きつね色の紅蔥頭と黄色い漬物を添えた鶏肉飯のイラスト
地域
台湾料理・台菜
分量
4人分
公開

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「鶏肉飯」という名前なのに、実は鶏肉ではなく七面鳥(火雞)を使っている店が多い——台湾・嘉義発祥のこの料理には、そんな意外な事実が隠れている。

嘉義市の観光公式サイトなどによれば、戦後まもない時期、嘉義に駐留していたアメリカ軍が大量の七面鳥を持ち込んだのが始まりとされる。当時は物資不足で鶏肉が高価だったのに対し、体が大きく肉量の多い七面鳥は安価に入手できたため、地元の養殖業者がこぞって飼育を始めた。地元の古老の証言によれば、民国38年(1949年)ごろ、中山路の「第一商場」で林添壽という人物が、鶏肉を細く裂いてタレをかけたご飯を売り始めたのが元祖とされる。当初使われていたのは普通の鶏肉だったが、その後、より安価で大量に手に入る七面鳥へと食材が切り替わっていった。料理名だけが最初の鶏肉時代の名残として残り、中身は七面鳥に変わったという、名は体を表さない料理なのだ。

台湾では今もこのねじれが残っている。嘉義を中心とする南部では七面鳥を使う「火雞肉飯」が主流で、近年は国宴(国家の公式晩餐会)にも供されるほどの名物に格上げされた。一方、台北など北部では家鶏(普通の鶏)を使う「雞肉飯」が一般的で、嘉義のものほど知名度は高くない。

日本の台湾料理店で見かける「鶏肉飯」は、七面鳥が手に入りにくいこともあってほぼ全て鶏肉で作られている。ここから先は、台湾の複数の食譜サイトを比較して割り出した、本場・嘉義の配合と作り方(鶏肉での再現版)を公開する。

本場の配合

材料(4人分)

  • 鶏むね肉(皮つき)400g
  • 鶏の皮(追加、鶏油用)50g
  • 紅蔥頭(みじん切り)または市販の油蔥酥15g30g
  • にんにく(みじん切り)1片(3g)
  • 生姜(薄切り)2枚(10g)
  • 長ねぎ(青い部分)1本
  • 醤油膏とろみのある台湾の甘辛醤油だれ40ml
  • 醤油15ml
  • 氷砂糖10g
  • 塩4.5g(小さじ3/4程度)
  • 水(鶏をゆでる用)800ml
  • ご飯(温かいもの)4膳分(800g)
  • 台湾式の醤瓜または蘿蔔乾漬物。なければたくあんで代用可60g

作り方

  1. 鍋に水800ml・生姜・長ねぎを入れて火にかけ、沸騰したら鶏むね肉と鶏の皮を加え、再度沸騰したら蓋をして弱火で15分ゆでる。火を止めてそのまま15分蒸らし、余熱で中まで火を通す(ゆで汁は200ml取り分けておく)。

  2. 鶏の皮を取り出し、別の小鍋で弱火にかけてじっくり脂を搾り出し、鶏油を作る。

  3. 鶏油の鍋に紅蔥頭とにんにくを加え、きつね色になるまでじっくり炒めて香りを出す。

  4. 3に醤油膏・醤油・氷砂糖・塩・取り分けたゆで汁200mlを加えて煮立たせ、軽くとろみがつくまで2〜3分煮詰めてタレを作る。

  5. ゆでた鶏肉の皮を取り除き、粗熱が取れたら繊維に沿って手で細く裂く(食感を残したい場合は包丁で細切りにしてもよい)。

  6. 温かいご飯を茶碗に盛り、裂いた鶏肉をのせ、4のタレをたっぷりかける。

  7. 醤瓜または蘿蔔乾を添えて完成。

本場と日本の違い

  • 肉の種類:本場・嘉義の元祖は七面鳥(火雞)を使うのが特徴だが、日本では七面鳥の入手が難しいため、この記事を含め鶏肉で代用するのが一般的。結果として、皮肉にも台湾北部で作られる「雞肉飯」(普通の鶏肉使用)に近い仕上がりになる。
  • 名前の由来:「雞肉飯」という名称は元々鶏肉を使っていた時代の名残で、食材が七面鳥に切り替わった後も名前だけがそのまま残った、という経緯がある。日本の台湾料理店ではこの背景を説明せずに「鶏肉飯」として提供していることがほとんど。
  • 鶏油の存在感:本場は鶏(または七面鳥)の皮を炒めて取った脂を惜しみなくご飯にかけるのが基本だが、日本の店舗版は脂を控えめにしていることが多い。

参考ページ(写真)

愛料理「噴水雞肉飯」のレシピページに、鶏肉を茹でてほぐす工程からタレ作りまでの手順写真が掲載されています。

(https://icook.tw/recipes/253632)

代用可能な食材

  • 紅蔥頭:手に入らない場合は市販の油蔥酥で代用可
  • 醤瓜・蘿蔔乾:なければたくあんで代用可(風味はやや異なる)
  • 鶏むね肉:本場の食感に近づけたい場合は、骨付きの鶏もも肉を使うとよりジューシーに仕上がる

保存・アレンジのコツ

  • タレと鶏肉は別々に保存すると水っぽくならない。冷蔵で3日、冷凍で2週間ほど保存可能
  • 温野菜や冷奴にタレごとかけても、シンプルな一品として楽しめる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。