山東料理・鲁菜黄焖鸡米饭

黄焖鶏ご飯レシピ本場済南の配合を徹底解説

黒い土鍋で鶏肉と椎茸、ピーマンを茶色いたれで煮込み、白いご飯の茶碗を添えた黄焖鶏ご飯のイラスト
地域
鲁菜(山東・済南)
分量
2人分
公開

この記事はAmazonアソシエイトのリンクを含みます。

コンビニの数だけあるのでは、と冗談で言われるほど、2010年代の中国で爆発的に広まった「黄焖鸡米飯」。鶏肉を醤油ベースのたれでじっくり煮込み、ご飯にのせるだけのシンプルな一皿ですが、実は山東省・済南生まれの郷土料理がルーツになっています。

黄焖鶏の起源には複数の説があります。ひとつは1930年代に済南の「福泉居」という食堂で生まれたという説。もうひとつは1927年創業の済南の老舗鲁菜店「吉玲園」が最初に作ったという説。さらには、清代嘉慶年間に済南の名馬にちなんだ店「燕柳園」がこの料理を宮廷に献上したという伝説まで存在します。真偽はさておき、済南が黄焖鶏発祥の地として広く認識されているのは確かです。

転機となったのは2011年。済南でわずか18平方メートルの小さな店を開いた楊暁路氏が、この郷土料理をご飯にのせて提供する「黄焖鶏米飯」という形にリニューアルしたことがきっかけで爆発的な人気に火がつきました。同年末からフランチャイズ展開が始まり、上海・北京・河南・江蘇・浙江など各地に拡大。2015年には全国で1万店舗を突破し、現在ではアメリカやオーストラリアなど海外にも店舗を展開するまでになっています。

ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した本場の配合と手順、そして日本版との違いを解説します。

本場式の配合

材料(2人分)

  • 鶏もも肉骨付きなら600g2枚(約500g)
  • 干し椎茸水で戻す4枚
  • ピーマン2個(80g)
  • しょうがスライス15g
  • 赤唐辛子(乾燥)5本
  • にんにく2片(10g)
  • 長ねぎ1本
  • 八角1個
  • 白砂糖炒め色用大さじ1(12g)
  • 料理酒大さじ2(30ml)
  • 生抽大さじ2(30ml)
  • 塩小さじ2/3(4g)
  • 白胡椒粉小さじ1/4(0.5g)
  • サラダ油大さじ2(30ml)
  • ご飯茶碗2杯分(約400g)

作り方

  1. 鶏もも肉は4cm角に切り、水で軽く洗って血合いを落とす。

  2. 干し椎茸は水で20分戻して半分に切り、戻し汁は取っておく。ピーマンは乱切りにする。

  3. フライパンにサラダ油を熱し、白砂糖を加えて弱火で2分ほど炒め、飴色になったら鶏肉を加えて中火で2分絡めながら炒める(炒糖色)。

  4. しょうが、にんにく、長ねぎ、八角、赤唐辛子を加えて1分炒め、料理酒を加えて香りを飛ばす。

  5. 生抽と椎茸の戻し汁200mlを加え、戻した椎茸も加えて煮立たせる。

  6. 塩と白胡椒粉で味を調え、蓋をして弱火で18分煮込む。

  7. ピーマンを加えて中火で1分煮絡め、汁にとろみがついたら火を止める。

  8. 温かいご飯の上に鶏肉と椎茸、ピーマンを煮汁ごとかけて完成。

本場と日本の違い

  • 甘みのつけ方:本場は砂糖を焦がして色とコクを出す「炒糖色」の技法が基本だが、日本の中華料理店ではみりんや砂糖をそのまま加えるだけで済ませることが多い。
  • 香辛料の使用:本場は八角や乾燥唐辛子を効かせて奥行きのある香りを出すが、日本版はこれらを省略し、醤油とみりんだけのシンプルな味付けにすることが多い。
  • 提供スタイル:本場はチェーン店でご飯と煮込みを別盛りにして選べる店が多いが、日本ではあらかじめご飯にかけた丼スタイルで提供されることがほとんど。
  • 具材の構成:本場は干し椎茸とピーマン(または青唐辛子)が定番の組み合わせだが、日本版はじゃがいもや人参など家庭にある野菜で代用されることが多い。

参考ページ(写真)

下厨房の「秒杀饭馆味道的【黄焖鸡米饭】」レシピページに手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/100561009/

代用可能な食材

  • 干し椎茸:生のマッシュルームやしめじで代用可(風味はやや軽くなる)
  • 八角:入手できない場合は省略しても味の骨格は大きく変わらない
  • 鶏もも肉:骨付き鶏もも肉を使うとより本格的な旨味が出る

保存・アレンジのコツ

  • 煮込みだけを多めに作り置きし、食べる分だけ温めてご飯にかけると時短になる
  • 冷蔵で2〜3日、冷凍なら2週間程度保存可能
  • 辛さを足したい場合は仕上げに辣椒油を回しかけると味に変化がつく

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。