台湾料理刈包

刈包レシピ本場台湾の配合を徹底解説

半月形の白い蒸しパンに角煮、刻んだ酸菜、ピーナッツ粉、香菜を挟んで皿に並べた刈包のイラスト
地域
台湾料理・台菜
分量
6個分
公開

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半月形の蒸しパンに角煮を挟んだ「刈包」は、その見た目から台湾で「台湾式ハンバーガー」とも呼ばれる庶民の味だ。本来の発音は「イーバオ」だが、実際には「割包」「掛包」とも表記され、いずれも生地を「割いて」肉を挟む調理法に由来する。ルーツをたどる説のひとつに、三国時代の猛将・張飛が戦場で饅頭を刀で割いて肉を挟んで食べたという故事があり、これが北方の携帯食として広まり、やがて陝西の「肉夾饃」や福建・福州の「虎咬豬」へとつながっていったとも考えられている。台湾では特に旧暦12月16日の「尾牙」——一年の労をねぎらう忘年会にあたる行事——に欠かせない縁起物として定着した。ぱっくりと開いた生地に角煮を挟んだ姿が虎が豚に噛みつくように見えることから「虎咬豬」と呼ばれ、その台湾語の発音が「福を逃さない」に通じることから、一年の厄を嚙み込んで新しい年の福を呼び込むという意味が込められている。財布のような丸みを帯びた形も「お金がぎっしり詰まる」縁起の良さの象徴とされる。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、本場台湾の配合と手順を公開する。

本場のレシピ

材料(6個分)

生地

  • 中筋粉薄力粉と強力粉を同量ずつ混ぜたもので代用可250g
  • 水125ml
  • サラダ油(生地用)15ml(大さじ1)
  • ドライイースト3g
  • 砂糖(生地用)20g
  • コーンスターチ10g
  • 打ち粉(中筋粉)10g

滷肉(角煮)

  • 豚バラ肉(ブロック)450g
  • 長ねぎ(ぶつ切り)60g
  • 生姜(薄切り)15g
  • にんにく(つぶす)25g(5片)
  • 八角2個
  • 氷砂糖30g(大さじ2)
  • 生抽75ml(大さじ5)
  • 米酒日本酒で代用可45ml(大さじ3)
  • 白胡椒1g(小さじ1/4)
  • 水(豚肉がひたひたに浸る量)600ml

トッピング

  • 酸菜台湾式の甘酸っぱい漬け高菜150g
  • 花生粉無糖ピーナッツを煎って粗く砕いたもの40g
  • 粉砂糖20g
  • 香菜10g

作り方

  1. 豚バラ肉はフライパンで焼き色がつくまで両面を焼き、粗熱が取れたら一口大(幅3cm程度)に切る。

  2. 鍋に長ねぎ・生姜・にんにくを軽く炒めて香りを出し、氷砂糖を加えて色よく溶けるまで炒める(炒糖色)。

  3. 豚肉・八角・生抽・米酒・白胡椒・水600mlを加え、沸騰したら弱めの中火にして蓋をし、30〜40分煮込む。

  4. 蓋を取り、汁気がとろりとするまで10分ほど煮詰める。

  5. 生地を作る。ボウルに中筋粉・砂糖・ドライイースト・コーンスターチを合わせ、水とサラダ油を加えて10分ほどこね、なめらかな生地にする。

  6. 濡れ布巾をかけて温かい場所に置き、生地が2倍程度に膨らむまで30分一次発酵させる。

  7. 生地のガスを抜き、6等分にして丸め、15分ベンチタイムを取る。

  8. 打ち粉をした台の上で各生地を楕円形にめん棒で伸ばし、表面に薄くサラダ油(分量外)を塗ってから半分に折りたたむ。

  9. クッキングシートの上に間隔を空けて並べ、20分ほど二次発酵させる。

  10. 蒸し器の湯を沸かし、中火で12分蒸す。火を止め、蓋を少し開けたまま5分置いてから取り出す。

  11. 花生粉と粉砂糖を混ぜ合わせておく。酸菜は軽く炒めて余分な水気を飛ばす。

  12. 蒸し上がった生地を開き、滷肉・酸菜・花生糖粉・香菜の順に挟んで完成。

本場と日本の違い

  • 具材の完成度:本場の刈包は角煮・酸菜(甘酸っぱい漬け高菜)・花生糖粉(ピーナッツ粉と砂糖)・香菜の4点セットが基本形。日本のラーメン店などで前菜として出される刈包は、角煮とねぎだけ、あるいは甘辛いたれのみのシンプルな構成になっていることが多く、酸味と香ばしさのコントラストが省略されがちである。
  • 食べるタイミング:台湾では旧暦12月16日の「尾牙」(忘年会)に欠かせない縁起物として食べる習慣があるが、日本ではそうした年中行事との結びつきはなく、通年の軽食・惣菜として扱われている。
  • 生地の食感:本場の生地はコーンスターチや牛乳粉を加えてもちっと柔らかく仕上げることが多く、蒸したての皮の弾力を重視する。日本で売られている冷凍の刈包生地は保存性を優先し、やや硬めに仕上がっているものが多い。

参考ページ(写真)

愛料理(iCook)の「台式刈包、割包(含滷肉做法)by 蘿拉廚房」レシピページに、生地の伸ばし方から滷肉の煮込み、挟み方までの手順写真が掲載されています。

https://icook.tw/recipes/325034

代用可能な食材

  • 酸菜:高菜漬けやザーサイで代用可(甘みと酸味のバランスは異なる)
  • 花生粉:市販の無糖ピーナッツバターをそのまま使うか、炒りピーナッツをすり鉢で粗く砕いて代用可
  • 中筋粉:薄力粉と強力粉を1:1で混ぜたもので代用可
  • 米酒:日本酒で代用可
  • 豚バラ肉:豚肩ロースブロックでも代用可(脂身が少なくさっぱりした仕上がりになる)

保存・アレンジのコツ

  • 生地は成形後、蒸す前の状態で冷凍保存可能。凍ったまま蒸し、時間を3〜4分延ばせばよい
  • 滷肉は冷蔵で3日、冷凍で3週間ほど保存可能。多めに作って滷肉飯や炒め物に転用するのもおすすめ
  • 花生糖粉は密閉容器に入れておけば1週間ほど常温保存でき、他の台湾料理のトッピングにも活用できる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。