インド中華(インディアンチャイニーズ)Chicken Manchurian

チキン・マンチュリアン(Chicken Manchurian)レシピインディアンチャイニーズの配合を徹底解説

濃い赤茶色のソースを絡めた揚げ鶏肉に、白ごまと刻みねぎを散らしたチキン・マンチュリアンのイラスト
地域
インディアンチャイニーズ
分量
2人分
公開

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インド中華を代表する一皿として、まず名前が挙がるのがチキン・マンチュリアン(Chicken Manchurian)です。カリッと揚げた鶏肉に、にんにく・しょうが・青唐辛子とケチャップ、チリソースをベースにした甘辛いとろみソースを絡めた、ご飯にも麺にもよく合う一品です。

この料理が生まれたのは1975年、場所はムンバイの名門社交クラブ「クリケットクラブ・オブ・インディア」の厨房でした。1950年生まれで中国系移民の家庭に育ち、1974年にムンバイへやってきたシェフ、ネルソン・ワン氏が、ある常連客から「メニューにない、これまで誰も作ったことのない料理を出してほしい」と頼まれたことがきっかけとされています。ワン氏は、揚げた鶏肉にコーンスターチをまとわせ、本来ならガラムマサラを使うところを醤油に置き換え、にんにく・しょうが・青唐辛子というインドの香味野菜をふんだんに使ったソースを合わせるという、当時としては大胆な発想で新しい料理を作り上げました。

この即興料理はまたたく間に評判を呼び、ワン氏はやがてムンバイ初のインド中華専門レストラン「チャイナ・ガーデン」を開業。後には息子のエディ氏がバンガロールやゴア、プネー、ハイデラバード、デリーへと店舗を拡大し、チキン・マンチュリアンはインド全土の中華料理店に欠かせない定番メニューへと成長しました。「マンチュリアン(満州)」という名前でありながら、実際の中国東北部の料理とは一切関係がないという事実も、この料理がどれほど自由な発想から生まれたかを物語っています。

ここから先は、英語の複数レシピを比較して割り出したインド式の配合と手順を解説します。

インド式の配合

材料(2人分)

  • 鶏むね肉または鶏もも肉。2cm角に切る250g
  • 卵白1/2個分(約15g)
  • 塩(下味用)小さじ1/4(1.5g)
  • 黒こしょう(下味用)小さじ1/4(0.5g)
  • 生抽下味用小さじ1(5ml)
  • しょうが・にんにくペースト小さじ1(5g)
  • 片栗粉(下味用)大さじ2(16g)
  • 薄力粉(下味用)大さじ1.5(12g)
  • 揚げ油300ml
  • サラダ油(ソース用)大さじ1(15ml)
  • にんにく(みじん切り)大さじ1(10g)
  • しょうが(みじん切り)小さじ1(4g)
  • 玉ねぎ粗みじん切り1/2個(80g)
  • ピーマン角切り1/2個(60g)
  • 生抽ソース用大さじ1(15ml)
  • チリソース大さじ2(30g)
  • トマトケチャップ大さじ1(15g)
  • 米酢小さじ1(5ml)
  • 砂糖小さじ1/2(2g)
  • 鶏がらスープまたは水150ml
  • 水溶き片栗粉片栗粉小さじ2(6g)
    +水大さじ1(15ml)
  • 万能ねぎ(青い部分)2本(10g)

作り方

  1. 鶏肉に卵白、塩、黒こしょう、生抽小さじ1、しょうが・にんにくペースト、片栗粉、薄力粉を加えてよく揉み込み、常温で20分置く。

  2. 揚げ油を180℃に熱し、鶏肉を中火で4〜5分揚げ、こんがりきつね色になったら油を切る。

  3. フライパンにサラダ油を熱し、にんにく・しょうがを強火で30秒炒めて香りを立てる。

  4. 玉ねぎ・ピーマンを加えて強火で1分炒める。

  5. 生抽大さじ1・チリソース・ケチャップ・砂糖・鶏がらスープを加えて中火で1分煮立たせる。

  6. 水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、揚げた鶏肉を戻し入れて強火で1〜2分絡める。

  7. 米酢を加えてひと混ぜし、万能ねぎを散らして完成。

中国本土の原型との違い・インドならではの特徴

  • 名前の「マンチュリアン(満州)」は完全に架空:実際の中国東北部(満州)料理とは無関係で、インド人シェフが響きの良さだけで名付けた"イメージ料理名"。
  • にんにく・しょうが・青唐辛子ベースのソースに醤油を"インド式ガラムマサラの代わり"として使ったのが発明の核心:伝統的なインドのマサラではなく醤油でコクを出す発想の転換が革新だった。
  • ケチャップ・チリソースで甘辛い照りを出す:中国の炒め物より甘みと照りが強く、ご飯にもよく合う味に調整されている。
  • ドライ(前菜)とグレイビー(主菜)の両方で提供される:スープの量ととろみを変えるだけで用途を変えられる。
  • 刻んだ鶏肉をボール状に丸めて揚げる「ミートボール風」で作られることも多い:レストランでは成形して揚げるスタイルも定番。

参考ページ(写真)

Swasthi's Recipesのチキン・マンチュリアンのレシピページに手順写真が掲載されています。 https://www.indianhealthyrecipes.com/chicken-manchurian-recipe/

代用可能な食材

  • チリソース:日本ではベトナムのチンスチリソースが手に入りやすい(甘めなので、大さじ1につき米酢小さじ1/2を足す)。豆板醤小さじ1+ケチャップ大さじ1+砂糖小さじ1/4でも代用可
  • 鶏がらスープ:顆粒中華だし小さじ1/2を湯150mlで溶いたもので代用可
  • 玉ねぎ:長ねぎの白い部分で代用可
  • 片栗粉:インドのレシピの"cornflour"はコーンスターチを指すため、コーンスターチでも代用可

保存・アレンジのコツ

  • 揚げた鶏肉は冷凍保存可能。食べる前に190℃のオーブンで6分温め直す
  • ソースを多めに作れば、翌日は麺にかけて「マンチュリアンヌードル」として楽しめる
  • 辛さを抑えたい場合は青唐辛子を使わず、パプリカパウダー小さじ1/4で色だけつけるとマイルドに仕上がる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。