福建料理・闽菜沙茶面
沙茶麺(サーチャーメン)レシピ本場福建の配合を徹底解説

この記事はAmazonアソシエイトのリンクを含みます。
香ばしいピーナッツの風味と、じんわり効く辛さ、そしてほのかな甘さ。厦門の街角で朝から晩まで愛される名物麺・沙茶麺は、実は中国生まれの料理ではない。名前の「沙茶」は、マレー語で串焼き肉を意味する「sate(サテ)」の音訳だ。閩南人が「茶」という響きを好んだ文化的背景から、「サテ」が閩南語で「沙茶(サーテー)」と訳されたと伝わっている。
この調味料を厦門に持ち帰ったのは、華僑の陳有香という人物だとされる。マレーシアで10年間修業して沙茶醤の製法を習得し、帰国後に「陳有香調味社」を開業。原料を十数種類から二十数種類にまで増やして独自に改良を重ね、粉末タイプの沙茶醤まで開発して、海外の華僑たちの需要にも応えたという。福建は華僑が多く集まる土地柄だったこともあり、こうした「外来の味」が生活に自然に溶け込み、今では厦門を代表する「古早味(昔ながらの地元の味)」として定着している。
厦門版の沙茶醤は、東南アジアのオリジナル版よりも味わいが独自に進化している点も興味深い。油でじっくり炒って細かく挽いたピーナッツが香りの主役で、乾燥唐辛子・にんにく・玉ねぎで辛味を、干しエビで旨みを、練乳でほのかな甘みと乳の風味を加えるのが厦門流。東南アジア版に比べて「甘辛は控えめ、塩気も控えめ」に仕上げるのが特徴とされる。ここから先は、中国語の複数レシピを比較して割り出した、家庭で作れる本場の配合と手順を公開する。
本場式の配合
材料(2人分)
作り方
鍋に豚骨スープまたは鶏がらスープ800mlを入れて中火にかけ、沙茶醤45g・ピーナッツバター30gを加えてよく溶かす。
練乳(または粉ミルク)15g・氷砂糖5g・塩3gを加え、弱火で15〜20分ほど煮込んでコクを出す。
別の鍋に湯を沸かし、中華麺を表示時間どおりに茹でてざるに上げる。
えび・いか・牡蠣はそれぞれさっと下茹でし、火を通しすぎないように注意する(牡蠣は加熱しすぎると縮んで硬くなる)。
もやしはさっと下茹でする。
どんぶりに茹でた麺を盛り、2のスープを注ぐ。
えび・いか・牡蠣・もやし・ニラをのせて完成。お好みでラー油や酢を加えても良い。
本場と日本の違い
- 本場・厦門では豚レバー・豚心臓・豚モツ・豚血・米血(もち米の血の腸詰め)など、内臓系のトッピングを自由に組み合わせるのが定番だが、日本の家庭では入手しづらいため、今回はえび・牡蠣・いかを中心とした魚介系のトッピングにアレンジした。
- 沙茶醤とピーナッツバター、粉ミルクを「3:2:1」の黄金比で合わせるのが本場流のコクの決め手。日本の中華料理店ではあまり見かけない配合なので、この比率を守るだけでも一気に本場の味に近づく。
- 麺は本場では黄色いアルカリ麺(碱面)を使うが、日本では入手しづらいため、中華麺(生麺)で代用しても風味の差はそれほど大きくない。
参考ページ(写真)
下厨房の「最正宗的厦门沙茶面」レシピページに、沙茶醤の黄金比とトッピングの下ごしらえの手順写真が掲載されています。 https://m.xiachufang.com/recipe/106827782/
代用可能な食材
- 沙茶醤→輸入食材店や通販で入手可能。見つからない場合はサテソース(東南アジア食材)とピーナッツバターを多めに配合して近づける
- 豚モツ・豚レバーなど内臓系→えび・牡蠣・いかなどの魚介類、または鶏むね肉の薄切り
- アルカリ麺→中華生麺、または太めの乾麺
保存・アレンジのコツ
- スープ(沙茶醤ベース)だけなら冷蔵で2〜3日保存可能。食べる直前に麺と具材を合わせるのがおすすめ。
- ラー油や刻んだ唐辛子を添えると、より本場に近いピリ辛感が楽しめる。
- 具材を豆腐や卵に替えて、あっさりめの家庭アレンジにするのもおすすめ。
出典
本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。