韓国華僑料理깐풍기

韓国式カンプンギ(乾烹鶏)レシピ韓国華僑料理の配合を徹底解説

白い皿に盛った赤いソースをまとう揚げ鶏と、青唐辛子・赤唐辛子のカンプンギのイラスト
地域
韓国華僑料理
分量
2人分
公開

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韓国の中華料理店(중국집)で、タンスユク(韓国式酢豚)と並ぶ「ちょっといい日の一皿」が깐풍기(カンプンギ)です。カリッと二度揚げした鶏肉に、にんにく・長ねぎ・青唐辛子を炒め合わせた甘辛酸っぱいソースを、汁気がなくなるまで一気に絡めて仕上げます。

料理名は漢字で「乾烹鷄」。ブランチ(brunch)の中華メニューの漢字解説によれば、「乾」は乾いた、「烹」は火を通すという意味で、スープやとろみあんを残さず「汁気なく炒め上げる」調理法を指します。韓国語の「깐풍(カンプン)」は、この「乾烹」を山東方言で読んだ音に由来するとされ、同じ調理法で豚肉を使えば깐풍육(乾烹肉)、えびなら깐풍새우になります。

韓国語版ウィキペディアは、カンプンギを山東省に由来する料理と説明しています。チャジャンミョンやタンスユクの記事で紹介したとおり、韓国の中華料理は19世紀末以降に仁川へ渡った山東出身の華僑によって築かれました。カンプンギもその流れの中で韓国に根づき、韓国の唐辛子文化と出会って、甘み・辛み・酸味がはっきりした韓国式の味に変化しました。ナムウィキによれば、今では中国の人が「中国料理ではなく韓国の料理」と受け止めるほど、韓国独自の一皿になっているといいます。

ここから先は、韓国語の複数レシピを比較して割り出した韓国式の配合と手順を解説します。

韓国式の配合

材料(2人分)

鶏肉と下味

  • 鶏もも肉(骨なし、3cm角に切る)350g
  • 清酒または料理酒15ml
  • 塩2g(小さじ1/3程度)
  • こしょう0.3g

衣

  • じゃがいもでん粉(片栗粉)70g
  • 水40ml
  • 卵白1個分(35g)

揚げ油

  • サラダ油800ml

カンプンソース(合わせ調味料)

  • 醤油15ml
  • 砂糖18g(大さじ2)
  • 酢22ml(大さじ1と1/2)
  • みりん(韓国の맛술の代わり)15ml
  • オイスターソース12g(小さじ2)
  • 水30ml
  • こしょう0.3g

香味野菜・炒め用

  • ラー油(韓国の고추기름)30ml
  • にんにく(粗みじん)5片(20g)
  • 生姜(みじん切り)5g
  • 長ねぎ(白い部分、粗みじん)1/2本(40g)
  • 乾燥赤唐辛子(輪切り)4本分(1g)
  • 玉ねぎ(粗みじん)1/4個(50g)
  • 青唐辛子韓国の청양고추、または青唐辛子、輪切り2本(10g)
  • 赤唐辛子(生、輪切り)1本(5g)
  • ピーマン(1cm角)1/2個(20g)

作り方

  1. 鶏肉に清酒・塩・こしょうをもみ込み、常温で10分置いて下味をつける。

  2. ボウルにじゃがいもでん粉70g・水40ml・卵白を入れ、もったりとした衣になるまで混ぜる。1の鶏肉を加えて全体にまとわせる。

  3. カンプンソースの材料をすべて混ぜ合わせておく(でん粉は入れない)。

  4. 鍋にサラダ油800mlを入れて160℃に熱し、鶏肉を1個ずつ入れて4分揚げる(1回目)。いったん取り出して1分休ませる。

  5. 油の温度を180℃に上げ、鶏肉を戻して2分、表面がカリッときつね色になるまで2度揚げする。

  6. 中華鍋(またはフライパン)にラー油30mlを入れて強火で熱し、にんにく・生姜・長ねぎ・乾燥赤唐辛子を30秒炒めて香りを出す。

  7. 玉ねぎ・青唐辛子・赤唐辛子・ピーマンを加えて30秒炒める。

  8. 3のソースを加えて煮立て、20〜30秒、泡が大きくなりソースが半量ほどに煮詰まるまで加熱する。

  9. 揚げた鶏肉を加え、強火で10秒、手早くあおってソースを全体に絡めたらすぐに火を止めて器に盛る。

中国本土の原型との違い・韓国ならではの特徴

  • 「乾烹」は山東料理(魯菜)の調理法:揚げた素材に少量の合わせ調味料を一気に絡め、汁気を残さず仕上げる。韓国のカンプンギもこの原則を守り、水溶き片栗粉でとろみをつけない。ナムウィキは、とろみをつけすぎるとカンプンギではなく「닭강정(タッカンジョン)」になってしまうと指摘しています。
  • 甘辛酸のバランスが韓国式:中国の辛い鶏料理が辛みと塩味を主体とするのに対し、韓国のカンプンギは砂糖と酢をしっかり効かせた「매콤달콤(ピリ辛で甘い)」味。韓国の青唐辛子(청양고추)のシャープな辛さも欠かせません。
  • 衣は卵白とでん粉:韓国の中華料理店では、でん粉の衣で二度揚げして、ソースを絡めても衣のカリッと感が残るように仕上げます。
  • 日本の油淋鶏との違い:日本の中華料理店の油淋鶏は、揚げた鶏に甘酢のねぎだれを「かける」料理。カンプンギは香味野菜と調味料を鍋で煮詰めてから鶏を「炒め絡める」ため、ソースが衣に吸い込まれ、香ばしさと辛みが一体になります。

参考ページ(写真)

만개의레시피(10000recipe.com)の「깐풍기 황금레시피」ページに、揚げる工程とソースを絡める工程の写真が掲載されています。

(https://www.10000recipe.com/recipe/6843388)

代用可能な食材

  • 청양고추(青陽唐辛子):日本の青唐辛子や、ししとう(辛みはかなり弱くなる)に一味唐辛子0.5gを足して代用可
  • ラー油:韓国の고추기름がなければ日本のラー油でよい。辣椒油(中国のラー油)ならより香ばしくなる
  • みりん:韓国の맛술(みりん風調味料)はみりんで代用可
  • 鶏もも肉:むね肉でも作れる(揚げ時間を1回目3分に短縮してパサつきを防ぐ)

保存・アレンジのコツ

  • 揚げた鶏肉は冷凍保存可能。オーブントースターで200℃・6分温め直してからソースに絡めると、作りたてに近い食感に戻る
  • 同じソースでえびを揚げれば깐풍새우(乾烹蝦)、豚肉なら깐풍육(乾烹肉)になる
  • ソースを絡めずに別添えにすると衣のカリカリが長持ちし、お弁当にも向く

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。