シンガポール・マレーシア華人料理Hokkien Mee

福建麺(Hokkien Mee)レシピシンガポール・マレーシア華人料理の配合を徹底解説

丸皿の濃い色の麺に、えびやイカの輪切り、豚肉をのせ、ライムを添えた福建麺のイラスト
地域
シンガポール・マレーシア華人料理
分量
2人分
公開

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「福建麺(ホッケンミー/Hokkien Mee)」は、その名の通り中国福建省から渡った福建系移民が持ち込んだ麺料理です。戦後のシンガポールでは、福建出身の船員や労働者たちがロチョール・ロード周辺に集まり、製麺工場で余った麺を炒めて食べたのが屋台グルメとしての始まりと伝えられています。

福建本土の原型は「鹵麺(ローミン)」と呼ばれる、とろみをつけたあんかけスープ麺に近い料理だったとされますが、シンガポールではえびの頭や豚骨からじっくり取った濃厚な出汁を麺に吸わせながら炒め上げる「乾式」の調理法へと大きく変化しました。

興味深いのは、同じ「福建麺」という名前でもマレーシア・クアラルンプールでは全く別の料理として発展している点です。KL式は太い黄麺を老抽でとろみをつけながら黒く炒め、豚の背脂を効かせるのが特徴で、1927年にプタリン・ストリートの料理人が考案したと伝えられています。移民の出身地は同じ福建でも、移住先の食材事情や好みによって別々の"福建麺"が生まれたことになります。

ここから先は、英語の複数レシピを比較して割り出した現地式の配合と手順を解説します。

現地式の配合

材料(2人分)

  • 中華卵麺125g
  • 干燥米粉(ビーフン、太め)水で戻す125g
  • むきえび(頭付きなら頭は取り分ける)200g
  • いか輪切り150g
  • 豚バラ肉100g
  • 鶏がらスープ400ml
  • にんにく(みじん切り)小さじ1(3g)
  • 卵2個
  • ニラ(4cm長さに切る)20g
  • サラダ油大さじ2(30ml)
  • ナンプラー小さじ1(5ml)
  • 白胡椒ひとつまみ(約0.5g)
  • ごま油小さじ1/2(2.5ml)

作り方

  1. えびの頭を取り分け、フライパンにサラダ油大さじ1を熱して中火で3分炒めて香ばしさを出す。

  2. 鶏がらスープに炒めたえびの頭を加え、弱火で30分煮出してえびだしを取り、こす。

  3. 別鍋に湯を沸かし、豚バラ肉を中火で15分茹でて火を通し、粗熱が取れたら細切りにする。

  4. 同じ湯でえびといかを強火で1分さっと湯通しし、いかは食べやすく切る。

  5. フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、にんにくを弱火で20秒炒め、溶き卵を流し入れて半熟に炒める。

  6. 中華卵麺と戻した米粉を加え、強火で2分炒め合わせる。

  7. こしたえびだしを200ml注ぎ、ナンプラー・白胡椒を加え、中火で3分麺に汁気を吸わせるように炒め煮する。

  8. 豚バラ・えび・いか・ニラを加えて強火で1分炒め合わせ、ごま油を回しかけて火を止める。好みでサンバルチリとライムを添えて完成。

中国本土の原型との違い・現地ならではの特徴

  • 中国本土・福建(厦門)の原型は「鹵麺(ローミン)」と呼ばれる、とろみのついたあんかけスープ麺に近いとされる。
  • シンガポール版はスープをほぼ飛ばして炒め上げる「乾式」に発展し、えびと豚骨の濃厚な出汁を麺に染み込ませる技法が特徴的。
  • 卵麺と米粉を1対1で混ぜて使うのは現地ならではの組み合わせで、福建本土の麺料理には見られない。
  • クアラルンプール版(KLホッケンミー)は黒い老抽をたっぷり使い豚の背脂を効かせる別系統に分岐しており、同じ「福建麺」でもシンガポールとマレーシアで別物の料理になっている。
  • サンバルチリとライムを添えて食べるスタイルは、東南アジアの薬味文化が加わった現地化の証である。

参考ページ(写真)

えびだしを炒め込む工程の写真つきレシピはこちら。 https://rasamalaysia.com/singapore-hokkien-mee-recipe/

代用可能な食材

  • いか:入手困難な場合は省略するか、ほたてで代用可
  • ラード(サラダ油の代わりに使う場合):入手できなければサラダ油のままで可(コクはやや軽くなる)
  • サンバルチリ:市販のサンバル・オエレク(インドネシアの唐辛子ペースト)にライム汁を少し混ぜると手軽。無ければ豆板醤とライム汁を混ぜて代用可

保存・アレンジのコツ

  • 麺料理のため作り置きは不向き。えびだしのみ冷凍保存して翌日に活用するのがおすすめ
  • 具材を増やしたい場合は魚のすり身団子を加えると屋台風になる
  • 辛みを足したい場合はサンバルチリを炒める段階で混ぜ込んでも良い

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。