シンガポール・マレーシア華人料理Hainanese Chicken Rice

海南鶏飯(Hainanese Chicken Rice)レシピシンガポール・マレーシア華人料理の配合を徹底解説

丸皿のご飯に蒸し鶏の薄切りときゅうりをのせ、赤いチリソースの小皿を添えた海南鶏飯のイラスト
地域
シンガポール・マレーシア華人料理
分量
2人分
公開

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「海南鶏飯(シーナンジーファン/Hainanese Chicken Rice)」は、19世紀後半から20世紀にかけて中国・海南島からシンガポールへ渡った海南人移民が持ち込んだ料理です。故郷の郷土料理「文昌鶏」がルーツとされ、骨付きの地鶏を茹でて作る素朴な一皿でした。

海南人はシンガポールの飲食業界では比較的後発の移民集団で、すでに広東系や福建系が主要な商売を押さえていたため、当時人気のなかった屋台の鶏飯商売に活路を見出したといわれています。1930〜40年代にはYet Con、Chin Chin Eating House、Swee Keeといった名店が相次いで開業し、現在の海南鶏飯の基礎を築きました。

現地化の過程では広東系の調理技術も取り入れられ、茹でた鶏を氷水にくぐらせてぷりぷりの皮に仕上げる技法や、骨太な地鶏ではなく柔らかい若鶏を使う工夫が定着しました。また、炊飯にパンダンリーフを使う香り付けは海南島の原型にはない、現地ならではの発想です。2016年には屋台の鶏飯がミシュランの星を獲得し、「世界一安いミシュラン星付き料理」として話題になったことも、この料理の国民食としての地位を物語っています。

ここから先は、英語の複数レシピを比較して割り出した現地式の配合と手順を解説します。

現地式の配合

材料(2人分)

  • 鶏もも肉骨付き、または半羽の鶏600g
  • 長ねぎ10cm長さに切る1本
  • しょうが(丸ごと、包丁の背で潰す)20g
  • 水(鶏を茹でる用)1.5L
  • 塩(鶏の下処理用)小さじ1(5g)
  • 米タイ米または長粒米2合(300g)
  • にんにく(みじん切り)2片(10g)
  • しょうが(みじん切り)小さじ2(10g)
  • 鶏の茹で汁(ご飯用)400ml
  • 鶏油鶏の皮から取った脂、なければサラダ油大さじ1(15ml)
  • パンダンリーフ(あれば)2枚
  • 塩(ご飯用)小さじ1/2(3g)
  • しょうが(すりおろし、たれ用)30g
  • にんにく(すりおろし、たれ用)10g
  • サラダ油(生姜だれ用)大さじ1(15ml)
  • 塩(生姜だれ用)ひとつまみ(約1g)
  • 鶏の茹で汁(生姜だれ用)大さじ1(15ml)
  • 生抽(醤油だれ用)大さじ1(15ml)
  • ごま油(醤油だれ用)小さじ1(5ml)
  • 鶏の茹で汁(醤油だれ用)大さじ1(15ml)
  • 赤唐辛子(種を取る、チリソース用)3本(30g)
  • にんにく(チリソース用)2片(10g)
  • しょうが(チリソース用)10g
  • ライム汁小さじ2(10ml)
  • 砂糖(チリソース用)小さじ1(4g)
  • 塩(チリソース用)小さじ1/4(1.5g)
  • 鶏の茹で汁(チリソース用)大さじ2(30ml)
  • きゅうり(付け合わせ)1/2本(100g)
  • パクチー(飾り用)2〜3本

作り方

  1. 鶏肉は流水でよく洗い、塩小さじ1をすり込む。長ねぎ・しょうが20gを添える。

  2. 鍋に水1.5Lを沸かし、鶏肉を皮目を下にして入れる。再沸騰したら弱火で20分茹でる。

  3. 火を止めてふたをしたまま余熱で20分放置し、芯まで火を通す。

  4. 鶏肉を取り出し、氷水に10分浸けて皮を引き締める。茹で汁は漉して取っておく(ご飯・たれ・スープに使う)。

  5. フライパンに鶏油大さじ1を熱し、にんにく・しょうがのみじん切りを弱火で1分炒めて香りを出す。

  6. 洗った米を加え、油をなじませるように中火で1分炒める。

  7. 炊飯器に移し、茹で汁400ml・パンダンリーフ・塩小さじ1/2を加えて通常通り炊飯する。

  8. しょうがだれ・醤油だれ・チリソースをそれぞれ材料を混ぜ合わせて作る。

  9. 鶏肉を一口大に切り分け、ご飯・きゅうり・パクチーとともに盛り付け、3種のたれと残った茹で汁(スープ)を添えて完成。

中国本土の原型との違い・現地ならではの特徴

  • 海南島の原型「文昌鶏」は骨付きのまま地鶏を使うのに対し、シンガポールでは柔らかい若鶏を使い、広東式の氷水シメ技法を取り入れて皮の食感を強調する。
  • パンダンリーフでご飯を香り付けするのは現地ならではの工夫で、海南島本来のレシピにはない。
  • 鶏油で米を炒めてから炊く技法は共通するが、現地では鶏の茹で汁で炊くことで旨味を凝縮させる。
  • 甘辛いチリソース・生姜だれ・醤油だれの「三種のたれ」でいただくスタイルは、シンガポールで確立された食べ方。
  • 文昌鶏はそのまま切り分けて食べるのが基本だが、シンガポールでは丸鶏を美しく盛り付けて提供するスタイルが屋台文化とともに発展した。

参考ページ(写真)

チキンライスの調理工程写真つきレシピはこちら。 https://rasamalaysia.com/chicken-rice/

代用可能な食材

  • パンダンリーフ:入手困難な場合は冷凍パンダンリーフや、なければ省略しても可(風味はやや軽くなる)
  • タイ米・長粒米:日本米でも代用可。粘りを抑えるため浸水時間を短めにして炊くと近い食感になる
  • 鶏油:入手できなければサラダ油で代用可(コクはやや軽くなる)

保存・アレンジのコツ

  • 鶏肉とご飯は別々に冷蔵で2日ほど保存可能。ご飯は食べる際にレンジで温め直す
  • 茹で汁(スープ)は冷凍保存しておくと、次回のご飯炊飯やスープにすぐ使える
  • 余った鶏肉は細かくほぐしてチャーハンの具材にアレンジできる

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。