シンガポール・マレーシア華人料理Bak Kut Teh

肉骨茶(Bak Kut Teh)レシピシンガポール・マレーシア華人料理の配合を徹底解説

両手の土鍋に、褐色のスープで煮込んだ骨付き豚スペアリブとにんにくが入った肉骨茶のイラスト
地域
シンガポール・マレーシア華人料理
分量
2人分
公開

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「肉骨茶(バクテー/Bak Kut Teh)」は、豚のスペアリブを漢方の香辛料とともに煮込むスープ料理で、その発祥地を巡っては今なおマレーシアとシンガポールの間で論争が続く名物です。ルーツは中国・福建省泉州の薬膳スープ「牛排(牛のあばら肉の煮込み)」に近いとする説が有力ですが、実際に豚骨を使う調理法へと変化したのは、マレー半島に渡った移民たちの間でした。

マレーシア・クラン港では、20世紀初頭に港湾労働者のスタミナ食として広まったとされ、地元の中国人が漢方薬材を配合したのが始まりという説もあります。一方シンガポールでは、戦後にクラークキーやリバーバレー一帯で潮州系の商人たちが独自のスタイルを確立し、1938年にはすでに提供されていた記録が残っています。

面白いのは、方言集団によって味の方向性がまったく異なる点です。潮州系はコショウとにんにくを効かせた透き通ったスープが特徴で、福建系は老抽をたっぷり使った黒く濃厚なスープを好みます。2024年にはマレーシアがこの料理を自国の無形文化遺産に正式登録するなど、「元祖」を巡る文化的な綱引きは今も続いています。

ここから先は、英語の複数レシピを比較して割り出した現地式の配合と手順を解説します。

現地式の配合

材料(2人分)

  • 豚スペアリブ(一口大に切る)400g
  • 八角1個
  • シナモンスティック1本(5g)
  • クローブ3粒
  • 白胡椒(粒、砕く)小さじ1(2g)
  • 黒なつめ(あれば)3個
  • クコの実大さじ1(8g)
  • 党参(あれば、乾燥)10g
  • 水1.2L
  • にんにく(皮付きのまま丸ごと)1玉(40g)
  • 老抽大さじ1(15ml)
  • 氷砂糖10g
  • 塩小さじ1/2(3g)
  • 油揚げ(豆腐パフ)6個
  • サラダ油大さじ1(15ml)

作り方

  1. 鍋に湯を沸かし、豚スペアリブを強火で2分下茹でしてアクを取り、流水で洗う。

  2. にんにくは皮ごとフライパンで弱火で3分乾煎りし、軽く焦げ目をつける。

  3. 八角・シナモン・クローブ・白胡椒・黒なつめ・クコの実・党参を茶こし袋または出汁パックに入れる。

  4. 別鍋に水1.2Lを沸かし、3のスパイスパックを入れて強火で5分煮出す。

  5. 下茹でした豚スペアリブと焼いたにんにくを加え、老抽・氷砂糖を入れて再沸騰させる。

  6. 弱火にして弱火で1時間煮込む。

  7. 塩で味を調え、油揚げを加えてさらに弱火で15分煮込む。

  8. スパイスパックを取り出し、器に盛って豚スペアリブ・油揚げ・スープを注ぎ、白飯や油條(揚げパン)を添えて完成。

中国本土の原型との違い・現地ならではの特徴

  • 中国本土・福建(泉州)の原型は牛肉のあばら肉を漢方薬膳で煮込む「牛排」に近いとされるが、現地では入手しやすく安価な豚スペアリブが主役になった。
  • 潮州系はコショウとにんにくを効かせた透明感のあるスープが特徴、福建系は老抽を多用した黒く濃厚なスープが特徴という、方言集団ごとの味の違いが明確に残っている。
  • マレーシア・クランでは港湾労働者のスタミナ食として広まったとされ、労働者向けの安価な部位(骨付きあばら肉)を活用する知恵から生まれた。
  • 油條(揚げパン)を煮汁に浸して食べるスタイルは、現地の朝食・軽食文化に合わせて定着したもの。
  • 2024年にはマレーシアが肉骨茶を自国の無形文化遺産として認定するなど、シンガポールとの間で「発祥地論争」が続く名物料理である。

参考ページ(写真)

漢方スパイスの一覧と煮込み工程の写真つきレシピはこちら。 https://www.rotinrice.com/bak-kut-teh-pork-ribs-tea/

代用可能な食材

  • 漢方スパイス一式(八角・シナモン・クローブ・白胡椒・黒なつめ・クコの実等):入手困難な場合は市販のバクテーの素(肉骨茶包)を使うと手軽
  • 黒なつめ:入手困難なら赤なつめ(ナツメ)で代用可
  • 油揚げ(豆腐パフ):日本の厚揚げを一口大に切って代用可

保存・アレンジのコツ

  • 冷蔵で2〜3日保存可能。スープごと保存すると味がより染み込む
  • 翌日は米粉(ビーフン)を加えてバクテー麺にアレンジ可能
  • 辛味を足したい場合は刻んだ唐辛子と醤油を混ぜたつけだれを添える

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成・翻訳したものです。